秋の童話・束草旅行記(2003年3月14日〜16日)

     秋の童話のシンボル ケッペ主人公 ウンソの家!!   

 今回の旅行は1998年に初めて韓国を訪れて以来、ちょうど10回目の韓国訪問となる。
昨年の秋、KBS(韓国放送公社)の超人気テレビドラマ「秋の童話」をインターネットで見て以来、その感動的なストーリーはもちろんのことドラマ撮影地の美しさや挿入音楽のすばらしさに惹かれて一度はこのロケ地を訪れたいと思っていた。なお、ドラマ「秋の童話」は日本で民放テレビで放映されたほか台湾など海外でも人気が高いという。
 ところで毎回、旅行実現のために有給休暇をとることに大変な苦労をさせれる。私はインターネットでいろいろな旅行記が掲載されているホームページを見るのが好きであるが、その製作者たちはいずれもやはり会社で有給休暇をとることにかなり苦労させられているようだ。日本もきちんと法的に整備されて西欧同様にゆっくりと休暇が取れる環境が早くできて欲しいと思う。
 今回の旅行の目的はただひとつ、ドラマ「秋の童話」のロケ地である束草(韓国東北部の町)を訪れることである。ドラマの主人公だったウンソの家を見、ドラマのシンボルとなった韓国唯一の渡し舟「ケッペ」に乗ること以外は特に予定を立てないでいた。
 3月14日(金)
 今回の韓国旅行で使用する航空会社はJALである。JAL悟空のチケットのみを事前に用意し、宿泊先はまったく決めていない。最初、安いアシアナ航空を希望していたのであるが満席でチケットが取れなかったのである。毎回のことながら成田まで時間がかかり非常に面倒くさい。しかしながら成田空港に着き、空港内でいろいろなアナウンスを聞いていると自分がこれからまた海外に行くんだという実感がわいてくる。9時45分発のJALに乗り、ソウルには昼過ぎに着いた。でも、今日中に今回の旅行の目的地である束草へ着くためにはまだまだ遠い道のりである。
 インチョン空港はできてから間もないので新しくきれいで気持ちが良い。ここからリムジンバスに乗り換えてソウル高速バスターミナルへ行き、さらにそこから約4時間かけて高速バスで束草へ行く予定である。ところで、インチョン空港から乗った江南高速バスターミナル行きリムジンバス(11000W)には私のほかに韓国人のおじさんが一人乗っているだけだった。私は景色を楽しみたかったので一番前の座席に座るとその韓国人のおじさんは通路を挟んで私の横の席に座った。バスが発車してしばらくすると案の定私に話しかけてきた。韓国語で(あたりまえか・・・)。最初に韓国語で「日本人か?」ときかれたので「そうです」と答えると「高速バスターミナルからどこへ行くのか?」と聞かれた。「束草です。江原道・・・。」そう答えると、おじさんは江南の高速バスターミナルは方面別にターミナルが分かれていることや束草行きは嶺東ターミナルから乗ることなどについて、今乗っているバスの運転手さんも巻き込んで話し始めた。私はこのことはすでに事前に調べていたので知っていたが、おじさんの話を聞いて再確認できたので少し安心した。と、いきなりそばで「ガチャン!!」と音がしたので窓の外を見るとすぐ横の車線を走っていた路線バスが前の車に追突したのだ。やっと、いま自分が韓国の街中にいることを感じることができた(^^;;私たちの乗ったバスは1時間かからないで江南の高速バスターミナルに着いた。ここへは前回11月の群山行きについで約4ヶ月ぶりにきたことになる。
 さっそく嶺東ターミナルのほうへ移動し、束草行きの切符を窓口で買う。(18800W)今は午後2時30分。私はすぐ次のバスが乗れるものと思っていたが今日はこんでいるらしく、今から1時間後のバスになってしまった。束草に着くのは夜7時半時近くだろうか・・・。でも、束草まで距離にして277キロ、約4時間かかるというのに運賃はわずか18800W(約1880円)とは驚くほど安い。概して韓国では交通機関は軒並み安い運賃である。私は機内食を食べただけで昼は何も食べていなかったことに気づきバスターミナル構内の食堂でカルビタン(5000W)を食べた。久しぶりに食べる韓国の味・・・。サービスで出されるキムチもとてもおいしかった。高速バスターミナル内には多くの食堂やキオスクのような店、CDを売る店まであった。時間になったのでバスに乗り込む。束草は初めて訪れる遠い田舎町なので楽しみである。バスはすぐに高速道路に入り猛スピードで飛ばす。窓から見える景色は日本とはあまり変わらない。が概してはげ山が多いようだ。2時間半くらい走ったところで「ソサ休憩所」というサービスエリアで15分ほどの休憩に入る。サービスエリアも日本とは変わらない雰囲気だ。空気がソウルと比べて寒くなっており、付近には雪が積もっているのが見える。私は少し小腹が空いていたのでサービスエリアの売店で缶コーヒーやドーナツなどを買いバスに戻った。ところでサービスエリアでバスから離れるときは自分が乗ってきたバスのナンバーを覚えておいたほうがよい。なぜならまわりにも同じデザインのバスがたくさん並んで駐車しており、わからなくなってしまうからだ。
                   
