秋の韓国〜ソウル・江景3日間の旅(2007年11月3日〜11月5日)・2日目
    

            

                         

                  

11月4日(日)
 早朝、チョゲ寺の朝の読経が聞こえてくる。
モーテルの部屋の窓を開けるとまだ5時前だというのに熱心な参拝者が何人も境内を歩いているのが見える。
外の空気はとても冷たい。
今日は江景の塩辛市場と韓国ドラマ「あんぱん」ロケ地の一つである、益山のナバウィ聖堂へ行く予定である。
とりあえず龍山駅へ行く。
ここからムグンファ号で江景へ行くのが一番楽なようだ。
まだ外は暗い。
龍山駅の近くにあったキムパブ天国に入りチーズラーメンを食べる。
辛ラーメンの上にスライスチーズがトッピングされているのだが、チーズが程よくとろけかけていておいしい。
2500Wだった。

※キムパブ天国のチーズラーメン。とろけたチーズと辛いスープがよく合う。

乗る予定のムグンファ号までまだ時間があるので薄暗い龍山駅の周辺を散歩する。
もう朝の6時半だというのに焼酎のポジャンマチャがまだ営業している。

※龍山駅付近のポジャンマチャ。もう朝6時を過ぎているのに(^^;)「皆さん、元気出して。焼酎一杯」とある(^^;)


私が乗った列車は7時12分龍山駅発→9時56分江景駅着のムグンファ号だった。
3時間近く乗るのだが車窓をぼんやり見ているのは好きだし、運賃は13700Wで安い。
  
※龍山発→木浦行きムグンファ号。車内は意外にゆったりだ。


列車は龍山駅を出ると漢江をわたる。
朝日に照らされた金色の63ビルがとてもきれいだ。
私の隣に座ったアジョッシ、車内なのにお構いなく携帯通話をしている。
うるさいことこの上ない。
が、逆に自分が今、韓国にいることを実感できて逆に嬉しくもある(^^;)
せっかくなので通話の内容をヒヤリングの勉強にと聞いていたが(笑)、どうやらこのアジョッシ、イクサン駅で乗り換えて群山へ行くそうなのだがイクサン駅での列車の乗り換え時間が合わないらしい。
それで知人に迎えに来るよう電話をしているようだ。
江景駅には時間通りに着いた。
風が冷たい。

※江景駅


まずはタクシーで韓国ドラマのロケ地の一つである、ナバウィ聖堂へ行く。
江景駅前には客待ちしているタクシーが数台いた。
ここからタクシーで7〜8分、ナバウィ聖堂まで4000Wだった。
韓国ドラマ「あんぱん」のなかでこの聖堂は何度も出てくるのだがいずれも切ないシーンばかり。
でも実物をこうしてみるとやはり感動ものだ。
聖堂はどうやらとても歴史ある建物のようだ。
  
※ナバウィ聖堂。韓国ドラマ「あんぱん」でガランの初恋のシンヒョクオッパがいる所だ。



※ドラマの中でシンヒョクオッパに見つかったガランはこの壁にぴったりと隠れたのだった。切ないシーンの一つ。



※シンヒョクオッパは普段はこの部屋にいる。このシーンもよく出てきますね。


丘の上に位置しているので見晴らしがよい。
中からは日曜日のミサの朗読、讃美歌などが聞こえてくる。
聖堂がある敷地はとても広く、ハイキングコースのような散策路まである。
  

ハイキングコースの途中では熱心な信者達のグループが聖書を片手に朗読したり讃美歌を歌ったりしている。
本当に雰囲気のよいところだ。
来てよかったと思う。
さて、充分にロケ地を堪能したところで再び江景駅へ戻らなければならない。
塩辛市場を見に行くのだ。
が、ナバウィ聖堂のまわりは典型的な鄙びた田舎町、タクシーなど捕まるようなところではない。
バスは通っているが地方のバスはヘタすると1時間以上待たされるし。
江景駅からの道は何となく覚えていたので歩いて戻ることにした。
3〜4キロくらいだと思われる。
ところで、江景は忠清南道論山市に位置し、ナバウィ聖堂は全羅北道益山市に位置する。
この2つの街は道境に接した街だったのだ。
全羅北道(ナバウィ聖堂)から忠清南道(江景駅)へ徒歩で。
これはなかなか気分がよかった(笑)
  
※この看板より手前が全羅北道益山市。右に小さく緑の看板が見えるがそこから忠清南道論山市。

  
※ここから忠清南道江景だ。この看板より手前が全羅北道益山市

途中、1軒の民家の軒先にかわいい子犬がいるのを発見、しばらく遊んでやる。
人懐こくて全然吠えない。

※本当にかわいい子犬だった。


江景駅までは徒歩で40分ほどかかったが楽しい散歩道だった。
江景の地図がないので家でプリントアウトしてきたのを見る。
見当をつけていたところに塩辛市場はあった。
  
※江景テフン市場。チョッカル(塩辛)市場とも呼んでいるようだ。右はアミの塩辛。


どの店もアミの塩辛を大量に売っている。
こういうのは今まで見たことがないので新鮮に感じる。
アミの塩辛だけ食べるとしょっぱいだけなのだが料理に使うと豊かな味になるのだ。
きっと店によって塩辛の味も異なるのだろう。
雰囲気は充分に楽しめた。
塩辛市場の隣では植木市をやっていた。

