大阪・お笑い難波と阪堺電車途中下車1泊2日(2004年6月26日〜27日)
当ホームページで国内旅行記を掲載するのは初めてである。
実は私はお笑いが大好きで年に数回大阪へわざわざ吉本興業の舞台を見に行っている。お笑いはストレス解消にもってこいである。
大阪は私の地元から飛行機で1時間、交通の便もよいので行きやすい場所である。飛行機にしろ、新幹線にしろ、便数が非常に多いので急に思い立って行けるところもまたよい。大阪は物価は安いし、独特の方言は楽しめるし、食べ物はおいしいし、私のお気に入りの場所である。大阪に行って電車や地下鉄に乗り、車内で子供からお年寄りまでみんなが関西弁をしゃべっているのを聞くと大阪に来たことを実感させられる。買物をしてお店の人に「ありがとうございます」ではなく、「おおきに!」と言われる時も同様である。
今回のスケジュール
6月26日(土) | 午前中、JALにて羽田空港→大阪伊丹へ。桃谷の韓国食堂「トラジシクタン」、なんばグランド花月の新喜劇鑑賞、おやつがわりにたこ焼き、夕食は老舗の「いづもや」でうな重。夜中までインターネット喫茶。夜食代わりに「キャベツ焼き」。 |
6月27日(日) | 午前中いっぱいかけて阪堺線途中下車の旅(住吉鳥居前、寺地町、浜寺駅前、北天下茶屋)。午後は新世界散策。夕方伊丹空港へ。 |
6月26日(土)
この日に大阪へ行くことは前から決めていたのであるが飛行機の予約は前日にインターネットでクレジットカードによるチケットレス申込をおこなった。便数が多いし、競合区間なので満席の心配なく安いチケットが買える。今回の目的もなんばグランド花月で吉本新喜劇を見ることである。
羽田空港の国内線ターミナルを利用するのは2月に大阪へ行って以来久しぶりである。土曜の午前ということもあり搭乗口には長い列が出来ている。大阪伊丹空港までは1時間、あっという間である。機内では飲み物のサービスがあり私はJALオリジナルのゆずのジュースを選んだ。ジュースを飲み終わり、紙コップを回収し終わる頃にはもう降下体勢に入っている。
伊丹空港ではいつも泊まるホテル南海を予約した。午後からはネットでお世話になっている方に教えていただいた桃谷の韓国食堂へ行き、その後なんばグランド花月でおなじみの吉本興業の芸人による舞台を楽しむ予定である。チケットは人気があるのであらかじめ入手しておく。
桃谷。ここは鶴橋と並んで在日韓国・朝鮮人が多く住む街である。したがって韓国関連の店が非常に多い。桃谷の駅を降りるとすぐに長いアーケード商店街が見つかる。大阪ではこのようなアーケードの長い商店街をよく見かける。その中に目的の韓国食堂、「トラジシクタン」があるらしい。駅から商店街の中を歩いて5分くらいだろうか、すぐに見つけることが出来た。このあたりは下町の雰囲気がいっぱいである。商店街の脇へ続く道はどこも東京の浅草の路地裏を思わせる光景が広がっている。
トラジシクタンの前では食堂のアジョッシがチヂミを焼いている。食堂は小さいが中は壁に日本語とハングルのメニューや韓国焼酎のポスターが貼られていて韓国の雰囲気いっぱいである。私はアジョッシにテンジャンチゲを頼んだ。キムチや煮つけなどの少量のおかず5品もついて800円。韓国の2倍だが日本国内では安い方である。テンジャンチゲは具がたくさん入っていて非常においしかった。久しぶりにテンジャンチゲを食べれて満足した。
左から、トラジシクタン入り口、テンジャンチゲ、昔懐かしい雰囲気の和菓子屋さん
午後の吉本新喜劇の公演までまだ時間があるのでこの商店街の中をゆっくりと見て回った。商店街の中に昔ながらの懐かしい感じのする和菓子屋さんを発見、練りようかんを1本買った。ここで作っているそうだ。家に帰って食べたが、小豆の香りがとてもよく、おいしかった。
吉本新喜劇の公演は所要時間が約3時間、土曜日曜は1日3回の公演がおこなわれている。3時間の間にさまざまな芸人が出てきて落語、漫才、コント、そして有名な新喜劇をおこなう。この日はオール阪神巨人やWヤング、宮川大助・花子など出演していて3時間、本当に笑い通しだった。
ここ1年くらいで目立つお笑いネタは北朝鮮アナウンサーのあの勇ましい朗読のモノマネ。会場は非常にウケている。芸人の韓国語はめちゃくちゃだが雰囲気がちゃんと伝わってきて大いに笑える。
充分に関西の強烈なお笑いを楽しんだあと、なんばグランド花月並びのたこ焼き屋でたこ焼きを食べる。大阪に来たら1度は食べなければ!!そのあとはやはりなんばグランド花月そばのうなぎの老舗「いづもや」でうな重をたのしむ。これが大阪へ来た時の私の行動パターンである。大阪へ来るとついつい食べ過ぎてしまう(^^;;
夜はいったんホテルで休んだ後、ホテル近くのインターネット喫茶へ。会員カードも作ってもらい、3時間近く過ごした。夜中の1時近く、ホテルへ戻る途中に昼間気になっていた「キャベツ焼き」の店の前を通るとまだ営業している。これはお好み焼きといった感じだ。なんと1つ100円である!!昼間は長蛇の列が出来ていたのであきらめていたのである。さっそく1つ買う。食べるとお好み焼きだが、生地にキャベツの千切りがたくさん含まれている。おいしい!これで100円とは安い。大阪らしい店だ。
キャベツ焼。1枚100円ながらとてもおいしい!!
