平和ホームズ経理課長小田恵美子の警察調書(H3.09.18)

(注1)以下は、平成3年9月18日に、司法警察員が作成した平和ホームズ経
   理課長小田恵美子の供述調書です。但し、縦書きを横書きに直してい
   ます。
   −−−は、用紙の変わり目、右端の数字は丁数です。各丁(頁)の行数、
   一行の文字数、字下げ等の体裁は原本と同じですが、行末は原本と異
   なり不揃になっています。誤字・脱字等はそのままにしています。
(注2)着色強調部分は、下記のような問題がある箇所、又は、留意して欲しい
   箇所です。
   黄字部分は、客観的事実と異なる箇所。
   緑字部分は、重要な事実を述べている箇所。
(注3)入出金業務および元帳(コンピューター)記入等の実務責任者だった経理
   課長の供述中に、検察側重要証人であり「共犯者」とされる直属上司の
   財務担当者鎌田次朗が、それに基づいて資金繰りをしたと主張する「資
   金繰表」の話や、そこで資金繰りを相談し「二重ローン」を「共謀」し
   たと主張する「資金繰会議」の話が全く出て来ない点にご留意下さい。
              平成9年3月1日  被告人 三宅喜一郎


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
       供   述   調    書
住居 東京都東村山市青葉町*丁目**番地〇〇〇住宅
                    *号棟***
    職業 無職    (電話**** **局****番)
       氏名   小 田  恵 美 子
             昭和一五年*月**日生(五一歳)
右の者は、平成三年九月一八日警視庁戸塚警察署
において、本職に対し、任意次のとおり供述した。
一 本日は、株式会社、平和ホームズ(以後平
     和ホームズと呼称する)が顧客から工
     事代金の入金を受けるにあたり
        二重ローンをかけさせられた
     として、今回警察に告訴してい
     る
        朝鳥 保さん
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1丁表
        麻生英夫さん
        石田克史さん
        篠田 勉さん
     からの
        工事代金等の入金状況
     及び、つなぎローン入金額の
        出金状況(使途先)
     について説明します。
     お客さんからの入金状況は、平和
     ホームズで使用していた
        顧客管理台帳
     に
        入金日
        金 額
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1丁裏
        入金内容
     等が各個人ごとに記載されファイ
     ルされています。
     又、平和ホームズでは、お客さんからの
     入金は現金や振込みを問わず
     全て経理元帳の
        前受金の科目
     にコンピューター入力していますし、
     同時に実際の入金先である
        現金入金であれば
          現金の科目
        振込入金であれば
          その振込先銀行口座の科目
     にも振込手数料等の経費を引
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2丁表
     いた
        実質の入金額
     を入力しています。
     そしてこの入金額の出金状況も
        実際の入金先の科目
     を見れば判ります。
このとき本職は、平成三年四月三〇日、株式会社
平和ホームズ管財人弁護士河野玄逸が任意
提出し、警視庁戸塚警察署司法警察員
巡査部長関口優が領置した
     顧客管理台帳
にファイルされている
     朝鳥保・麻生英夫・石田克史・篠田
     勉名の各顧客管理台帳
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2丁裏
及び、平成三年七月三一日付本職が作成した
資料作成報告書に記載してある作成
資料の
     経理元帳 三冊
を供述人に示した。
     只今、
        客管理台帳
     と
        経理元帳
     を見せていただきましたが、これらの資
     料を基に各個人ごとの
        入金状況及び使途先一覧表
     を作成しましたのでこの表を提出し
     説明します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3丁表
     尚、入金状況については
        前受金の科目
     に
        ・実質の入金額
        ・平和ホームズで負担した経費
     が分けて表示されていますのでこれを
     見て作成しました。
     まず提出した
        一覧表
     について説明しますと枠組みは警
     察で作ってもらい内容を私が資料
     を見て記載しました。
     それぞれの項目については入金状況
     欄の
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3丁裏
   1、年月日は
        平和ホームズの経理で入金扱いを
        した日
     のことです。
     ですから営業担当者がお客さんか
     ら事前に現金で受け取っていても
     経理への入金が遅れれば、お客さ
     んの支払った日と平和ホームズの入金
     日が違ってくることもあります。
   2、金額は、
        平和ホームズの経費負担分は関
        係なく
          お客さんからの入金額
     のことです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−4丁表
   3、内訳は
        お客さんからの入金額を
          ・実質入金
          (実際に会社に入金された金額
          で経費等を引いたもの)
          ・経費等
        に分けて記載したもの
     です。
   4、方法は
        お客さんからの入金が
          現金か振込みか
        の別を記載したもの
     です。
     ただし、お客さんが営業担当者に
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−4丁裏
     現金で支払っても、営業担当がそれを
     経理に振込んできた場合は
        振込み
     として記載しています。
     又、つなぎローンで日本信販等から
     直接入金されている場合はローン
     会社の名前を記載しました。
   5、科目は、
        平和ホームズの経理元帳の
          どの科目に入金になっているか
        を記載したもの
     です。
     そして
   6 使途先は、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−5丁表
