金華山と周辺の登山道・遊歩道
金華山の登山道地図(54KB)
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国土地理院 25000:1地形図岐阜北部より引用
馬の背道入り口の看板
金華山には沢山の散策道・登山道があります。特に北面、岐阜公園・水道山側は通る人も多く、道も整備されていますが、東側は人も少なく静かです。街の中にあると言っても良いような山ですが、梅林公園から日野西山まで縦走すると2時間はかかりますから、それなりに楽しめます。
岐阜公園からの登山道
岐阜公園は金華山の東側、長良橋のたもとにある大規模な公園で、動物園や水族館もあったのですが、近々これら施設は廃止し、オトナ向けの歴史公園に衣更えする予定だそうです。金華山の表玄関で、ロープウェイの山麓駅の他、山頂へ至る4つの登山道があります。この公園へは路線バスの便は良いのですが、クルマで来ると駐車場に困ります。いちおう市営駐車場はあるのですが、狭いので休日などは全く期待できません。このような場合は、長良橋のちょっと上流の長良川左岸から河原に下りて、河原に止めることになります。
七曲道(大手道)
金華山の登山道のメインルートです。起点は岐阜公園から南へ少し行った夕陽ヶ丘というところで、ちょうど金華山ドライブウェイの起点にあたります。道は大堀切(七曲峠)まではかつての峠道をたどり、峠からは尾根沿いに登りリス村横に出ます。七曲という名前は、おそらくこの峠道が岩戸に下りるまで七回曲がっているところから来ているようで、登山道は途中の峠である大堀切からは尾根伝いの道に変るので、山頂まで七回曲がっているわけではありません。3mほどの幅の道が続き、尾根の部分はほぼコンクリートで舗装された階段になっていますので、革靴や下駄でも苦労することなく登れるでしょう。以前は明示的に禁止されていなかったので、峠道部分はMTBでも通ったことがあります。自転車でも乗車して通ることが出来ました。今は自転車の通行は禁止と掲示されているので駄目です。この道は緩やかな分、距離は長いので時間はかかります。岐阜公園からだと40分くらいでしょうか。また、途中の大堀切は金華山ドライブウェイとの出会で、駐車スペースもありますから、ここまで車で来て入ることも可能です。大堀切からなら山頂まで20分ほどです。
百曲道
あまり良い道ではありませんが、七曲より短い距離で山頂に達することが出来ます。ここの登山口はちょっとわかりにくいところにあります。岐阜公園の板垣退助の像のある所から山沿いの道を行くと、やがて禅林寺というお寺の裏手に出ます。ここで道は左右に分岐していて、左はお寺の裏庭に続いていて、進むのははばかられますが、ここはお寺の裏庭に侵入します。右手に墓石が見えるのでその墓石脇を通って奥に入ると、しばらくして松下町からの登山道と合流します。道はつづら折れでうねうねと登って行きます。百回は曲がっていないでしょうが、ところどころ岩場もあってそれなりに楽しい道です。30分程度で山頂駅手前で七曲道と合流します。
馬の背道
尾根を直登するので、けっこう厳しい道です。「老人・幼児には無理」と脅かしてありますが、手を使わないで登るのは難しいかもしれません。瞑想の小径と登り口は一緒で、途中の丸山の神社跡で分岐します。あとはほぼ一直線に山頂を目指しますが、途中の勾配がゆるやかになったところで、パンザマスト(電柱)と水道管のある所で道を間違えがちなので注意が必要です。水道管について行ってはいけません。左の道へ入ってください。水道管を伝って行っても、測候所裏には出ますが、まともな道ではありません。丸山分岐から20分ほどの急登で測候所とお城の間に出ます。体力があれば百曲道より短時間で着けるでしょう。
瞑想の小径(水の手道)
