冬のソウル3泊4日(2009年2月12日〜2月15日)・2日目
    

          

 2月13日(金)

 
 旅先での朝は早くに心地よく目が覚める。
部屋の窓を開けると生ぬるい風が入ってくる。外は雨だ。
2月のソウル、それも早朝なら零下も珍しくないのだが今日は春のような暖かさだ。
同じ宿に泊まっていたAさんとともに朝ご飯を食べに行く。
旅館のすぐ近くにある、南原食堂へ行った。
焼き魚の朝ごはんを食べさせる食堂だ。
イシモチを頼んだ。しばらくするとたくさんのおかずとともに運ばれてきた。

※南原食堂でイシモチ塩焼きの朝ごはん

イシモチの塩焼きは日本で食べるのと変わらない。
ご飯にモヤシスープ、各種キムチにホウレンソウの和え物、ドングリの寒天、目玉焼き、韓国海苔。
どれもやさしい味で美味しい。これだったら毎日でも飽きないだろう。
一人前5000Wの朝ごはんだった。
このあとAさんと別れ、私はインチョンへ行った。
インチョンへ行くのは久しぶりだ。行きかたも簡単で宿の最寄り駅から地下鉄で乗り換えなしで行ける。
東インチョンで降りる。
が、外は相変わらずの雨だ。
ここから歩いて10分ほどのところに水道局山タルトンネ博物館がある。
1960年代以降、実際にここに存在していたタルトンネ(月の町・貧民街)を再現した博物館だ。
その名残か、この博物館は大きな丘の上に建っている。たどり着くまでにはお決まりの急な坂を登り続けなければならない。
  
※こんな急坂を登り続けるとタルトンネ博物館へ着く。

入場料は大人500Wと安い。
午前中に行ったせいか客は誰もいなかった。館内には係員のおばさんが手持ち無沙汰そうにしている。
私が来るのを見つけると暇だったのだろう、館内の展示を丁寧に説明してくれた。
当時、ここに存在していたタルトンネ、トイレは屋外にあり、数軒で一つという共同トイレだったという。
だから朝はトイレを使う人で行列ができたそうだ。
館内のタルトンネ、建物は本当にリアルで自分がその町の中にいるのではという錯覚に陥る。
  
※当時の街が屋内にそのまま再現されている。

一方で昔日本でもよく見かけた駄菓子屋、レトロなポスターもあり懐かしくも感じる。
当時存在していた各種個人商店、使われていた各種生活用品、各種広告をそのまま見ることができ、当時の生活の様子を詳しく知ることができた。
  
※駄菓子屋さん。                    当時の漫画。自由に読める。

とても見ごたえのある博物館だったし当時の様子は忘れてはならない事実だと感じた。
博物館の外へ出るとまだ雨がひっきりなしに降っていた。
博物館は高い丘の上に建っており、見晴らしが良い。
丘の斜面には当時のタルトンネの名残だろうか、それらしい建物もまだ少し残っている。
  
※タルトンネ博物館周辺の風景。当時の名残が感じられる。

東インチョン駅へ戻る途中、ソンヒョン市場という昔ながらの在来市場を見つけ、雨宿りがてら寄ってみた。
魚介類、農産物をはじめ一通りの食料品は揃っている飾り気のない市場だったが薄暗いアーケードがなんともいえない雰囲気を出していて印象的だった。
  
※ソンヒョン市場。薄暗いアーケードの昔ながらの市場だ。

昼はインチョン駅へ行き、駅前に広がる中華街でご飯を食べる事にした。
  
※インチョンの中華街でチャジャン麺を。

自由公園へ行く途中にある中華料理店に入り、3500Wのチャジャン麺を食べた。
3500Wにしては量が多く、また具もそれなりに入っていて味を楽しめた。
食べ終えると食堂のアジュンマがインスタントコーヒーをサービスしてくれた。
午後は再びソウルへ戻る。
昨夜は清進旅館に泊まったが今日から2泊、今度は定宿のサモモーテルに泊まる。
ソウルに着いてもまだ雨が降り続いている。
サモモーテル付近の見慣れた風景を目にすると自分に家に帰ってきたようになんだかほっとする。
部屋で夕方までテレビを見てのんびりと過ごす。
夜はAさんと大学路へ韓定食を食べに行った。
大学路は相変わらず若い人たちで賑わっている。
「サランバンソンニムグァオモニ」というお店でソンニム定食(お客様定食??)を頼む。確か17000Wだったか。
かぼちゃ粥に始まり、各種和え物、サラダ、キムチ、サシミ、カルビチム、チゲ、焼き魚などが出てきた。
韓国料理は辛いものばかり、という偏ったイメージを覆す内容だった。
  
※大学路「サランバンソンニムグァオモニ」で韓定食。


どれも日本人の口に合う料理ばかりでおいしかった。
食後は腹ごなしに近くのナクサン公園方面へ。
花階段など各種アート作品は健在だった。

ここは高台にあり、夜景がすばらしかった。
このあと、レッドマンゴーでピンス入りのヨーグルトを食べて今日の予定はおしまい。




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