        入金になった金額がどのように
        使われているかを記載したもの
     ですが、同日に他の入金があった場合
     や、それまでに元帳残高があった場
     合はどの金額がどこに使われたのか
     判断がつきませんので同日の入金合
     計額を出し、
        この金額に見合う金額が出金さ
        れるまでの状況を使途先別に
        推定で記載
     しました。
     使途先については、振込や手形支払に関係なく
        ・借入返済
          平和ホームズの借入れに対する
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−5丁裏
          利息を含む返済合計
        ・業者支払い、
          広告費を含む、材料仕入業者、
          工事下請業者等への支払
          合計、
        ・給料支払い、
          平和ホームズ及びツーバイホーム
          技研の社員に対する定期
          代を含む給料の支払合計、
        ・つなぎローン返済、
        ・土地等不動産買入代金
          (諸経費を含む)
        ・お客さんへの返金
        ・他の預金口座への振替
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−6丁表
     等と
        ・その他
          家賃・保険料・税金・光熱
          費・燃料費・通信費・雑費
          等の支払合計
     に分けて記載しました。
二、それでは、今回告訴している四人につい
     ての
        入金状況及び使途先
     について説明します。
   1、最初に
        朝鳥保さん
     ですが、顧客管理台帳には入金
     は、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−6丁裏
      (1)平成二年二月一六日
           一、〇〇〇、〇〇〇円
      (2)同年五月一日
           四、〇〇〇、〇〇〇円 
      (3)同年六月一日
           日本信販つなぎ
           一五、七〇〇、〇〇〇円
      (4)同年七月三一日
           東芝総合ファイナンスつなぎ
           一五、七〇〇、〇〇〇円
     と記載されています。
     そしてこの事実を経理元帳の
        前受金の科目
     で見ますと、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7丁表
      (1)平成二年二月一六日
           実質入金
             九九九、一七六円
           振込手数料
             八二四円
         で実質入金額が
           第一勧業銀行高田馬場支店
           当座預金口座
           (以後、一勧・高田馬場当座口座と呼
           称する。)
         に振込入金
      (2)同年五月一日
           実質入金
             三、九九九、二七九円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7丁裏
           振込手数料
             七二一円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (3)同年六月一日
           日本信販からのつなぎローンで
           実質入金
             一四、八九五、九七二円
           支払利息・事務手数料合計
             八〇四、〇二八円
         で、実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−8丁表
      (4)同年七月三一日
           東芝総合ファイナンスからのつなぎ
           ローンで
           実質入金
             一四、八四三、六三四円
           支払利息
             六二八、六四五円
           事務手数料
             一五七、〇〇〇円
           登記費用
             五〇、〇〇〇円
           印紙代
             二〇、〇〇〇円
           振込手数料
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−8丁裏
             七二一円
        で実質入金額が
          一勧・高田馬場当座口座
        に振込入金
     となっています。
     使途先については
        平成二年六月一日、日本信販からの
        つなぎローンの実質入金分
          一四、八九五、九七二円
     は、
        同日入金が他のお客さんのつなぎローン
          四四、八九二、五三九円
        等
          合計、五九、七八八、五一一円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−9丁表
     あり、どの入金額がどこに使われた
     か判断つきませんが、この合計額は
     六月八日までの間
        借入返済に
          九、七四七、六六五円
        業者支払に
          一四、三八一、七九五円
        給料支払に
          二三、一一七、九四〇円
        顧客への返金に
          四、六八五、五〇七円
        預り金返金に
          一二、〇〇〇、〇〇〇円
        その他に
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−9丁裏
          四、〇六七、三三〇円
        等
          合計、六八、〇〇〇、二三七円
     使われていますので、この支払い金の
     いずれかに使われていることが推
     定されます。
     又、
        平成二年七月三一日、東芝総合ファ
        イナンスからのつなぎローンの実
        質入金分
          一四、八四三、六三四円
     は、
        同日入金が他のお客さんのつなぎローン等
          五三、三一八、六一五円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−10丁表
        借入金等
          三九、七三四、五一〇円
     の
        合計、一一一、八九六、七五九円
     あり、同日
        借入返済に
