タイトル | 笑え!ヘルプマン |
内容(参照) | 「高橋留美子傑作短編集 2」より |
初出掲載誌 | 週刊少年サンデー 1981年秋の増刊号1(9月号) |
発行元 | 小学館 |
単行本 | るーみっくわーるど 2 高橋留美子傑作短編集 2 |
<解説>
この作品もギャップで笑わせるタイプだが、意味深なネタ振りから、「泣いて助けを呼ぶ」という薬舎丸ひろみの必殺技(笑)への流れは見事だ。通行人や野次馬の台詞の使い方、ふざけたネーミングの妙(「こんとらバス」、「ひまし湯」)など、作風が確立されてきたなという印象を受ける。
ひろみと真琴もいいが、この作品でちょっと注目なのが、妖精タイプの宇宙人だ。かわいい容姿とは裏腹に、「オレのオモチャだ」などという発言や破壊活動をあおるなど結構過激で、このギャップもまたおもしろい。
このあたりも「ふうふ」、「ザ・超女」からのストレス発散の大暴れという流れを受けていると見ることができる。個々に見たときにはあまり気づかなかったのだが、こうして年代順に並べてみると、特定の時期に同じような流れが見えてくる。無意識の産物なのかもしれないが、非常に興味深い結果と言える。
薬舎丸ひろみのネーミングは、薬師丸ひろ子からのものであろうが、ラストで大芝居をうってピンチを切り抜けたあたり、「おぬしも役者よのう。」という洒落もさり気なく含まれていてうまい。