岐阜公園から山の北側をまわりこんで登る道です。途中に沢を渡ることから水の手道ともいいます。4ルートの中ではもっとも変化に富んでいて楽しく、それほど厳しくない道ですが、距離は長めです。ボーっと瞑想妄想しながら歩く道なんでしょう。丸山分岐からしばらくは横歩きが続きます。ここらはライオンズクラブが建てたおせっかいな名言の看板があり、最後の親鸞上人の看板を過ぎたあたりから登りになります。途中、沢を渡ったり露出岩の上から眺めの良い場所などあります。40分ほどで西山尾根からの道と合流して、山頂の御嶽社の横に出てきます。
金華山に群生するヒトツバ
岩戸公園からのルート
岩戸公園は金華山南側の玄関口です。公園は芝生があるだけのなんてことないところです。金華山ドライブウェイの南側の入り口でもあり、付近には古いホテルというよりは連れ込み宿が何軒かあります。クルマで来た場合は、公園奥の両側に広場があり、駐車することが出来ます。
東坂道
岩戸公園からのメインルートです。入り口はドライブウェイのゲート近くにあり、看板が建っているのでわかるでしょう。ここからは達目洞へ向かう妙見道を峠までたどります。峠からは左に折れ、尾根沿いに山頂を目指します。道はしばしば分岐しますが、これは尾根の岩場をたどる道と緩やかな巻き道との分岐で、どちらへ行ってもそのうち合流します。ここは眺望の良い尾根の方をお勧めします。峠から20分ほどで、展望台とお城の中間あたり、松風橋のところに出てきます。
七曲道
なぜか案内看板がありませんが、七曲峠道は岩戸から大堀切までもちゃんとついています。ドライブウェイのゲートを越えて、最初のカーブを曲がらずに直進する細い道に入ります。小さな流れを橋で渡り、あとは一本道で暗い林の中をゆるやかに登って行きます。このあたりは何度か道が移動したらしく、昔の道の跡らしいものが分岐したり合流したりします。以前、この古い道を徘徊していたら、大きな穴があるのを見つけましたが、しばらくたって新聞に「穴が発見された」と載ったのには驚きました。道はドライブウェイの大堀切横の広場に出ます。ここからドライブウェイを横切り、大堀切を通って夕陽ヶ丘からの大手道と合流します。
大堀切
日野からのルート
ここは特に公園のような施設はありません。地元民向けですね。
西山尾根
金華山の東、三角点のある西山からいくつものピークを経て尾根沿いに縦走する道です。登り口は団地のはずれにあります。最近は案内板もなくなってしまいわかりにくいのですが、フェンスが壊れているところから山道に入れます。西山山頂には送電線鉄塔が建っており、この巡視路を兼ねていますのでちゃんとした道がついています。急登で西山まで登ると、あとは1.5kmほど尾根沿いに上り下りを繰り返しながら、徐々に山頂を目指します。途中、南側の達目洞からの道が2個所、北側の納涼台からの鼻高ハイキングコースと合流し、山頂近くで岐阜公園からの瞑想の小径と出会います。長良川側は急峻なので、なかなか楽しい眺めです。頂上に近い西山尾根はヒトツバが繁茂していて、足元はヒトツバだらけなのもまた面白いものです。
達目洞から
岐阜市最後の秘境であった達目洞は、国道156号線バイパス岩戸トンネルの開通でずいぶん開けたものの、妙見堂付近はまだ深い緑に包まれたままです。妙見堂へ向かう道から、西山尾根に向かう道があります。それぞれ指導標が出ていますが、達目洞の林の中は縦横に踏み跡がありわかりにくいかもしれません。方向を見失わないように尾根に向かえば、そのうち登りとなり西山尾根に出られるでしょう。また、車道を西に進むと、そのうち岩戸へ向かう峠道になりますので、峠からは東坂道へ入ることもできます。
緑濃い達目洞を山頂より望む
上加納山方面のルート
上加納山方面の地図(94KB)
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国土地理院 25000:1地形図岐阜北部および岐阜より引用
街角になにげなくある時の鐘登り口
金華山から南西の尾根、大堀切から向こう側にも稲荷山・駿河山・瑞竜寺山といった標高100m〜200mの山が続いています。このあたりは岐阜の繁華街にほど近く、また金華山ドライブウェイも通っています。お年寄りや犬の散歩道としても利用されているようです。瑞竜寺山は、北側中腹に上水道の施設があるため、水道山と呼ばれており、一般にはこの名前で知られています。