          四、一八四、六三七円
        業者支払に
          四八、一三八、〇〇六円
        不動産買入代金に
          八四、〇四〇、〇〇〇円
        その他に
          四、五九〇、四四〇円
     の
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−10丁裏
        合計、一四〇、九五三、〇八三円
     使われていますのでこれらの支払いの
     いずれかに使われたものと推定さ
     れます。
   2、次に
        麻生英夫さん
     ですが、顧客管理台帳には、入金は
      (1)平成二年二月二一日
           七〇〇、〇〇〇円
      (2)同年二月二六日
           一〇、〇〇〇円
      (3)同年六月二九日
           一〇、九〇〇、〇〇〇円
           (日本信販)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−11丁表
      (4)同年八月一六日
           六、五四〇、一七〇円
           一、四五九、八三〇円
         の
           合計八、〇〇〇、〇〇〇円
      (5)同年九月二八日
           一〇、九〇〇、〇〇〇円
           (東芝総合ファイナンス)
     と記載されています。
     そしてこの事実は経理元帳の
        前受金の科目
     を見ますと
      (1)平成二年二月二一日
           実質入金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−11丁裏
             六九九、五八八円
           振込手数料
             四一二円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (2)同年二月二六日
           実質入金
             一〇、〇〇〇円
         が経理に直接現金入金
      (3)同年六月二九日
           実質入金
             一〇、四〇四、二五三円
           支払利息・事務手数料合計
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−12丁表
             四九五、七四七円
           (日本信販からのつなぎローン)
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (4)同年八月一六日
           実質入金
             八、〇〇〇、〇〇〇円
         が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (5)同年九月二八日
           実質入金
             一〇、一七九、二〇九円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−12丁裏
           支払利息
             五六一、七九一円
           事務手数料
             一〇九、〇〇〇円
           登記費用
             五〇、〇〇〇円
           (東芝総合ファイナンスからのつな
           ぎローン)
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
     となっています。
     使途先については
        平成二年六月二九日、日本信販から
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−13丁表
        のつなぎローンの実質入金分
          一〇、四〇四、二五三円
     は、
        同日入金が平和ホームズから
          現金、三六、〇〇〇、〇〇〇円
        等、
          合計、四六、六一九、四四七円
     あり、これが六月三〇日までの間
        借入返済に
          四、六八〇、九八一円
        業者支払に
          六三、三七七、五六七円
        その他に
          一、七三六、九九〇円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−13丁裏
     の
        合計 六九、七九五、五三八円
     使われていますのでこれらのいず
     れかに使われていると推定されます。
     又、
        平成二年九月二八日、東芝総合
        ファイナンスからのつなぎローンの
        実質入金分
          一〇、一七九、二〇九円
     は、
        同日入金が、ホームビジネスからの
        借入金
          一七、〇一七、五四九円
        現金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−14丁表
          八、〇〇〇、〇〇〇円
        等
          合計 四〇、九九六、〇三七円
     あり、これが九月三〇日までの間
        借入返済に
          一、一五八、二八五円
        業者支払に
          一〇三、四一六、九〇四円
        つなぎローン返済(日本信販)に
          一七、八一四、〇六一円
        普通預金に
          三〇、〇〇〇、〇〇〇円
        その他に
          四、七九五、八〇〇円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−14丁裏
     の
        合計、一五七、一八五、〇五〇円
     使われておりますのでこれらの支
     払いのいずれかに使われたものと推
     定されます。
   3、次に
        石田克史さん
     ですが顧客管理台帳には入金は
      (1)平成二年二月二七日
           一〇、〇〇〇円
      (2)同年二月二六日
           九九〇、〇〇〇円
      (3)同年五月一八日
           一、一〇〇、〇〇〇円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−15丁表
           九〇〇、〇〇〇円
         の
           合計二、〇〇〇、〇〇〇円
      (4)同年八月二二日
           二九、二〇〇、〇〇〇円
           (日本信販つなぎ)
      (5)同年九月二五日
           二九、二〇〇、〇〇〇円
           (東芝総合ファイナンス)
     と記載されています。
     そしてこの事実は経理元帳の
