タイトル | 戦国生徒会 |
内容(参照) | 「高橋留美子傑作短編集 2」より |
初出掲載誌 | 週刊少年サンデー 1982年立春増刊号(2月号) |
発行元 | 小学館 |
単行本 | るーみっくわーるど 2 高橋留美子傑作短編集 2 |
<解説>
危機感がほとんどない真田くんのズレた感性、コケたり、呼ばれたことでうまいこと敵の攻撃をかわすパターンなど、はずしのテクニックの開花が見られる作品だ。これらのテクニックは「らんま1/2」などでもよく使われていた。
下校途中の川沿いの道での真田とななこの状況解釈のズレもまた見事で、この辺は「めぞん一刻」から培われてきたお得意のパターンと言えよう。
この作品でちょっと注目なのが、闇の肉弾生徒会会長の藤波竜子だ。そのネーミングを見ればすぐにピンとくると思うが、恐らくは「うる星やつら」の竜之介の原型であろう。
また、ストーリーの中での真田とななこの立場の逆転と再逆転という流れもおもしろい。前半はほとんどななこが優位に立って、真田を引っ張っていたのが、生け捕りにされたときの真田の発言を機に逆転し、最後に逃げる際にはもとに戻っている。
結局はかっこよく決まらないところが、るーみっくの作品世界を象徴していると言えるだろうか。