告訴人篠田勉の警察調書(H4.02.14)

(注1)以下は、平成4年2月14日に、司法警察員が作成した告訴人篠田勉の
   供述調書です。但し、縦書きを横書きに直しています。
   −−−は、用紙の変わり目、右端の数字は丁数です。各丁(頁)の行数、
   一行の文字数、字下げ等の体裁は原本と同じですが、行末は原本と異
   なり不揃になっています。誤字・脱字等はそのままにしています。
(注2)着色強調文字の部分は、下記のような問題がある箇所です。
   赤字部分は、告訴人側が以前の供述を変更した箇所。
   黄字部分は、客観的事実と異なる箇所。及び、告訴人側が自らの不始
    末や不正の責任を被告人側に転嫁しようとしている関係箇所。
   緑字部分は、話の元は事実であり、二審では、検察官、裁判官がその
    部分に関する主張、認定を取り下げている箇所。
   青色部分は、検察官、裁判官がその部分と不整合な又は矛盾した主張、
    認定をしている箇所。
              平成10年2月23日  被告人 三宅喜一郎


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        供  述  調  書
住居 東京都北区志茂*丁目**番**号
   職業 団体職員  電話 自 宅****局****番
               勤務先****局****番
      氏名   篠 田   勉
            昭和三三年*月 *日生(三四歳)
右の者は、平成四年二月一四日警視庁戸塚警察署
において、本職に対し、任意次のとおり供述した。
一 私は、建築工事請負等を行う
        東京都新宿区高田馬場
           二丁目一四番八号
     所在の
        株式会社 平和ホームズ
        (代表取締役 三宅 喜一郎)
     との間で自宅の建築請負契約
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1丁表
     を結び、その建築資金の一部
     として、公的な融資機関であ
     る
        住宅金融公庫
     から融資を受ける予定の
        一、九七〇万円
     を公庫から実行されるまでの
        つなぎ融資
     ということで、平和ホームズが、公
     的つなぎローン契約をしている
        日本信販株式会社
     から一、九七〇万円の融資を受
     けて借り入れていたのです。
        ところが、突然一方的に平
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     和ホームズの役員
        常務取締役
          鎌田 次朗
     等が来て
        日本信販からのつなぎ融資
        枠が一杯になったので、東芝
        総合ファイナンスへ借り替え
        (鞍替え)してくれ、
         日本信販から借り入れて
        いる分は必ず、東芝総合ファ
        イナンスからの融資実行
        金で直ちに返済する
     等と言われて騙され、
        二重ローン契約
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     を締結させられ、お金を騙し取
     られた件で平和ホームズの社
     長らを詐欺罪で告訴致して
     おります。
      本日は、私共がどの様に騙さ
     れて、日本信販株式会社からの
     つなぎ融資を東芝総合ファイナ
     ンス株式会社に借り替えたのか
      また、何故、東芝総合ファイナン
     スから融資を受けた金が、自分
     の口座に振込まれたのに、わざ
     わざ平和ホームズ株式会社の
     口座へ振込み送金したのか
     等について詳しく説明致し
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     ます
二、先ず最初に日本信販株式会社か
     らつなぎ融資を受けるに至っ
     た状況から説明致します
      私共では、
        東京都北区志茂*丁目**番**号
     の土地に二世帯住宅を建築す
     る計画を立て、その資金は、
        自己資金      七〇〇万円
        住宅金融公庫融資一、九七〇万円
        関東年金福祉協会融資
                一、〇六〇万円
            合計  三、七三〇万円
     として、平和ホームズとの間に
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3丁表
        平成二年四月一〇日
     工事請負の仮契約を締結し、
      更に、
        平成二年六月二八日
          請負代金二、八五〇万円
     等を内容とする
        本契約
     を締結したのです。
      その後、平和ホームズの社員
        我妻
     から、日本信販のつなぎ融資
     について詳細な説明があり、
     工事請負代金の
        二、八五〇万円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3丁裏
     より多い額
        三、〇三〇万円
     を公的機関融資分として
     つなぎ融資を受けることとし
     たのです。
      ところが、私が
        平成二年
     に以前勤めていた会社を辞め
     た関係で
        年金福祉協会
     に対する手続きに時間がかかり
     住宅金融公庫と一緒に借り受
     けることが出来なくなったので
     す。
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      そこでとりあえず住宅金融
     公庫から融資を受ける予定
     の
        一、九七〇万円
     について、日本信販株式会社より、
        つなぎ融資
     を受けることとなり、
        平成二年八月二七日
     日本信販との間で、
        公的住宅資金つなぎローン
        (契約金一、九七〇万円)