        前受金の科目
     を見ますと
      (1)平成二年二月二六日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−15丁裏
           実質入金
             九八九、一七六円
           振込手数料
             八二四円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (2)同年二月二七日
           実質入金
             一〇、〇〇〇円
         が経理に直接現金入金
      (3)同年五月一八日
           実質入金
             一、九九九、五八八円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−16丁表
           振込手数料
             四一二円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (4)同年八月二二日
           実質入金
             二七、八二三、四二〇円
           支払利息、事務手数料合計
             一、三七六、五八〇円
           (日本信販からのつなぎローン)
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−16丁裏
      (5)同年九月二五日
           実質入金
             二七、四二八、五五八円
           支払利息
             一、三七九、四四二円
           事務手数料
             二九二、〇〇〇円
           登記費用
             一〇〇、〇〇〇円
           (東芝総合ファイナンスからの
           つなぎローン)
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−17丁表
     となっています。
     使途先については、
        平成二年八月二二日、日本信販から
        のつなぎローンの実質入金分
          二七、八二三、四二〇円
     は、
        同日入金が、ホームビジネスからの
        借入金
          九、二五六、一九七円
        と合計
          三七、〇七九、六一七円
     あり、これが八月二四日までの間
        借入返済に
          二〇、九八一、〇六九円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−17丁裏
        業者支払に
          二、三九七、二五〇円
        つなぎローン返済(日本信販)に
          一七、五七三、二〇六円
        給料支払に
          四〇二、七六一円
        その他に
          三〇一、五〇〇円
     の
        合計四一、六五五、七八六円
     使われており、これらの支払いのいず
     れかに使われているものと推定でき
     ます。
     又、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−18丁表
        平成二年九月二五日、東芝総合
        ファイナンスからのつなぎローンの
        実質入金分
          二七、四二八、五五八円
     は、
        同日入金が普通預金からの
          二五、四六〇、〇〇〇円
        等
          合計、五二、九九七、五二八円
     あり、これが九月二八日までの間
        借入返済に
          二九、〇七九、六一三円
        業者支払に
          一、五四四、四二六円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−18丁裏
        つなぎローン返済(日本信販及び
        東芝総合ファイナンス)に
          二九、六七二、七三六円
        普通預金に
          三〇、〇〇〇、〇〇〇円
        その他に
          三、四五一、六〇四円
     の
        合計、九三、七四八、三七九円
     使われていますので、これらの支払い
     のいずれかに使われたものと推定
     されます。
   4、次に
        篠田勉さん
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−19丁表
     ですが顧客管理台帳には入金は
      (1)平成二年四月一七日
           一、〇〇〇、〇〇〇円
      (2)同年七月三日
           五、〇〇〇、〇〇〇円
             八五五、〇〇〇円
         の
           合計五、八五五、〇〇〇円
      (3)同年八月三〇日
           一九、七〇〇、〇〇〇円
           (日本信販つなぎ)
      (4)同年一一月三〇日
           三〇、三〇〇、〇〇〇円
           (東芝総合ファイナンスつなぎ)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−19丁裏
     と記載されています。
     そしてこの事実は経理元帳の
        前受金の科目
     を見ますと
      (1)平成二年四月一七日
           実質入金
             一〇、〇〇〇円
         が経理に直接現金入金と、
           実質入金
             九八九、二七九円
           振込手数料
             七二一円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−20丁表
         に振込入金
      (2)同年七月三日
           実質入金
             五、八五四、二七九円
           振込手数料
             七二一円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (3)同年八月三〇日
           実質入金
             一八、七九九、六五六円
           支払利息・事務手数料合計
             九〇〇・三四四円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−20丁裏
           (日本信販からのつなぎローン)
         で、実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
      (4)同年一一月三〇日
           実質入金