※写真はソサ休憩所(サービスエリア)。日本とまったく同じ雰囲気。後方に雪が積もっているのがわかる。このあとバスは吹雪の中へ・・・・。

 
 バスの運転手は乗客の人数を確認したあと、束草に向かって出発した。少し眠くなってきたので持ってきた携帯ラジオを聴きながら少し眠る。束草まではあと半分、2時間弱である。遠い。。。30分くらい眠っていただろうか?なんか寒いなあと思いながら目が覚めて驚いた。バスはかなり山の中を走っており、外はなんと吹雪になっている。視界も悪い。ソウルはあんなに天気が良かったのに。道路にも雪が積もっているのが見える。タイヤにチェーンも巻かずこんなにスピードを出して雪の中を走って大丈夫なのか?と心配になってきた。まわりの乗客も窓の外を見ている。40分くらい吹雪の中を走っていただろうか?やっとバスは街中へ降りてきた。雪は降っていないようだ。積雪もない。到着地の束草高速バスターミナルに近づくにつれ、ハングル文字で「民泊」と書かれた看板を掲げた家が目立ってきた。韓国にも民泊があることをはじめて知った。バスはやっと4時間強かけてソウルから無事に束草高速バスターミナルへ到着した。外はすでに暗くなっており時間は夜7時半を回っていた。このバスターミナルはソウルのとは比べ物にならないほど小さな小さな田舎のターミナルだった。
 私はまだ今日の宿泊先を確保していなかったのでターミナルの周りを少し歩き回った。ホテルは見当たらず、数軒のモーテルがあることがわかった。私はバスターミナルのすぐ後ろにあった6階建ての「エギョン」というモーテルに泊まることにした。受付に行くと若いお母さんが「オソオセヨ〜」(いらっしゃい)と声をかけてきた。今日は部屋があるかどうか聞くとあるという。値段は1泊40000W(4000円)とのこと。私はほかに探し回るのが面倒だったのでここに決めることにした。このモーテルは家族でやっているらしく、受付の後ろの部屋にこのお母さんのほかに子供やおじさんがいるのが見えた。受付のお母さんから部屋のキー、かみそり、歯ブラシを渡された。部屋は5階だった。部屋はオンドル部屋にベットが置いてあるタイプの部屋でとても暖かかった。部屋の中ではTシャツ1枚で十分だ。また、部屋は5つ星クラスのホテルと同じくらいとっても広かった。冷蔵庫にはミネラルウォーターが入っていた。テレビも画面が大きくて見やすかったし、部屋についていたバス・トイレもきれいだった。40000Wということだったがコストパフォーマンスは言うことなしだった。ただひとつ難点を言えば、このモーテルはバスターミナルのすぐ後ろにあるので夜遅くまでバスのエンジン音が聞こえてきて少し気になったことである。
 荷物の整理をした後、夕食を食べに暗くなった街中へ出て行った。付近には食堂はたくさんあった。わたしはそのうちの1軒の食堂に入りソルロンタンを注文した。(4000W)ソルロンタンはどこの店も薄味のまま出されてきて自分でテーブルの上の塩で味付けするようになっている。だしがよく出ていておいしかった。また、付けあわせで出されるキムチも日本でおなじみの白菜以外に青菜や雑魚のキムチなどいろいろな種類があって楽しめた。わかめとねぎの酢の物もあったが味付けは甘酸っぱく、日本と同じだったので不思議な感じがした。食後は付近を少し散歩した。帰りにコンビニで缶ビールやつまみをと思っていたのだが珍しいことにコンビニは1軒も見当たらなかった。昔ながらの個人商店があったのでそこで缶ビールやイカの燻製、スナック菓子などを買ってモーテルに戻ったときは10時を回っていた。
 明日はいよいよ「秋の童話」のロケ地へ行く予定である。寝る前に何気なく見ていたテレビドラマが非常に面白く、結局12時近くまで見てしまった。内容はのらりくらりと暮らす独身の男の人と家出少女との心のふれあいを描いたドラマだ。題名を覚えていないので後悔している(^^;;。
      
