改装が完成して光輝く岐阜城改装が完成して光輝く岐阜城金華山の山頂には、鎌倉時代から城があったそうです。最初に建てたのは二階堂山城守行政という人だそうですが、有名になったのは戦国時代に斎藤道三や織田信長の居城となってからです。関ヶ原の合戦の時に落城し廃城となり、資材は加納城の建設に使用されてしまいました。その後、岐阜の街と金華山一帯は尾張徳川氏の支配するところとなり、山は留め山が布告され、一般民はみだりに立ち入ることができなくなったのだそうです。
明治時代に観光用の城を建てようという気運が高まり模擬城が建ったそうです。これは木造でたいしたものではなく、戦時中の昭和18年に放火で焼けてしまったとのこと。写真は城内に掲示されているものです。
焼失した戦前の模擬城その後昭和31年に今の鉄筋４階建ての城が建ち、岐阜市によって運営されてきました。昭和50年頃に南隣に資料館も建てられました。老朽化が進んだために城と資料館は昨年１２月に閉館して、達目洞との間に物資運搬用の索道を仮設し、周辺を含め１年近くかけての大改装工事中です。7月初旬には外装はすっかり完成して、以前より光モノを多く配した壁面となりました。夜間のライトアップも復活しきらびやかに見えています。8月からは内装の改修を終えてとりあえず入場無料で公開しましたが、10月4日の信長まつりから周辺や資料館も完成して、改修は完成しました。
岐阜城は、最上階からの展望はすばらしいものの、展示内容があまりにも貧弱な子供だましのもので、少し歴史に詳しい人からは失笑を買うものです。改装後にまだ多少はマシになったのですが、なんとかならんものかと思います。岐阜市の構想では、岐阜公園・金華山一帯は歴史公園にするということなので、少なくとも笑われないレベルにしてくれることを市民として期待します。
金華山の山頂には二等三角点がありますが、お城周辺の最高点にはそれらしい標石は見当たらず、どこにあるか見つけられない方も多いようです。標石はあまり人目に付かない測候所の裏にひっそりと埋められています。最初に陸軍が測量した時は今のお城の所（標高338m)にあったそうですが、明治の模擬城建設で現在の位置に移されたんだそうです。今の三角点の位置の標高は328.86mとあります。
金華山は濃尾平野や岐阜市街を見渡すところにあり、電気も引いてあることから放送局をはじめ、いろいろ電波塔が建っています。
まず、上加納山には３つの大きな電波塔があります。一番南の瑞竜寺山にある、紅白の東京タワー型のものは岐阜放送テレビ（識別名称JOZF-TV、37ch)です。すこし北東には、四角柱型の地味なタワーがあります。これはＮＨＫで、テレビ(識別名称JOOP-TV 39ch)、ＦＭ(識別名称JOOP-FM 83.6MHz)がここから送出されています。ＮＨＫのさらに北東にある、丸っこいキノコ様のタワーは、運送業などで使用されているＭＣＡの制御局です。
金華山山頂付近にも小規模なアンテナが上がっていますが、不明のものもあります。まず、展望台にはアマチュア無線1.2GHzのリピータがある他、60MHz帯？のアンテナが上がっています。何かは知りません。測候所横には、何本かアンテナが上がっていますが、表記はありません。60MHzの八木アンテナが上がっているのが気象庁、150MHzの八木アンテナの上がっているのが警察のようですが、他にもあるようです。お城をはさんで東側には、建設省金華山無線中継所という看板がある、結構立派な建物があります。おそらく、河川監視用テレメータなどの中継用と思います。
ロープウェイ山頂駅から岐阜城方向へ、左側の階段を登ったところにあります。展望喫茶室と売店があります。屋上の展望台は無料で入れます。以前は開放してあったのですが、数年前から夜間は閉鎖されるようになってしまいました。金華山は木々が繁茂していますので、全方向の展望を楽しむのはここの展望台か岐阜城の最高階へ行くことになります。
金華山の山頂にはリス村というのがあり、網で囲った中に１００匹ほどのタイワンリスが飼われています。ここは入場料を払うと手袋と餌をくれて、アミの中でリスと戯れることが出来ます。これは観光用に飼っているわけですが、金華山には野生化したリスも沢山います。全山で２０００匹ほどいるとのことで、ひとけの少ない時にはそこここでリスを見かけます。どんぐり類が豊富なのでリスには住みやすいようです。なお、リスが増えすぎてヒノキをかじるなどの被害があり、民有地の持ち主から文句がでたため岐阜市では駆除（＝殺戮）を開始するとのこと。かわいそ。
岐阜公園の千畳敷にある山麓駅から、リス村隣の山頂駅まで一気に所要時間３分で登ることができます。全長６００ｍの交走式です。料金は片道５５０円。夏には夜間運転もありますが、普段は夕方でおしまいです。なお山麓駅に飲料の自販機がいろいろあるのですが、観光地なのに何故か100円で売っています。山頂付近は150円なので、ここで買って行きましょう。