国県市指定
    下 館 の 文 化 財 Part3.


 E 県指定文化財

   絵   馬  (絵 画)   指定月日 昭和38年7月25日


              

 江戸前期(1638)の作で木造桧材たて98cm、よこ130cmに金箔を押し、その中に彩色の馬が描かれている。 第8代下館城主水谷伊勢守勝隆公の息子勝宗(備中松山城第2代城主)の武運長久を祈願して、家老鶴見内蔵助忠俊が奉納したものである。
 額面上部及び左側に 「勝宗息災延命御武運御長久御守護 寛永15年戊寅卯月吉日願主鶴見内蔵助忠俊敬白」とある。
 羽黒神社は、初代下館城主水谷伊勢守勝氏公が文明13年に出羽国(山形県)より勧請したものである。

  ●所在地 下館市大町甲37。  所有者 羽黒神社。








 F 県指定文化財

   絵   馬  (絵 画)   指定月日 昭和39年7月31日


              

 下館羽黒神社蔵のものと同じ。江戸前期(1638)の作で木造桧材たて98cm、よこ130cmに金箔を押し、その中に彩色の馬が描かれている。
 画風より見るに羽黒神社の馬よりも太っており、おっとりとしたように描かれ、上羽黒神社に奉納されたものである。趣旨願主については羽黒神社と同様である。
 奉納絵馬でこれほど大きいものはまれで、保守もよく水谷家史料としても貴重である。

  ●所在地 下館市岡芹898。  所有者 上羽黒神社。








 G 県指定文化財

   来迎の弥陀の掛軸 (絵 画)  指定月日 昭和45年9月28日


              

 絹本着色の弥陀像で、たて67.5cm、よこ32cmの絹地表装の軸物である。
 布地に紺の下塗りをし、画面上部に空間を広くとり、よほど往生人に接近した位置を示している。
 中央の阿弥陀如来立像は上品下生の印を結び、左側中尊の裾の辺に合掌する勢至、右脇下に往生人を迎える蓮台を奉持する観音を描いている。
 資成和尚念持来迎三尊像総含沙弥が観音院に寄進したもので、平安時代恵心僧都により製作されたものといわれている。
 「浄土曼茶羅図」は国の重要文化財の指定をうけており、貴重な絵である。

  ●所在地 下館市森添島1107の1。  所有者 観音院(律院)。








 H 県指定文化財

   愛宕明神立像 (彫 刻)   指定月日 昭和38年8月23日


              

 木造寄木造彩色の火天像で、鎌倉時代末期の作である。背に羽をつけ、総髪、目をいからして口を閉じ、革よろいをつけ、左手に瓶、右手に仙杖をもち一見天狗に見える。
 像高94cm、台座26cm。
 羽黒神社境内愛宕神社の御神体で、愛宕神社は火防の神として、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、火産霊神(ほむすびのかみ)一説に迦具土神(かぐつちのかみ)を祀り、昔は西郷谷(現在の羽黒神社付近)の鎮守として、世人の尊崇が篤かったと伝えられている。
 文明13年(1481)下館城主水谷伊勢守勝氏公が出羽国(山形県)より羽黒大権現を勧請する以前は、この愛宕神社が鎮守であった。
 昭和37年12月京都国美術修理所により補修。

  ●所在地 下館市大町甲37。  所有者 羽黒神社。