吾妻山パケット移動実験


 まだまだパケット通信運用局が少ない東北地方。関東との通信を目指して,1986年7月12日山形県と福島県の県境の白布峠(標高約1400m)にPC9801,1週間前に作ったばかりの裸基板のTNC,無線機,アンテナ,発電機,テントを運び上げました。ちょうどこの日はJARLのVHFコンテストの日。正確には米沢NECの無線クラブのコンテスト参加に便乗した・・というところでした。
 深夜430MHzのFM波に1200bpsFSKのパケットを乗せて送信を開始しました。するとPC9801のディスプレイに1エリアのコールサインが多数現れるではありませんか。ためしにcmd:C JF1**** とやってみるとConnected to JF1****とあっさり接続しました。初めての遠距離(250kmくらいか?)パケット通信で,興奮気味にカタカナでチャットしたのでした。
 この日は夜中に雷雨になり,テントは浸水して水びたし。ウィスキーに酔っ払ってテントで寝ていた私は「おい!逃げるぞ」の声にハッと目がさめると顔半分が水没している始末。山の上で危うく溺れるところでした。:-)高校生の頃からの無線仲間,いたさか氏(JA7HED)と,真夜中の登山道で10年ぶりに再会したのもこの日でした。


パケット移動風景1 パケット移動風景2 突風で倒れたアンテナ 嵐の夜が明けて白布峠駐車場で運用

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