タイトル | 商魂 |
内容(参照) | 「高橋留美子傑作短編集 1」より |
初出掲載誌 | 平凡パンチ臨時増刊 THAT'Sコミック |
発行元 | 平凡社(現:マガジンハウス) |
単行本 | るーみっくわーるど 3 高橋留美子傑作短編集 1 |
<解説>
初期路線によく見られる金とせこさを前面に出した作品だが、改めて見てみると、なんとなく椎名高志氏の「GS美神極楽大作戦!!」の遠い原型のようにも見えてくる。(笑)
この作品、流して読んでしまうと、すんなりと見過ごしてしまうのだが、1クラス分も幽霊が出てくること自体異常で、なんちゅー学校なんじゃという洒落にならない部分がある。
発表された作品から見ると、あまりそういうところに力点はないように見えるが、冒頭の「涼子が呼ぶと本当に出るって噂だぜ。」という台詞が、絵コンテ段階では「うちの学校けっこう自殺者がおるからな。」となっており、「洒落になっとらんぞ!」という意味も多分に含まれていたことがわかる。
また、最終ページ3コマ目の「安いもんですか松阪牛が100g800円のご時世に35g1500円なんていい値じゃないのっ」「魂でスキ焼ができるか」というやりとりは、「(前略)バタ焼牛肉が100g700円(以下略)」「魂がバタ焼牛肉にできるか」となっていたものが絵コンテ段階で修正されている。
絵柄は、同じ1980年の作品の中でもかなり垢抜けてきていて、1980年の作品と聞くと意外な感じさえする。(もう少し、あとの作品のような印象を受ける。)
ちなみに、初出掲載時と単行本収録時では、タイトルのロゴデザインが異なっている。また、最終ページ3コマメ目の「時世」の字が、初出掲載時には「時勢」となっていた。