     の契約を締結したのです。
      日本信販から実行された
     融資金は、
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        平成二年八月三〇日付
     で、日本信販株式会社の取扱店業
     務を行っている平和ホームズの指
     定口座
        第一勧業銀行高田馬場
     へそのまま振込まれております。
三、次に、日本信販株式会社から住宅金
     融公庫融資予定金を
        つなぎ
     として借り受けていたにもかかわら
     ず東芝総合ファイナンスにつな
     ぎ融資の借り替えをしたのか
     説明致します。
      私共は、平和ホームズと本契約
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−5丁表
     を結び、その費用等の振込みも済
     せ、一日でも早いマイホーム完
     成の夢を見ていた時期に、私共
     の自宅の建築請負契約等に
     関し、当初から担当していてく
     れた
        株式会社 平和ホームズ
         営業担当
           田吉 康紀
     が退職するという事で、引継ぎ
     の為
        平成二年一〇月二一日
     に田吉氏の後任者となる
        本店営業部長
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           石井 信夫
     を伴い挨拶と工期及び引
     渡し時期の変更の確認書を
     作成に来たのです。
      そこへ、突然平和ホームズの
        常務取締役
           鎌田 次朗
     が現われて、一方的に
        篠田さん日本信販のつなぎ
        融資を東芝総合ファイナン
        スへ移行して欲しい
         住宅金融公庫の日本
        信販のつなぎ融資枠が一
        杯になったので是非協力
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−6丁表
        して下さい
     と言って来たのですが、私は、あ
     まりにも突然の話であり、また
     既に日本信販のつなぎ融資金
     については、利息等を前払いし
     て平和ホームズの口座に入
     金されているので東芝総合ファ
     イナンスから借り入れる必要性
     もなく、断ったのです。
      数日後、鎌田から
        鞍替え(借り替え)の件
        で詳しく説明したい
     との電話があり、自宅に
        管理部長
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           高澤 正比古
     を連れて来たのです。
      私は、二人に対して何故ローン
     の借り替えをする必要がある
     のかを尋ねると、高澤は鎌田
     が、何か説明しようとするのを制
     止する様にして
        おっしゃることはごもっとも
        です。
         他のお客様も同様に言
        われ嫌がる方もいますが
        我々の事情を察して是
        非ご協力して下さい。
         日本信販の枠が一杯に
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7丁表
        なったので新規の客の枠
        がとれないから鞍替えし
        て下さい。
     等と執拗に迫ってきたのですが、
     この日もなんとか借り替えの
     話を断ったのです。
四、鎌田と高澤の二人が来た日の二日
     後、
        平成二年一〇月二七日
     に今度は、高澤が独りで来て
     私の養父母が仮住いしてい
     る
        東京都北区志茂*丁目**番*号
                ○○○○荘
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7丁裏
     を訪ねたいと言い出したのです。
      私は、高澤と養父母だけで
     会せる訳けにもいかず、妻と
     一緒に高澤を養父母方に
     案内したのです。
      高澤は、以前 私が提示を要
     求していた
        東芝総合ファイナンス
     の会社概要等が記載されている
        パンフレット等
     を持参して来ており、養父母
     に対し、私共夫婦に説明した
     内容と同じ
        つなぎ融資の鞍替え
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−8丁表
     について説明し、更に日本信販
     から借り受けている
        住宅金融公庫分
           一、九七〇万円
     だけでなく、これから融資を受け
     る予定の
        関東年金福祉協会分
           一、〇六〇万円
     についても
        篠田さんは、公庫分だけで
        なく年金分もついていますの
        で東芝総合ファイナンスに
        鞍替えして貰いたい、
     と言い出したのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−8丁裏
     その時 私は高澤に対して
        何故 三、〇三〇万円なのだ、
        それでは日本信販の
           一、九七〇万円
        はどうなるのだ、
     と質問したのです。
      すると高澤は
        皆さん全額つなぎ融資
        のローンを付けさせて頂い
        ています。
         これまで日本信販から借
        りている分は必ず東芝総
        合ファイナンスからの融資
        金で直ちに返済します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−9丁表
         返済の手続きは平和ホー
