間違いだらけのネットワーク作り(1142)2021/01/02
2021年版・企業ネットワークの動向(1142)


「長寿」(梅の品種)

新年、おめでとうございます。 今年が情報通信にかかわるすべての人にとって幸多い年であることを祈ります。 コロナが早く収束しますように。 この梅は小金井公園の梅園に咲いているものです。 名前が新年にふさわしい縁起のいいものなので、ここに載せました。 小金井公園には約100本の梅の木があり、冬至のころから開花が始まっています。 梅は品種が多く、それぞれの木には品種を書いた名札が下げてあります。 早咲きのものから遅咲きまであるのでしょう、毎日梅園の小道を歩いて新しく咲いた梅の木を見つけるのを楽しみにしています。

2021年版・企業ネットワークの動向
例年、年の始めのこのページには企業ネットワークの動向について書くことが多いです。 ちなみに、20年前、10年前にはこんなことを書いていました。

2001年1月6日「21世紀のネットワーク」

2011年1月1日「2011年の企業ネットワーク」

2001年は内容以前に文章の長さに驚きます。 この頃はまだATMやフレームリレーのサービスが現役でしたが、これからはIPが中心になるとはっきり書いています。 携帯はデジタル化が始まり、384Kbpsとか2Mbpsというスピードが驚きでした。

2011年には3つのポイントについて書いています。
○アプリケーション主役の時代−ス マートデバイス、サービスと融合したネットワークの利用
○次世代WANが堅調に伸びる
○LTEは話題性があるがエリアが 狭すぎて2011年は勉強フェーズ
アプリケーション主役とかサービスとの融合といった今に通じることを10年前に書いていたのですね。 次世代WANとは2009年にサービス開始されたKDDIのWide Area Virtual Switchのことです。 このサービスはデータセンターとの通信が無料というトラフィックフリーが画期的でした。

LTEはまだドコモだけで、2012年9月にKDDIとソフトバンクが参入するまではエリアが狭くて、インパクトがありませんでした。

さて、2021年の企業ネットワークはどうあるべきか。



長い間、企業ネットワークはネットワーク機器やサーバと回線やケーブルを接続して「作る」ものでした。 これからの企業ネットワークは「選ぶ」ものになります。 ネットワークサービスが通信だけでなく、様々な機能をモノではなく、ソフトウェアで実現する「メニュー」として提供する時代になりました。 企業がどのネットワークサービスを選択するかで、企業ネットワークのあり方はほぼ決まります。

ネットワークサービスを選択する上で大事なのは「クラウド接続をいかに柔軟に出来るか」、「ゼロトラストなどセキュリティの強化をいかにユーザーの負担を少なく実現できるか」、「固定通信とモバイル通信(5G含む)を一体的に企業ネットワークとして構成できるか」という3点です。

アフターコロナの時代になってもテレワークはかなりの割合で残り、それにふさわしい企業ネットワークが求められます。 在宅が多くなるとこれまで陽の目を見なかった光ファイバーが見直され、マンションの各戸に専用の光ファイバーが引かれて5Gが不要になる可能性すらあります。 それを企業ネットワークはどう取り込めばよいのでしょう。

1月16日の第61回情報化研究会では、ネットワークサービスの具体的内容を踏まえながら、「選ぶ」時代の企業ネットワークのあり方について話したいと思います。

*ここに書いてあることで質問、ご意見などありましたら掲示板かメールでお知らせください。 

情報化研究会掲示板

 tuguhiro@mti.biglobe.ne.jp



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