             二八、二九一、九七五円
           支払利息
             一、四七九、三〇四円
           事務手数料
             三〇三、〇〇〇円
           査定料
             三〇、〇〇〇円
           印紙代
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−21丁表
             二〇、〇〇〇円
           登記費用
             一七五、〇〇〇円
           振込手数料
             七二一円
         で実質入金額が
           一勧・高田馬場当座口座
         に振込入金
     となっています。
     使途先については
        平成二年八月三〇日、日本信販から
        のつなぎローンの実質入金分
          一八、七九九、六五六円
     は、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−21丁裏
        同日入金が
          顧客からの入金
            三八、五三二、三三四円
        等
          合計、五七、三三一、九九〇円
     あり、これが八月三一日までの間
        借入返済に
          三、三七三、〇九四円
        業者支払に
          五〇、八五二、二六八円
        不動産買入代金に
          四二、七二二、〇〇〇円
        その他に
          七、二〇〇、七三〇円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−22丁表
     の
        合計、一〇四、一四八、〇九二円
     使われているので、これらの支払いの
     いずれかに使われたものと推定さ
     れます。
     又、
        平成二年一一月三〇日、東芝総合
        ファイナンスからのつなぎローンの
        実質入金分
          二八、二九一、九七五円
     は、
        同日入金が
          顧客からの入金
            三七、八七四、九一九円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−22丁裏
          東京信用金庫からの入金
            二〇、〇〇〇、〇〇〇円
        等
          合計九五、四二四、四一九円
     あり、これが同日
        借入返済に
          四七、五〇〇、〇〇〇円
        業者支払に
          六二、〇六六、四六九円
        不動産買入代金に
          二、三〇〇、〇〇〇円
        その他に
          二、九二九、一〇〇円
        の
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−23丁表
          合計、一一四、七九五、五六九円
     使われていますのでこれらの支払
     いのいずれかに使われたものと推定
     されます。
     以上が
        朝鳥 保さん
        麻生英夫さん
        石田克史さん
        篠田 勉さん
     名の平和ホームズへの入金状況と
     つなぎローン入金分の使途先の説
     明です。
     入金状況を見ますと、この四人の人
     達はいずれも
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−23丁裏
        日本信販
        東芝総合ファイナンス
     の両方から
        つなぎ融資
     を受け、その金額が平和ホームズ
     に入金されていることは間違いあり
     ません。
     又、四人とも東芝総合ファイナンスへの
        つなぎローンの利息支払い
     が、お客さん持ちではなく、
        平和ホームズの経費
     として出ていますし、振込手数料
     も
        会社で負担したり、しなかっ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−24丁表
        たり
     していますが、これは会社とお客
     さんやノンバンクとの間でどのよう
     な契約がされていたか私は聞い
     ていませんので判りません、
このとき本職は供述人が作成した
     朝鳥保・麻生英夫・石田克史・篠
     田勉名の各入金状況及び使途先
     一覧表
の提出を受けるとともに、供述人に示した
     各個人名の顧客管理台帳
の写し、及び
     経理元帳
の供述人の説明に関する部分の写し、
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−24丁裏
を作成し、説明に関する箇所を赤色
で示すことを求め、供述人が作成後、こ
れらを説明順に本調書末尾に添付
することとした。
     これまで説明した四人の人達の
        顧客管理台帳
     には、いずれも
        平成三年一月一四日付
     で日本信販に対し
        日本信販からつなぎローンで入
        金された金額と同額の手形
     を支払っているように記載されて
     いますが、これは理由は判りま
     せんが
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−25丁表
        各、お客さんのつなぎローンを
        平和ホームズが手形で返済
        しようとした
     ものと思います。
     しかし、これらの手形は、支払期日
     前に会社が倒産したため全
     部不渡りになっているはず
     です。
            小田恵美子 (印)
右のとおり録取して読み聞かせたところ
誤りのないことを申し立て署名押
印した。
     前同日、
       警視庁戸塚警察署派遣
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−25丁裏
       警視庁刑事部捜査第二課
       司法警察員
       巡査部長 佐々木正孝 (印)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−26丁表

<添付書類>
告訴人4名(朝鳥保・麻生英夫・石田克史・篠田勉)に関する下記の書類
1、平成3年9月18日小田作成「(顧客別)入金状況及び使途先一覧表」各1枚
2、平和ホームズ「顧客管理台帳」の各告訴人部分の写 各1枚
3、平和ホームズ「経理元帳」のうち、各告訴人に関する記入がある部分の写
 に供述人小田がその記入部分を赤色で示した書類 34枚

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