        ムズが責任を持って行い
        ます。
         その念書も提出します
        ので安心して下さい、
     等と説明しましたが、私と妻は
     工事代金等を一部支払ってい
     るにもかかわらず見積書等
     の提出がなされていないことか
     ら 今の時点で金銭の話を
     するのはおかしいという理由
     で高澤の要求を断ったので
     す。
五、その後、平成二年一一月中旬の
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−9丁裏
        午後八時頃
     高澤からだと記憶しておりま
     すが 自宅に
        もう一度、鞍替えの件で
        説明に伺いたい
     と電話があり、
        鎌田
        高澤
     の両名が訪ねて来たのです。
      そして高澤が
        篠田さんには是非とも鞍
        替えをして貰いたい
     と言って私共に平和ホームズ
     独自で作成された書類に
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−10丁表
        赤色サインペン
     様のもので
        数 字
     を書いたものを示し、東芝総合
     ファイナンスから、
        三、〇三〇万円
     のつなぎ融資を受けた場合の
        金利負担、割戻し等
     について説明したのです。
      当時、高澤が説明してくれ
     た書類はありませんので、はっき
     り思い出しませんが、高澤は
     意味のわからない説明をしなが
     ら計算をして
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−10丁裏
        九万円
     という数字が出たのです。
      高澤は、出て来た九万円の数
     字を示し、
        負担額より、九万円の不足
        が出ますが、この不足分を
        当社で持つという事で
        九万円の値引きをさせて
        頂きます。
     と説明したのです。
      高澤がこの時計算をしな
     がら、
        東芝総合ファイナンスから
        借り入れたつなぎ融資金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−11丁表
        を直ちに日本信販に返
        済した場合の計算です
     と説明しておりましたので、私は
        東芝からの実行金で直ぐに
        日本信販に返済するもの
        だ
     と思ったのです。
      しかし、私はこの時、単に不足
     分を値引きされても何らメ
     リットはなく、単に東芝総合
     ファイナンスは
        土地の担保等
     の為に面倒な手続き等で
        無用な時間や労力を費や
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−11丁裏
        すことになる
     と思い、断わる理由として
        差額程度の金額では、エ
        アコン代にもならない
     と伝えたのです。
      すると高澤は暫く黙って
     考えた末に
        それではいくら位、値引き
        すれば鞍替えして頂け
        るでしょうか
     と言うので、値引出来そうもな
     い金額を示してやったのです。
      それでも高澤は
        どうしても篠田さんには
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−12丁表
        ご協力をお願いしたいので
        三〇万円を値引きさせ
        て頂きます。
     と言って 同席していた鎌田に
     対して
        常務、支払いは大丈夫
        ですね
         今月中であれば間に合
        いますね
     と念を押し、鎌田の承諾を得
     ていたのです。
六 私は、思いも寄らない値引き額と
     平和ホームズが東芝総合ファ
     イナンスからの融資実行金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−12丁裏
     で日本信販から借り受けている
        住宅金融公庫分
          一、九七〇万円
     を直ぐに返済すれば
        東芝総合ファイナンス
     一社の借り入れとなるので、借
     り替えの話に同意しようと
     考え、念のため高澤に対し、
        それではそちらで、東芝か
        ら融資実行されたお金で
        直ちに日本信販へ返済し
        て貰えるのですね
     と確認したのです。
      すると高澤は
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−13丁表
        日本信販へは、東芝総合ファ
        イナンスの融資金で直ちに
        返済致します。
         これらの手続きは、当社で
        責任を持って行います
        ので日本信販には内密に
        して下さい。
         値引き分は建物の完成
        後に精算して行います
     等と確約したのです。
      私は、高澤が日本信販に内密
     にしてくれということについて
     特別、気にも止めず
        単に融資の枠を広げ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−13丁裏
        るためか
         平和ホームズと取引き
        のある会社同士で都
        合が悪くなるのかな
     という程度位に認識して
     おり、借り替えの話に同意す
     ることとしたのです。
      もし、平和ホームズが東芝総
     合ファイナンスからの融資金
     で直ちに日本信販に返済し
