4年ぶりの石垣・竹富旅行(2005年11月19日〜11月21日)・1日目
11月20日(日)
携帯の目覚ましで目が覚める。
旅行中は朝早くてもまったく苦にならない。
窓を開けてテラスに出ると今日も曇り空、海は少し波立っている。
が、暖かい風に吹かれているのはとても気持ちがよい。
あらかじめ部屋に用意されている食パンをトースターで焼く。これ、本当に懐かしい。
部屋のテレビは石垣のケーブルテレビが見られるが今日もこちらの天気はよくなさそうだ。
波も高いらしい。
旅行中の朝は毎回空腹で迎える。食パン2枚、すぐに食べてしまった(^^;)
今日はホテル近くのあやぱにもーるという商店街で買い物をした後、竹富島へ渡る予定である。
竹富島では民宿が数件、旅館が1件ある。旅館といってもトイレバス共同で雰囲気も民宿風の旅館であるが。
私は今回は以前も泊まったことがある高那旅館を予約していた。
ホテル近くの繁華街からちょっと離れると昔ながらのレンガの瓦屋根の平屋が結構見られる。
ビルもあるが概して低く、看板が少ない。代わりに壁に直接店名や案内が書かれている。
沖縄のスナックの店名は面白いものが多いが昨日の「社長室」に続き、またひとつ面白い店名を見つけた。
「語れ小」。
たぶん、かたれぐゎー と読むのだともう。
沖縄の方言で小(ぐゎー)は接尾語で小さなものやかわいいものをあらわす単語の後に付けられるがこの「語れ小」ばかりは分からない。
スナックで飲んで酔って語ろうって言う意味なのか....。
あやぱにもーるはアーケードの商店街。石垣公設市場もこの中に入っている。
お土産を買うにはここが一番である。
八重山ちんすこうや、石垣特産のうこんで作られた錠剤などを買った。
10時過ぎに離島桟橋へ行く。
ここから竹富島をはじめ、西表島や波照間島など各離島へ船が出ている。
竹富行きは30分おきに船が出ている。10分で着く。
案内板をみると西表島・大原方面は欠航になっている。この風では無理もないだろう。
竹富島はさんご礁の上に浮かんだ島なので外海の波の影響はさほど受けない。
が、それでも船は結構揺れた。波が容赦なく船の窓にサバサバかかっている。
石垣を出る前に今日泊まる竹富島の宿へ電話をしておいた。
すると竹富島の桟橋まで迎えに来てくれるのである。
竹富島の桟橋から今日泊まる「高那旅館」までは歩くと20分くらいかかってしまう。
私が竹富島へ着くとすでに宿の方がワゴン車で待っていてくださっていた。
竹富島の桟橋から島の集落までは舗装された道路だが、集落内に入ると珊瑚の白い道に変わる。
このさんごの白い道を見ると竹富島に来たことを感じさせてくれる。
高那旅館、旅館といっても建物はとても小さく、何かよそのお宅へ入る感じである。
が、田舎のお宅へ来たようでとても落ち着く。
「遠いところお疲れ様でした〜」
旅館の方がお茶と黒砂糖のお菓子を出してくれた。
ほっとする一瞬である。
竹富島は沖縄の伝統的な家屋の集落をそのままずっと守り続け、車も外部からの入島を禁止している。
とても小さな島なので島内の移動はワゴン車による集落内運送バスかレンタサイクル、徒歩となる。
徒歩でも充分である。
タクシーはもちろんない。
ときおり水牛車が観光客を乗せてゆっくりと集落内を通り過ぎていく。
ここはあちこちせわしなく見て動き回るところではない。
きれいなビーチでゆっくり過ごすか、昔ながらの集落の家並みを歩いて見て楽しむか、それしかない。
私はまずは宿から徒歩で15分ほどのところにあるコンドイビーチへ行った。
相変わらず天気が悪いが目が痛くなるほどの白い砂浜とエメラルドグリーンの海はそのままだ。
これが見たいために多くの時間とお金をかけてきたようなものだ。
しばらくここでボーっと過ごす。
そう、持参した携帯ラジオのスイッチを入れる。
台湾からの放送がたくさん聞こえてくる。
日本の放送より台湾の放送のほうがたくさん聞こえる。
これを聞くと本当に遠くまで来たものだと感じる。
台湾はもう、すぐそこだ。
ときおりパラッと雨が降ってくるが暖かいしすぐ止むので濡れることは気にしない。
猫が3匹ほどこちらへ向かって歩いてきているのが見えた。
竹富島は猫が多い。
海岸へ行くとたいてい猫に会える。
時間をかけてコンドイビーチの景色を楽しんだ後、ちょうど昼になったので沖縄そばのおいしいお店、「竹の子」へ。
外見は平屋の小さな店だが、ここの沖縄そばはとてもおいしいのだ。
私は八重山そばとシークワーサージュースを頼んだ。
店内には漫画がたくさんあるのでここではいつも長居をしてしまう。
午後はレンタサイクルで島内を回る。
今度はアイヤル浜へ行く。
ここもまた本当にきれいな白い珊瑚のビーチで対岸には石垣島の建物がはっきり見える。
ここの浜は奥に中国や台湾、韓国からいろいろなものが流れついているのでビーチコーミングには最適の場所なのだ。
時間をかけて漂着物を一つ一つ調べながら歩く。
広いビーチなのに人は誰もいない。
中国のチョコパイの包みや緑茶のラベル、韓国の漁業で使用されていたと思われるハングル文字入りの浮き、台湾のペットボトルなどを見つけることができた。
ビーチコーミングを楽しんだ後は引き続き自転車で集落を見たり、お土産やさんで沖縄のおやつを買って食べたり、また海を見に行ったり。
昔ながらの沖縄の家屋、家並みは何回見てもいいものだ。
屋根の上にいるシーサーもいろいろな種類があり楽しめる。
こうしてゆっくりと夕方まですごした。
高那旅館の食事は豪華だ。
沖縄近海の魚のさしみなど数々のおかずの他に沖縄そばや石垣牛のステーキまでどかーんと出てくる。
どれも本当においしい。
夕食後は自販機でビールを買ってちびりちびりやっていたが部屋にテレビもないし他にないもすることがない。
夜の散歩に出かけた。
外は車もなく何も音がしない。
時おり、どこからともなく沖縄民謡が聞こえてくる。
こうして2日目が終わった。