デジタルカメラNikon950と赤道儀との接続リングの製作 2000.4.29
200万画素のデジタルカメラを望遠鏡につないで月面を撮影できるアタッチメントを試作したので紹介します。はじめはオーソドックスにネジを切った接続リングを製作しようと思いましたが、自分ではねじ切り加工が難しいので、出来るだけ既製品を利用しようと考えました。まず、Nikon950用のレンズ保護用フィルターを探しました。新宿ヨドバシカメラにありました。これさえ手に入ればもう出来たようなものです。望遠鏡のアイピースにこのフィルターを取り付ければよいだけです。ねじ切りは不要となり、簡単な旋盤加工だけで出来ます。つなぎ構造部品用として東急ハンズで40mm径×10mm厚の黄銅ブロックを買って早速加工しました。加工と組み立ては計2時間くらいで出来ました。
1.原理
対物レンズからの映像をアイピース(接眼レンズ)で一度結像させ、この映像をデジタルカメラで撮影します。この概念図を以下に示します。
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L1は望遠鏡の対物レンズ、f1はその焦点距離、L1によりIm1に結像。L2は接眼レンズ(アイピース)、f2はその焦点距離。Im1をL2でIm2(虚像)に結像。L3はデジカメのレンズで、その焦点距離はf3.L3でIm2をIm3に結像させます。Im3の位置にはCCDがあり、映像を電気信号として取り出します。デジカメの場合レンズが取り外せるものが殆どないため、このような方法で望遠鏡と接続します。もしレンズが外せるならば、Im1の結像を直接カメラのCCDでうければ、より質のよい画像が得られます。
2.使用部品、材料
Nikon950レンズ保護用フィルター:マルミ光機製 口径28mm 1,400円
40mm径×10mm厚 黄銅ブロック 380円
M2×10なべ小ねじ 3個
3.接続リングの加工図
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4.外観と組み立て
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左から、高橋製アイピース、加工した接続リング、レンズ保護用フィルターです。 |
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接続リングにアイピースを差し込んだところ。 |
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フィルターをはめ込んで、3ヶ所のネジを締め全体を一体化します。 デジカメへの取り付けは、このフィルター側をレンズにねじ込みます。 |
5.望遠鏡への取り付け
まずカメラへ上記で組み立てたリングを取り付け、望遠鏡へはアイピース側を差し込めば完了です。
取り付け状態を示します。
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6.月面撮影
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