     ないことや、当初から会社の
     資金繰りに使用したり、一
     時的に融資金を他の目的に
     使うということが判っていれば
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−14丁表
     絶対につなぎ融資の借り替
     えは行いませんでした。
七、私共は、高澤らの言葉を信用し
     て
        東芝総合ファイナンス
     からの
        つなぎ融資の借り替え
     を同意することとしたのですが、
     東芝から融資を受ける場合、
      条件として
        土地を担保に入れる
     ということでしたので、私達夫
     婦の一存では決められず、土地
     の名義人である養父母方で
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−14丁裏
     最終的な打合せをすることとし
     たのです。
      ところで、前回の調書の中で
     高澤が連れて来た東芝総合
     ファイナンスの
        横堀氏
     から説明を受けたのは、
        平成二年一一月二四日
     と申し上げておりますが、私の
     記憶違いで、その後、メモ等
     を基に記憶を整理しまし
     たところ、
        養父母方の家計簿
     の平成二年一一月二六日(月曜
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−15丁表
     日)の欄に
        平和ホームズ
           高 沢
     と記載されていることから
        平成二年一一月二六日
     に高澤と東芝総合ファイナンス
     の方が来た日だと思います
     ので訂正して下さい。
      そして 約束の当日
        一一月二六日
     に、私は、仮住いしている養父母
     方に行き、高澤と一緒に来
     た、
        東芝総合ファイナンス
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−15丁裏
          横掘氏
     から説明を受けたのですが、
     土地の担保提供だけでなく
        土地の権利証も支払いが
        終るまで預かりたい
     と言われたのです。
      私は、事前に高澤等から
        権利証の件
     は聞いていなかったので一時は契
     約を白紙に戻そうと思ったので
     すが、高澤が、
        担保設定等の費用は、
        当社が負担しますので
        お願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−16丁表
     と言うので東芝総合ファイナンス
     と契約することとなり、
        申込み書類等
     を作成したのです。
      しかし、契約書類の中の
        連帯債務者欄
     は、私の妻が同席していなかっ
     た為に
        空欄
     となり、正式な申込み手続きは
     出来なかったのです
      この日 完成しなかった 
        金銭消費貸借契約証書
     は、私が預かり、後日妻の署名
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−16丁裏
     押印をして郵送するか届ける
     という事で了解を得たのです
      東芝総合ファイナンスの横掘氏
     が帰った後、ひとり残った高澤
     は私に対し、
        東芝からの融資金は一旦、篠
        田さんの口座に振込まれ
        ますが、その金は、当社と
        日本信販との提携により
        当社の口座から日本信販
        に返済するシステムにな
        っていますので、必ず当
        社の口座に振込んで下さ
        い。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−17丁表
         当社に振込まれた東芝
        の融資金は、直ぐ、そのまま
        日本信販に返済します
        ので安心して下さい。
         これは、三宅社長の念書
        です。
     と言って
        三宅社長名の念書 一通
     を渡してくれたのです。
      この時 高澤が渡してくれた
     念書は紛失しており手元に
     ありませんが、私の記憶では
        箇条書
     で三項目位記載されており
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     内容は、
        この件、つまり借り替え
        の件に関して一切、ご迷
        惑をかけません
     というものでした。
      私は、この様な内容の
        三宅社長名の念書
     や 高澤の説明から間違い
     なく、私の口座に振込まれた
        東芝総合ファイナンスからの
        融資金 
          二八、二九一、九七五円
     を、日本信販と提携契約をし
     ている
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−18丁表
        平和ホームズの口座
         第一勧業銀行高田馬場
         支店
     に振込み、返金すれば、その金
     で、直ちに、確実に日本信販か
     ら借りている
        つなぎ融資金
           一、九七〇万円
     を返済してくれるものと信じて
     いたのです。
八、私は、この日(一一月二六日)の夕方
     自宅に帰ってから妻に空欄
     となっていた連帯債務者欄
     に署名、押印させた後
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−18丁裏
        東芝から実行された金は
        平和ホームズが日本信販と
        提携契約している関係