6月27日(日)
朝8時、ホテルを出る。朝食は大阪へ来た時にいつも食べに行くところが決まっている。ホテル近くの、千日前へ続く長いアーケード商店街の中にある小さなうどん屋だ。店内はカウンター席のみだが非常に安い。私はかき揚天ぷらうどんといなりずしを注文した。かき揚天ぷらうどんが230円、いなり寿司が3つで100円。計330円で大満足である。関西のうどんのだしは本当においしい。
今日は午前中はえびす町から阪堺電車(路面電車)で堺の浜寺公園まで行く予定である。フリー切符を買ったので途中下車をしながら。
えびす町の駅があるこの辺りは大阪でも独特のちょっと異質な雰囲気がある。JR新今宮駅付近では道の両側にホームレスのビニールテントがずらっと長く並び、格安旅館も多い。1泊2000円という看板も見られる。
堺は昨年の春に何気なく1度行き、和菓子屋がとても多かったので気になっていたのである。茶のスタイルを作り上げた千利休はなんと堺の商人だったとか。その関係からここは和菓子の老舗が多いらしいというのを最近になってインターネットで見た。
えびす町より浜寺駅前行きの阪堺電車に乗る。まずは住吉鳥居前で途中下車、初詣で大変な賑わいを見せるという住吉大社へお参りに行く。朝9時過ぎだったが意外に参拝客が多い。その後再び阪堺電車に乗り一気に終点の浜寺駅前へ行った。ところでこの路面電車、線路の敷設が悪いのか、浜寺駅前の3つくらい前の駅より走行中にものすごい横揺れをし始めた。ちょうどふるいで左右振っているような感じである。運転手も乗客も慣れているのか何食わぬ顔をしている。終点の浜寺駅前は駅前に広い公園がある。園内はバラ園やプール、テニスコートまであり、多目的に楽しめる公園だ。園内をぐるっとまわって歩いた後(本当に広く、時間が予想以上にかかってしまった)再び浜寺駅前より阪堺線に乗り寺地町で下車する。ここは昨年も来た所で和菓子屋があちこちにあり気になっていた場所である。
まずは寺地駅(無人駅)から歩いて5分、1年前の記憶を元に歩いていくとお目当ての和菓子屋に着く。ここは2回目である。店名は「かん袋」。一度聞いたら忘れない名前である。この店名は豊臣秀吉が名づけたそうで面白い由来がある。かん袋の初代主人が大阪城天守閣の瓦葺きを手伝っていたがいちいち瓦を上へ運ぶのが大変なので餅作りで鍛えた腕で下から屋根へ瓦を次々と放り投げたとの事。それをみた豊臣秀吉がひらひらと舞い散る瓦をかん袋のようだと主人をたたえ、以後、かん袋と名づけるよう言われたことからこの店名になったとの事。歴史のある店である。
北天下茶屋駅両側に続いている昔懐かしい細長い商店路地。左の写真の踏み切りの左右にこのような細い商店路地が続いている。
ここはくるみ餅が名物、値段は決して安くはないが次々と客が入ってくる。店内でも食べれるようになっている。
専用駐車場まである。私も持ち帰り用に4人分買った。注文すると番号が書かれた長い木札を渡される。面白い!昔からの名残なのだろうか?5分くらい待っていると番号を呼ばれた。生ものの餅なのでドライアイスを付けてくれた。自宅へ戻ってから食べたがこれは本当においしかった。
かん袋のくるみ餅。幸せになるおいしさ^^
次に駅前に戻り線路の反対側を散策し始めるとこれまた面白い和菓子屋を見つけた。店名は「ねぼけ堂」。ここは「かん袋」のように大きな店ではない。三笠(どらやき)がお勧めらしい。3つ買う。どらやきは皮がパサっとしているのが多いがここのどらやきはしっとりしていて餡もくどい甘さではなく、文句のない味だった。他にせんべいや小さなカステラも売っていたのを思い出し、買って置けばよかったと後悔している。店名の由来も聞こうと思ってうっかり忘れてしまった。次回への課題である。さらに歩いていける範囲で2店の和菓子屋をみつけたがあいにく日曜日ということで休みであった。名前を控えてきたのでこれまた次回への課題である。寺地町駅周辺をしばらく歩いて雰囲気を味わったあと今度は北天下茶屋駅で下車する。ここも昨年ふらりと行った場所である。その時は駅前に細長い商店街、というより懐かしい商店路地??が車内から見えて思わず下車したのである。今回、もう一度その光景を見たくて訪れたのであるが小さなたこ焼き屋、昔ながらの寂れた喫茶店などなどみんな変わらず残っていた。
阪堺電車の途中下車と堺の和菓子屋開拓、まだまだ楽しめそうである。
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