末広町から稲荷山(130m)
末広町から山に入る道を300mほど行くと、小さな稲荷神社のある小ピークに出ます。ここが稲荷山です。神社の周囲は木々に囲まれていますが、すきまから街も見えます。尾根沿いの道を行くと、やがてドライブウェイに出ます。
伊奈波神社から時の鐘
伊奈波神社の一番上の駐車場の西側から道があります。時の鐘登り口という立派な看板が立っています。しばらく行くと道が二分しますが、上へ行くと直接時の鐘へ向かう道で、直進すると常盤町への横歩きの道です。上に行くと時の鐘の裏側に出ます。
常盤町から時の鐘・権現山(153m)
常盤町の街の中に登り口があります。登り口には立派な指導標が建っていますが、これがなければ道があるようには見えません。階段を登ると、伊奈波神社からの道と合流し、両側に石仏が並んでいます。しばらく行くと時の鐘に出ます。鶯谷からの道と合流し、ここから尾根沿いに行くと国旗掲揚塔が立つ権現山へ出られますが、道なりに行くとピークを巻いてドライブウェイの鴬谷高校学生会館前に出ます。尾根沿いに行っても同じところに出ます。権現山山頂は、戦時中は防空監視所があったそうで、いまでも跡が残っています。国旗掲揚塔には、祝日に日の丸がかかげられます。
鶯谷から水道山
鶯谷トンネル北側出口、鴬谷高校前に入り口があります。ずっと舗装してあり、勾配も緩やかですが、自転車の侵入は禁止されています。トンネル上で時の鐘への道を分け、つづら折れで登って行くと水道山展望台まで10分ほどで出ます。鶯谷高校は、いかにも女子校っぽい名前で、実際以前は女子校だったため、現在でも圧倒的に女子の多い学校です。ただし、地元ではダニ高と略称されております。
粕森公園から水道山展望台
水道山展望台へのメインルートです。粕森公園は繁華街、柳ヶ瀬から徒歩圏内にあり、昔はここから現在の展望台の場所にあったプラネタリウム遊園地までロマンスリフトという2人乗りのリフトも運行されていました。今でも廃線跡が残っています。公園の中ほどから山に行って行く道があり、明るい尾根沿いの緩やかな道です。しばらく行くと水道山の名前の由来である水道施設があります。岐阜の街を見下ろしながら登って行くと鶯谷からの道と合流し、ほどなく展望台に到着します。
梅林公園から瑞竜寺山(158m)
梅林公園は名前の通り、明治時代に地元の有力者が作った梅が沢山植えてある公園です。それほど大きな公園ではありませんが、梅の名所として親しまれていますし、付近には梅林小学校や梅林中学、名鉄梅林駅などもあり地域名にもなっています。山へ入る道は、公園奥の神社の横です。舗装はないものの緩やかで広い道が、鴬谷トンネル南口の上にある岐阜稲荷神社の上で合流し、瑞龍寺山を巻いてドライブウェイの分岐点に出ます。また、途中瑞竜寺山へ登る道へ分岐すれば、山頂を経て水道山展望台駐車場へ続いています。
水道山から大堀切への尾根ルート
水道山からは、ドライブウェイと合流したり平行したりして、大堀切(七曲峠)までの歩道も付いています。このあたりのドライブウェイは暴走二輪車も多いので、歩道を歩いた方が身のためかもしれません。
ドライブウェイの水道山分岐に第2展望台方面への短絡路があります。ここはよくわかるのですが、第2展望台から尾根に取付くところは分かりにくいようです。あとは尾根沿いにNHKやMCAの電波塔の下を通り、ドライブウェイ最高点で車道に合流します。しばらく車道を行くと左側に「岐阜城→」の指導標があるのでそれに従って車道から別れると、林の中をしばらく行って七曲道に合流します。また、最高点から尾根沿いに行くと南側の展望の良いピークを通って、やがてドライブウェイの次のヘヤピンカーブのところで合流します。このカーブの先からは三角点のある岩戸東山への道もあります。
金華山頂より上加納山方向を見る
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