        上、返済する時も平和
        ホームズの口座から返済
        することになっているので
        平和ホームズの口座へ振
        込んでくれ
     と高澤が説明した内容を話し
     て、妻に振込みを頼んだのです。
      何故、妻に振込みを依頼した
     のかについては、私が仕事の関係
     で時間がとれず、また、私の口
     座を開設している
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−19丁表
        東京銀行赤坂支店
     は、妻の勤務先である
        港区虎ノ門*丁目*番*号
            ○○○○振興会
     と同じビル内に所在することか
     ら振込みを頼んだのです。
      その日(一一月二六日)の夜遅く
     高澤が妻の署名押印をして
     完成した
        金銭消費貸借契約証書
     を受け取りに来たので、高澤に
     書類を渡し、
        確実に約束を守る様
     念を押したのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−19丁裏
      そして、平成二年一一月二九日に
     は、東芝総合ファイナンスから、
     私の名義で開設していた
        東京銀行赤坂支店
         普通預金口座
          口座番号*******
     の口座に融資実行金として
        金利、手数料等
     を差引いた金額
        二八、二九一、九七五円
     が振込まれたのです。
      この日高澤は、東芝総合ファ
     イナンスの条件となっている
        土地の担保設定登記
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     のため、義父と一緒に登記手
     続きを行うことになっており
     ました。
      その日の午後、妻から私の
     ところへ電話があり、高澤が、妻
     の勤務先である
        ○○○○振興会
     へ訪ねて来て、東芝総合ファイナ
     ンスからの融資実行金を平和
     ホームズの口座
        第一勧業銀行高田馬場支店
         口座番号〇一一三五三七
     に振込んでくれと言うので指定
     されたとおり、振込んだと聞きま
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−20丁裏
     した。
九、何故、私共が、東芝総合ファイナンス
     から実行された融資金を
        直接自達の手で
     返済せず妻が平和ホームズの
     口座に振込んだかについて説明
     致します。
      先程も話しましたように、
        一一月二六日
     に高澤から
        東芝からの融資金は一旦篠田
        さんの口座に振込まれます
        が、その金は、当社と日本
        信販との提携により当社
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−21丁表
        の口座から日本信販に返
        済するシステムになってい
        ますので、必ず当社の口座
        に振込んで下さい。
         当社に振込まれた東芝の
        融資金は直ぐ、そのまま
        日本信販に返済します
        ので安心して下さい
     等と言って詳しく説明したので、
     私は、
        日本信販との契約上、返済
        する時も平和ホームズの
        口座に一旦入るが、その金
        はそのまま直ぐ日本信販
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        に返済される
     ものと信用し、妻に高澤か
     ら聞いた話をして
        平和ホームズの口座に振
        込むよう
     依頼したのです。
      妻は私の依頼を受けて
     東芝総合ファイナンスからの融
     資実行金を平和ホームズ
     の口座に振込んだのです。
      私は、高澤や鎌田の話を
     本当の事だと信用して振
     込送金し、安心していたので
     すが、実際は東芝総合ファイ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−22丁表
     ナンスの融資金で日本信販
     に返済していなかったのです。
      私共は高澤らに騙された
     うえに長年夢見ていた
        マイホームの工事
     も平和ホームズの倒産により
        中途半端
     で投げ出された状態でした
      しかし、マイホームだけは完成
     させようと家族一同、努力
     して、追加工事を養父の知
     人である
        丸尾工務店
     に依頼し、完成させて現在
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−22丁裏
     居住しております
      尚 日本信販株式会社とは
     この件に関し現在交渉中
     であり、やり切れない気持で
     一杯です。
          篠 田  勉 (印)
右のとおり録取して閲覧させたところ
誤りのないことを申し立て署名押印した
     前同日
        警視庁戸塚警察署派遣
        警視庁刑事部捜査第二課
        司法警察員
         警部 立延 哲夫 (印)
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(注3)篠田夫妻がそれによって騙されたと主張する「念書」(17丁裏)を、参考
   までに示します(画像)。なお、この書類は、平成4年7月24日付検察調書
   に添付されているものです。ご覧になるときは、下記をクリックして下さい。

   平成2年11月26日付「念書」


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