※植木市。甘柿の木が多かった。

こういうのを見ると韓国にいるのだか日本にいるのだかちょっと分からなくなってくる(^^;)
甘柿の木がたくさん売られていた。
そういえば今シーズンはまだ柿を食べていないなあ。
このあたりでお腹がすいてきた。昼ご飯を食べたい。
塩辛の街だし、ネットで塩辛定食なるものを出す店が江景駅近くのファンサン路沿いにある旨書かれていたのだが見つけられず。
何を食べるか迷った時はキムパブ天国を探すのがよい。
たいていの田舎町にも存在するしメニューの種類が豊富だから。
駅前から伸びる通りにキムパブ天国はあった。
私はお腹が空いていたので鉄板プルコギトッパブ(4000W)を頼んだ。
簡単に言えば牛丼風の料理だ(笑)
おかずにはキムチ、野菜の和え物のほか、ウィンナーとたまねぎのできたての炒め物が出てきた。
どれもおいしく、とても満足した。
  
※キムパブ天国の鉄板プルコギトッパブ。牛丼のような味でなかなかおいしい。右はおかず4皿。

午後はムグンファで益山駅に出て駅近辺を散歩、その後KTXでソウルへ戻る予定である。
益山駅はKTXの停車駅でもあり、大きな駅だった。
駅前広場は色とりどりの菊の花が植えられており華やかな感じだ。

※益山駅。

駅から伸びる路を当てもなくブラブラと歩いていると「中央毎日市場」という市場を見つけた。
やはり市場見物は楽しい。
ここでしばらく時間を過ごす事となった。
 
※このきれいなアーケードは中央毎日市場という昔ながらの市場につながっている。

昔ながらの薄暗いアーケード市場と近代的な明るいアーケードがつながった、ちょっと面白いところだった。
この時期は韓国でもどうやら柿が旬のようであちこちの八百屋さんで柿を見かけた。
ジュクジュクとしたやわらかい柿が目立った。
  
※市場で見かけた柿とみかん。右は大根。韓国の大根は味が濃くて実においしい。

益山にはまだまだ見どころはあるのだろう、が、1時間半ほど過ごしたこのあたりでソウルへ戻るKTXの時間となった。
帰りのKTXは特室しか空いていなかった。
が、乗り心地は本当に良い。
シートは大きいし前後はゆったりとしているし何より静かだ。
  
※益山→龍山行きのKTX。右の写真、ただいま300kmで走行中。

シートポケットには「KTX」という月刊誌がある。
何気なく読んでいたところ、気になる記事を見つける。
ソウル、地下鉄4号線恵化駅そばの大学路裏通りに広がる古くからの街の紹介記事だった。
ソウル到着は夕方だったが、早速行ってみることに決めた。
大学路は久しぶりだ。
相変わらずマロニエ公園付近は学生達で賑わっている。
月刊誌「KTX」に載っていた地図の通りに行くとすぐに見つけられた。
ナクサン公園周辺に広がる、丘の上の迷路のような古い街だ。
こういうところは暗いイメージが付き物だが街をあげて各所(43ヶ所)に彫刻、楽しい街案内板、壁画などを設置して環境改善に努めているという。
ナクサン公共美術プロジェクトと呼んでいるそうだ。
  
※「駐車禁止」の案内板。右は「ゆっくりと」。


  
※デザインされた階段。とても明るい雰囲気になる。

  
※シャボン玉を吹く女性。右はごく普通の民家なのだが「アンニョン」のマンガ絵。外に干してある靴がいい感じだ。



  
※空に向かって歩いていくかばんを持った男と子犬。チャップリン映画「キッド」になんだか似ている。


  
丘の上、見晴らしの良い高台にあるのでここから見るソウルの夕日は最高だ。
迷路のような古い、ごみごみした街の中を歩くとなるほど、各所に印象的な作品が見られる。
これは楽しい。急遽来てよかったと思う。
韓国最後の夜はロッテマートで食料品のお土産を大量に買ったあと、鍾路の屋台でたこ焼きを買ったりキムパブ天国で具沢山の海苔巻きを買ったり。
  
※最後の夜はビールに屋台のたこ焼き、燻製卵と棒チーズ。キムパブ天国のモードゥムキムパブ(全部入り海苔巻き)。

コンビニでその他いろいろ買いこんでモーテルの部屋で韓国ドラマを見ながらの夕飯である。
ところで鍾路のたこ焼きの屋台、たこ焼き5個で2000Wだった。
韓国でたこ焼きの屋台なんて珍しい。
屋台をやっているのは若い女性だった。
話をしてみると彼女は以前、3ヶ月ほど大阪にいたことがありそれでたこ焼き屋台をやってみたくなったそうだ。
今日はこれでおしまい。



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