永同〜江陵〜旌善〜ソウル旅行記(2008年8月10日〜8月14日)・2日目
    

                                       

                           

8月11日(月)
 旅先での朝の目覚めは良い。5時ごろ目が覚めてしまう。
今日は鉄道と高速バスを乗り継いで江原道の江陵(カンヌン)へ行く予定である。江陵は昨年冬に行ったのだが宿泊地として寄っただけで市内の観光は全然していなかったのだった。
 永同駅からムグンファ号の列車で大田駅へ、大田駅前からタクシーで大田高速バスターミナル。さらに大田高速バスターミナルから江陵高速バスターミナルまで高速バス、という行程である。

※まずはムグンファ号で大田駅へ。

 大田高速バスターミナルの利用は数年ぶりである。大田から江陵までは3時間30分かかり、運賃は14900Wだった。8時15分発のバスに乗れたので午前中に江陵へ着く。朝ごはんは永同で、と思っていたのだが朝からやっている店がない。大田高速バスターミナルの売店で韓国海苔巻きとニンジンジュースを買い、バスに乗り込んだのだった。
  
※大田高速バスターミナルから江陵へ


  
※朝ごはんは韓国海苔巻きとニンジンジュース     バスの乗車券

 バスは途中、江原道のムンマク休憩所で休憩に立ち寄った。平日なのに家族連れですごい人出だ。ほぼ時間通りにバスは江陵に着いた。例によって宿探し、バスターミナル前に立ってゆっくりと周りを見回すとモーテルが数軒立ち並んでいるのがすぐに見つかった。その中でもちょっと立派そうな、欧風の建物のモーテルに入る。オリビアモーテル、1泊50000Wといい値段だ。ちょっと贅沢してここに決めた。もっと安い宿が江陵駅方面にあるのを知っているのだがこの暑さの中移動するのが面倒だし時間ももったいない。
  
※江陵バスターミナルそばのオリビアモーテル。

 荷物を部屋に置いて一休みするともう昼近くになっていた。昼ごはんは江陵市内のスンドゥブ村(純豆腐村)で名物の純豆腐を食べようと思っていた。路線バスがあるので時間を調べると1時間ほど待たなければならない。タクシーで純豆腐村へ向かった。運転手さんに「純豆腐村(マウル)」と言ったらなかなか分かってもらえず、「チョダン(地名)で純豆腐が食べたいんですけど」と言ったらすぐに分かってもらえた。ガイドブックには純豆腐村という記述があるのだが運転手さんによればそれは固有名詞や通称ではないらしい。
 江陵バスターミナル前からタクシーで15分くらいのところに純豆腐村はあった。それらしき食堂が数軒見えてきたところで「ヨギソ ネリッケヨ!」(ここで降ります)と私は言い、タクシーを止めやすいところで降ろしてもらった。純豆腐を食べさせる食堂があちこちに点在している、ただそれだけの所だ。
 さて、どの店に入ろうか迷ってしまう。1軒の小さな食堂に入ることにした。決め手は韓国語で「100%国産豆使用」の文字が店先に表示してあった点だ。食堂の中に入ると3人ほどのおばさんがちょうど食事中だった。メニューは豆腐料理中心、私は純豆腐定食を頼んだ。5000Wだ。しばらくするとお目当てのものが運ばれてきた。純豆腐は大きな鉢に入っている。そのほかにチゲが2つも!黒味噌のテンジャンチゲとおからチゲ。このほかにキムチ類が9皿も付いた。やはり田舎の食堂は違う。
  
※スンドゥブ(純豆腐)村のある食堂にて純豆腐定食5000Wを。


 メインの純豆腐は塩味のみ。醤油のようなタレも付いてきたがこれを使うとせっかくの大豆の香りが負けてしまう。(画像でスプーンが入っている鉢が純豆腐)そのままでスプーンですくって食べると本当にいい大豆の香りが楽しめる。豆腐らしい味だ。
 珍しいのはおからチゲ。具はおからのみで韓国風の辛い味付けになっているのだがこれが非常においしい。テンジャンチゲは黒味噌で香ばしく、しかし塩味がとてもきつかったので全部食べるのはやめた。この食堂のアジュンマは人懐こくてあれこれ話しかけてくる。楽しい時間を過ごすことができた。
 食後はここから1キロほど先にあるカンムンという海ぞいの街へ向けて歩いていってみた。純豆腐村からカンムンにかけてはのどかな田舎町である。散歩が楽しめる。途中、豆腐工場と思われる建物を見つけた。建物には「江陵チョダン豆腐」とある。豆腐工場にしてはあまりにもでか過ぎるのだが。