※写真は左から宿泊したモーテル、モーテル5階の部屋から撮影した束草高速バスターミナル、そして付近の光景。右の写真でまっすぐ続いている道を行くとヤンヤン市街、左へ行くと束草海水浴場、後ろへ行くとアバイ村へ着く。

                       
 3月15日(土)
 荷物の整理などして8時にモーテルを出る。本当にきれいで広く、安いモーテルだった。荷物はバスターミナルのコインロッカーに預けた。まずは朝食・・・付近の食堂でカルクッスを食べた。(4000W)わかめなど具がたくさん入っていてとてもおいしかった。もちろんつけあわせで出てきたキムチやさつま揚げも。ところでこの食堂の壁を何気なく見ていたらなんと秋の童話の当時の新聞記事が額に入れて掲げてあった。新聞にはソンスンホンとソンヘギョの写真が大きく掲載されていた。ちょっとうれしくなった(^▽^)。食べ終わって店の人にお金を払うとき、「日本人?カルクッスはおいしかった?」と韓国語で聞かれた。わたしは「もちろん、おいしかったです!」と言って店を出た。
 
※写真はバスターミナル近くの食堂に飾ってあった額に入った秋の童話の新聞記事。右の額に入っているのは色紙だったがサインらしきものが書かれていたがソンヘギョなど秋の童話関係者のモノ化まではわからなかった。 
 ところで、昨夜散歩をしていたときに、バスターミナル近くに束草海水浴場があることを付近の案内板で知り、ぜひ見に行こうと思っていたのでまずそこに行ってみることにした。バスターミナルから歩いて5分くらいだった。まだ朝早いせいか散歩客が数名いるだけの静かな海岸だった。砂浜の砂がきれいだったのでわたしは記念に砂や貝殻を少し持って帰ることにした。海岸付近には刺身を食べさせる食堂が何軒かあったがまだ朝の9時前だったせいか、閉まっていた。ところで、海岸の砂浜に、ある案内板が立っておりハングルと英語で書かれていたので英語のほうを読んでみた。それによると、この海岸の沖に鳥島と言う島があり、名前のとおり多くの鳥たちがこの島に来るそうである。また、この鳥島は束草八景のひとつに数えられていると言うことである。沖を見ると確かに近くに小さな島があるのがわかる。
 しばらく海岸の景色を楽しんだ後、おまちかねの「秋の童話」のロケ地へ向かった。主人公ウンソの家とドラマのシンボルになっている渡し船「ケッペ」は、高速バスターミナルから続いている静かな1本道を20分くらい歩くと着く。高速バスターミナルから近いし、わかりやすい。このあたりは本当に田舎風の町並みで、高い建物がまったくない。「アンニョンハセヨ〜」途中、私の前を歩いてきた小学校低学年くらいの男の子から挨拶された。私も「アンニョ〜ン^^」と返した。日本でも田舎町へ行くと見知らぬ子供たちから挨拶されることがある。
 20分くらい歩くと海が近くなってきてだんだんとドラマで見たような風景が見えてきた。また、「アバイスンデ」、「オジンオスンデ」などのハングルの看板が目立つようになってきた。アバイとはこのあたりの村の名前である。アバイ村と言うそうである。朝鮮戦争時、北から移り住んできた人たちが多くいるという。そしてオジンオスンデはイカ飯のような北朝鮮の名物料理である。
 しばらく歩いていてピン!!ときた。ドラマで見慣れたウンソの家が私の目の前にある。やっと着いた!家はドラマで見た時より小さく感じる。屋根にはハングルで「ウンソの家」という幕が掲げられている。家の中に入りたかったのだがあいにく閉まっていて入れなかった。しかし、ここで「秋の童話」のロケが行われ、あのソンヘギョたちがこの場にいたと思うと感無量でだった。ここまでくるのに時間がかかってしまったが遠い思いをしてきても本当に良かったと思う。このあたりはごみごみした昔ながらの小さな村といった感じである。記念にウンソの家をいろいろな角度から写真を撮った。ウンソの家のまわりにはイカのスンデの食堂や小さな個人商店が数軒あり、看板にはハングルで「秋の童話撮影地」、「秋の童話・ウンソとジュンソがおいしく食べたスンデ・・」などと書かれている。このあたりは秋の童話一色である。と、遠くからガヤガヤと声が聞こえてくるので見ると、なにやら団体旅行者のようである。70〜80人くらいいただろうか?近くで言葉を聞いていてわかったが彼らは台湾からのツアー客らしい。ウンソの家の前で歓声を上げながら記念写真を撮っている。秋の童話は台湾でも人気があると聞いてはいたがこれほどまでとは・・・。
 私はこの近くにあるはずのケッペ(韓国唯一の渡し船、秋の童話のシンボル)に乗りにいった。ケッペはウンソの家から歩いてすぐのところにあった。ドラマで見たのと同じような光景が広がっている。ケッペは2艘あり、休むまもなく対岸とこちら側を行ったりきたりしている。対岸までは100mあるかないかの距離。ケッペに乗ると対岸までつながっているロープを乗客が自発的に引っ掛け棒のような棒で引っ張る。するとケッペが動く仕組みになっている。私も150W払ってケッペに乗った。途中、すれ違う予定の前から来たケッペがうまくすれ違えずお互いに接触してしまうというハプニングもあったがドラマでウンソと同じ経験ができてこれまた感無量だった。ケッペの上にはやはり秋の童話でウンソとジュンソがケッペに乗っている写真がある看板が立てられていた。こんな田舎町ではあるが、ケッペの利用者は多いので意外に感じられた。しばらく、アバイ村内を散歩し、雰囲気を味わった。帰りにもう一度ケッペの乗り場の前を通ったのだがさっきの台湾人でケッペ乗り場は大変な賑わいだった。
 アバイ村をあとにする途中、公衆電話からソウルに住む韓国人の友人に電話をした。今、アバイ村にいることを話すと「うらやまし〜、アバイスンデはたべたの?」と明るい声が聞こえてきた。楽しい時間はあっという間に過ぎていく。昼過ぎには高速バスで束草を出てソウルへ向かわなければならない。また長い長い4時間のバスの旅である。
  
