週間情報通信ニュースインデックスno.1524 2026/5/9


1.Wi-Fiの有効範囲を広げる2つの方法、中継機とメッシュはどう違う?(5.8 日経XTEC)
1台のルーターから電波が届く距離には限界がある。障害物などに邪魔されればさらに短くなる。電波の有効範囲を広げるには、中継機とメッシュWi-Fi(メッシュネットワーク)の2つの選択肢がある。

 中継機とはその名の通り、Wi-Fiルーターからの電波を橋渡しして子機まで届ける機器。ルーターとメーカーを合わせる必要はなく、基本的にWPS(Wi-Fi Protected Setup)などで自動で接続設定が済む。中継機にルーターのSSIDや暗号キーがコピーされ、子機は電波の強いほうに接続する仕組み。既存のネットワーク環境を変えず、中継機を追加するだけでいいので手軽だ。

 一方、メッシュWi-Fiは電波を網の目のように張り巡らせる。一般にルーターと同等クラスの性能を持つ複数台の子機を配置する。最適な接続先やデータ経路が自動で選択されるのが中継機との違いだ。1台の子機に障害が起こっても別の経路で通信できる。

2.「AIエージェントは慎重に導入せよ」、米英豪などの情報機関が警告(5.8 日経XTEC)
 AI(人工知能)が自律的に判断して仕事を進めるAIエージェントにはセキュリティーリスクが多数あるため、慎重に導入すべきだ――。米英豪などの機密情報共有グループ「ファイブアイズ」に参加する5カ国の情報機関が2026年5月1日(日本時間)、このような内容のリポートを公開した。日本の政府機関や企業にとっても参考になる内容なので、今回のコラムで紹介しよう。

 「Careful adoption of agentic AI services(エージェント型AIサービスの慎重な導入)」と題するリポートで、オーストラリア通信電子局(ASD)傘下のオーストラリア・サイバー・セキュリティー・センター(ACSC)を中心に、米国のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)や国家安全保障局(NSA)、カナダのサイバー・セキュリティー・センター(Cyber Centre)、ニュージーランドのナショナル・サイバー・セキュリティー・センター(NCSC-NZ)、英国のナショナル・サイバー・セキュリティー・センター(NCSC-UK)が執筆した。

 本リポートの白眉は「エージェント型AIは、反復的で明確に定義された低リスクのタスクを自動化できる」「エージェント型AIよりもリスクが低い可能性があるソリューションをなるべく検討すべきだ」と冒頭で明言している点だ。

 最近のAIエージェントは、課題を解決する手順や行動計画をAIに自律的に考えさせる方向に進化している。LLM(大規模言語モデル)が備える論理推論(Reasoning)や計画立案(Planning)の能力が向上していることが背景にある。

 しかし機密情報を取り扱う政府機関にとっては、AIエージェントの自律性が大きなセキュリティーリスクになり得る。そこで本リポートは、AIエージェントの自律性に起因するセキュリティーリスクや対策を示そうとしている。ただし対策があまりに困難であることから、自律性の高いAIエージェントの導入には慎重になるよう、政府機関に注意を促しているわけだ。

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