蛇婿入り 異類(人間以外の動物や妖怪など)との婚姻話の代表的なお話です。全国各地に伝わっています。話の内容は様々で、「豆炒り型」「娘変身型」「姥皮型」「鷲の卵型」「蟹報恩型」などに分けられています。 異類婚では「タラ婿入り」「くも婿入り」「食わず女房」「鬼婿入り」「猿婿入り」「猪婿入り」「犬婿入り」などがあります。 また、東南アジア(朝鮮族・漢族・アイヌ・ギリヤーク族・高砂族・ミャオ族)では、蛇のほかに、うわばみ、みみず、なまず、蛙、たにし、大熊 なども出てきます。
お父さんがなあ、田んぼの水ぅ見に行ったら、 蛇が水口のところに 横たわっとって、どうしても 逃げんで、どうしたもんだろう思うて、 なんとか 逃がさな、田んぼに 水が入らんし、せえで 追うても どうしても逃げんから、 家に娘が三人おったんで 「どれでも一人、娘を嫁にやるけえ逃げてくれえ」 いうたら、逃げていった。 せえで、自分は あそこの池の主だからと名のって、 「かならず 娘を1人くれえよ」 って言って帰っていった。
へえで、娘を嫁にくれえというので蛇に嫁にやらにゃあいけん。困ったもんんだ思うて、まあ、
三人の娘を呼んで、
「ほんなら、たんすにいっぱい浮きと針を詰めてください。そりょう(それを)持って
蛇の嫁にいくけえ」
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