※左からウンソの家、別の角度から撮ったウンソの家、一番右は付近に立っていた「秋の童話」の看板

      
※一度体験したかったケッペ乗船。運賃は150Wと格安。利用客はひっきりなしに来る

       
※ウンソの家の付近はアバイスンデを食べさせる店が多い。また「秋の童話でウンソとジュンソが食べたところ・・・」など書かれている看板も多い。

 夕方前にソウルに着いた。昨日の午後までソウルにいたことが信じられないくらい長い時間がたった気がする。今日もまだ宿泊先は決めていない。ソウルではチョンノにある教保文庫(韓国一のブックセンター)に行きたかったのでその近くの仁寺洞にある韓式の旅館に泊まることにした。韓式の旅館は安いし、あちこちに点在しているので予約なしでも泊りはぐれる
可能性は少ない。私は仁寺洞の細い路地をわきへ入っていったところにあるハンフンジャン旅館に泊ることにした。特に理由はない。なんとなく行き当たりばったりである。受付にいたおばさんに尋ねると1泊35000W(3500円)、部屋も空いているとのことなので部屋に案内してもらった。ところでおばさんの話によると今日は日本人が多く泊っているそうで驚いていた。部屋はトイレ・シャワーつき、昨日の束草のモーテルと比べると狭いが韓式旅館の風情たっぷりの旅館だった。
 しばらく休んでから仁寺洞の民芸品の店を見て回ったり、チョンノへ出て教保文庫へ行ったりした。このブックセンターは非常に広く、またいつも込んでいるので疲れるのであるがついつい長居してしまう。私はここで以前から欲しかった韓国映画のVCD「猫をお願い」と「私の家へ・・」、そして韓国語と英語の勉強をかねて中学3年生が使う英語の問題集を買った。今回、私はこの問題集の売り場で結構な時間を取ってしまった。いろいろな問題集を立ち読みしたが、中学生の英語と言えども韓国の場合、日本の中学生用の英語と比べるとかなりレベルが高いように感じられた。
ところで、今日はチョンノの街は非常に警官が多く見られる。1時間ほど教保文庫ですごし、外へ出るともう、暗くなっていた。驚いたのは数百人の韓国警察・盾を持った機動隊が教保文庫前の広場で待ち伏せをしているのである。原因はすぐにわかった。すぐ近くでこれまた大規模な女子学生追悼・反米・反戦集会をやっているからである。昨年、韓国で2名の女子中学生が米軍の装甲車にひかれて亡くなるという痛ましい事故がおきたがその追悼もかねているようだ。近くでは集会の係りの人が追悼用のろうそくを配布している。時期が時期だし私も以前からこの事件には心を痛めていたのでろうそくをもらって火をともし、この追悼集会に参加した。また、関係チラシや「No War!」と書かれた小さなプラカードももらった。特設の舞台にいる一人の集会主催者がスローガンを言い、そのあとに千人近く集まっている参加者が掛け声をかけるのである。そして周りは数百人の機動隊が取り囲んでいる。KBSやSBSなどのテレビ局も来て中継放送していた。日本では経験できないかなり殺伐とした雰囲気になっていたが同時に日本人にはない、韓国人の一体感が感じられた。戦争しかりこのような痛ましい事故しかり・・・・どこの国であれ、2度とおきて欲しくないものだ。