※江陵チョダン豆腐。豆腐工場らしい。豆腐工場にしては本当に大きい。

 カンムンは海沿いの町、刺身を食べさせる店があちこちにあった。また、このあたりは海水浴場になっていた。海は予想以上にきれいだった。ビーチでぼんやりと過ごすのが好きなのでここでしばらく時間を潰す。
  
※カンムンの町。海沿いに刺身店が並ぶ。

 このあとは路線バスを使って鏡浦へ行ってみた。ここにも海水浴場がある。こちらは人気が高いようで大変混雑していた。海岸沿いの松林がいい雰囲気を出している。海岸にはいろいろな店が出ていたが、移動銀行まであるのにはおどろいた。 鏡浦の海水浴場のすぐそばには湖もある。海水浴場も湖もそこで楽しむ人たちの様子は日本も韓国も同じだ。
  
※路線バスで鏡浦へ。


  
※鏡浦の海水浴場。松林もあっていい雰囲気。



※海岸から道を一本渡ると湖。海のすぐそばの湖。何だか不思議だ。

 海の雰囲気を充分楽しんだ後、路線バスで江陵バスターミナルへ戻り、今度は西部市場周辺へ向けてあちこち町歩きを楽しんだ。江陵の路線バスの運賃は1100W、車内アナウンスもちゃんとあって利用しやすかった。
 西部市場は大きな建物のある市場、雑貨品が中心のようだった。その建物の周りには農産物を売るパラソルの露店がいくつもあった。
  
※西部市場とそのまわりの様子。

 西部市場から少し歩くと客舎に着く。客舎は高麗の時代に大切な訪問客をもてなした所、そしていろいろな儀礼が行なわれたところだ。屋根のデザインがとてもきれいなので丁寧に見入っていると中から女性の係員が出てきてパンフレットをくれた。私が日本から来たというと丁寧に説明してくれた。この係員の説明によると客舎の門は高麗時代から残っている貴重なものだという。また、客舎自体の説明を詳しくしてくださったのだが3割ほどしか理解できず。ここは入場無料なのに丁寧に応対してくださってとてもありがたかった。いただいたパンフレットをあとで辞書を引きながら読んでみようと思う。
  
※高麗の時代から残る客舎門。右は客舎。

 じっくりと客舎の建物の見物をしたあと、更に先へ歩いてみる。KBS江陵局があった。ソウル・ヨイドのKBSと違い、とても小さな局舎だった。きっとと本局の中継業務中心なのだろう。建物には韓国語で「視聴者がKBSの主人です」という幕が掲げられていた。

※KBS江陵局。「視聴者がKBSの主人です」の幕が掲げられていた。

 時計を見るともう夕方6時を過ぎている。昼にかなりたくさん食べたのにもうお腹が空いてきている。宿に戻る途中、キムパブ天国を見つけた。メニューを見るとなんと「トンカスキムパブ」(トンカツ海苔巻き)なるものがある。とりあえずこれをテイクアウトした。2500Wだった。このほか、コンビニで缶ビールやカップラーメンなどを買い込みモーテルへと戻った。

※とんかつ海苔巻き

  
 さて、キムパブ天国で買ったトンカスキムパブ、これは最高に美味しかった。トンカツ自体が平べったくて大きいので海苔巻き自体も必然的に平べったくて大きなものになってしまう。海苔巻きにトンカツとはよく考えたものだ。コンビニで買ったカップラーメンは「美味しいラーメン」という商品名、このラーメンは最近人気のラーメンのようだ。韓国海苔まきと韓国ラーメン、これは日本のラーメンライスに匹敵するくらいよく合う。
 明日は市外バスで旌善へ行く予定である。
 


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