 ところでこのような臨時とはいえ千人近い人々が集まっている場所・・・ちゃっかりとキンパプ(韓国海苔巻き)を売るおばさんが商売していたり、やトッポギ(甘辛くいためたもち)を売る屋台ができていたりで、面白かった。
 夜はコンビニでOBビール、キンパプ(韓国海苔巻き)、サンドウィッチ、燻製卵などを買い込んで旅館で夕食とした。この旅館ももちろんオンドル部屋で非常に気持ちが良かった。
 3月16日(日)
 今日は早くも帰る日である。早起きして南大門市場でお土産用の買い物をし、そのあと竜山の電子商街へ行って韓国映画のVCDを買う予定である。朝からあいにくの雨である。7時半ころ旅館を出た。旅館のおばさんは「こんなに早く出るの?」と少し驚いていたが私がお礼を言うと外まで出てきて見送ってくれた。私はまずソウル駅へ行きコインロッカーに荷物を預けた。帰りはソウル駅からリムジンバスで空港へ向かう予定にしたからだ。身軽になった私はまず、ソウル駅構内の食堂でチャジャン麺(3500W)の朝食をとった。いつもながら不思議に思うのは、チャジャン麺を注文すると必ずたくあんが一緒に出てくることである。なぜキムチではなくたくあんなのだろうか?ソウルの駅構内で釜山行きのセマウル号の乗車を並んで待っている人たちを見ていたら私も行きたくなってしまった。
 朝食後、私はまず地下鉄で南大門市場へ行った。会賢駅を上がったところに南大門市場が広がっている。私はここでしばらくいろいろな店を見て回った。目的の韓国海苔を12パックで1セットになっているものを買ったが(大きくてかさばった(^^;;)買う前にいろいろな海苔を試食させてくれた。このあたりは日本人観光客もよく来るので店の人も日本語を話す。値段は日本で売られている価格の半額くらいだった。あと、1月に釜山へ行ったときに買った韓国イチゴがとてもおいしかったので今回も南大門でイチゴを探して買った。日本で売られているイチゴパックの大きさの3倍くらいのパックに入って1パック4000W!安い!さっそく買ったがつぶれないようにもって帰るのに苦労した。もちろんおいしいイチゴだった。
 南大門での買い物のあと、また地下鉄で竜山の電子商街へ行った。ここは最近の韓国訪問では必ず訪れている場所である。何しろ韓国映画のVCDの種類が多く、とても安いのである。私はここでさんざん迷ったあげく、「手紙」、「純愛譜」など4枚のVCDを買った。4枚で10000Wだった。安い!
 飛行機の時間が迫っており、この辺が限度だった。ソウル駅へ引き返し、ロッカーの荷物を取り、リムジンバスで仁川空港へ向かった。昼は空港内の食堂でソルロンタンを食べたが8000W(ソウル市内の価格の2倍!!)で少し驚かされた。すっかり韓国の物価モードにはまってしまっているようだ。
 また明日から家と会社を往復するのみのつまらない生活が再開されるかと思うと憂鬱である。

 
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