香港と中国・深セン旅行記(2010年7月9日〜7月11日)・2日目
7月10日(土)
携帯のアラームで6時過ぎに目が覚める。
窓なしの部屋なので朝が来たという感じがしないのだが。
このホテルは朝食付きで申し込んだので食べに行く。
簡単なバイキング朝食だ。
一応、パンやおかゆ、ご飯にチャーハンなど主食はそろってはいるがおかずの種類が少ない。
ご飯は細長いコメだったが、とくに気にならず。
旅先の朝はお腹が空いているし、今日も暑い中一日歩き回る予定なのでしっかり食べておく。
※簡単なバイキング朝食
今日は前半はMTRで中国・深センへ行くことにしている。
羅湖行きのMTRに乗るにはネイザンロードにある佐敦駅から15分ほど歩いたホンハム駅へ行かなければならない。
朝から大変な蒸し暑さなのでわずか15分の歩きもけっこうな運動をした感じがする。
ホンハム駅はなんとも大きな駅舎だ。
香港はどこへ行くにもオクトパスカードと呼ばれる交通カードが使えるので助かる。
羅湖駅まで行くMTRは一般の車両と頭等(ファーストクラス)車両があり、興味があったのでファーストクラスの車両に乗ってみた。
料金は66$と一般車両の倍する。
所要時間は45分くらいだったか、短いのだが。
ファーストクラスの車両に乗る前にホームに設置されている専用の機械にカードをタッチしないと乗れない(係員が監視している)
車内はゆったりとして座り心地のいいシートが配置され、静かだ。
ただそれだけで特に飲食物のサービスがあるわけではない。
※ホンハム駅 羅湖行きMTR ファーストクラス車内
羅湖行きのMTRに乗っていてまず気付いたのはすれ違うMTRが非常に多いこと。
この路線は5分おきに出ている感じだ。
しかもそれなりに混んでいる。
羅湖駅に着く。
ここから歩いて中国側に入国する。
土曜日で中国入国は混んでいるかと思っていたのだが、非常にすいている。
入国審査はほとんど待たずに済んだ。
中国側の入国審査官にパスポートと入国カードを渡す。
入国審査官はあくびをしながらパスポートに判を押している。
中国に来たという実感が湧いてくる。
ここからは中国、ネット上では治安の悪いと評判の深センだ。
気持ちを引き締める(笑)
まずは歩いて深セン駅舎を見に行く。
表玄関の駅は見ておきたい。
上海駅に劣らない、立派な駅舎だ。
中国へ入国してから深セン駅へ歩いて行く途中に何度もパトロール中の警官とすれ違う。
中国側へ入国 深セン駅
深セン地下鉄で大劇院駅まで行く。
切符はプラスチック製の丸いコインのようなもの。
運賃は2元と非常に安い。
車内のマナーもさほど悪くはないようだ。
まずはライチ公園へ向かって歩く。
道が非常に広く、中国に来た感じがする。
ライチ公園前にケ小平の巨大な看板が掲げられている。
これが一度見たいと思っていた看板だ。
看板の付近には観光客相手の写真屋が待ち構えていた。
ここは彼により中国の改革開放政策の原点となった所である。
ケ小平の大きな看板を撮っていたらちょうどその前を自転車が通りかかる。
看板の大きさがこれでわかるだろう。
それにしても深センも香港に負けずに暑い。
※ライチ公園前のケ小平の巨大看板
公園内に入ってみる。
緑がうっそうとし、非常に広い公園だ。
中国庭園風のエリアもある。
ライチの木もあるらしいのだが見つけられず。
ライチ公園内にて 鯉?遠くから見ると本物に見える
公園内では蝉しぐれとともにあちこちから人民の歌声や中国音楽などが聞こえてくる。
上半身裸で卓球を楽しむ人民、太極拳をする人民、将棋を楽しむ人民。
私が見たかった普段着の中国の姿がここで見られた。
公園内で思い思いに楽しむ人民
公園から歩いて10分ほどの所に地王ビルという、69階建の高層ビルがある。
展望台から市内をよく眺められるようなので行ってみる。
展望台は有料とのことで案内板が1階に出ているのだが売り場がない。
そのままエレベータで69階まで行くと降りたところで小姐からチケットを買うようになっていた。
中国らしからぬ、丁寧な応対だった。
※69階建て、地王ビル ケ小平と英のサッチャーとの会談の模型
展望台からは深セン市街が360度一望できた。
見た限りでは本当に発展した街の印象だ。
香港側もよく見える。
※69階展望台 深セン市街。高層ビルばかり。
香港側を見る
地下鉄に乗ってショッピングエリアの老街へ行く。
ここは古くから市場があったところだが、その名残は感じられた。
今ではお土産店や雑貨店が並ぶ若者向けのエリアという印象だ。
街歩きをするには楽しいところだった。
老街
お腹がすいてきた。
昼を過ぎている。
真功夫というチェーン店を見つける。
このお店は北京でも見かけて入りたかったのだが機会がなくて行けなかったのだった。
県香肥牛飯という、牛丼のセットメニューを頼んだ。
写真入りのメニューがあって指差しで注文できる。
出てきたのは牛丼とサラダ、牛骨と野菜の入ったスープだった。
いずれも量は多い。
これで日本円で約300円くらいだった。
牛丼は日本のとあまり変わらず、おいしかった。コメは細長いタイプのものだったが気にならなかった。
牛骨のスープはよく出しが出ていて楽しめたが、ちょっと脂こいか。
※真功夫で昼ごはん
食後は深セン駅近くへ戻り、茶葉世界というお茶の市場へ行く。
ビルの中ワンフロアがすべてお茶のお店になっているのだ。
中国というとウーロン茶やジャスミン茶がイメージされるが龍井茶という緑茶があるらしい。
これが気になっていたので買いに行ったのだった。
一口に龍井茶といってもランクの幅があるらしい。
龍井堂というお茶屋さんへ行ったらちょうど日本人の旅行客の方が買いに来ていてお茶に詳しく、幸いにもあれこれと教えていただくことができた。
中級クラスの龍井茶を買う。
日本茶と比べると上品でさわやかな感じの風味で気に入った。
値段は日本で普段飲む程度の煎茶と同じくらいだった。
お茶屋さんでは台湾同様にその場で試飲をさせてもらえる。
※茶葉世界
そろそろ香港側へ戻らないと香港で楽しめる時間がなくなる。
中国出国、香港へ入国する際もほとんど待たずに済む。
短い時間だったが深センの街歩きを楽しめた。
治安だが、短い時間だったので特に怖い思いや嫌な思いをすることはなかったが何しろどこも人がとても多く(密度が高い)ので細心の注意が必要と感じた。
香港側へ戻り、上環のエリアを歩く。
なぜかホッとしていることに気づく。
香港は中国と違ってそういう街なのかもしれない。
文武廟のあるエリアはなんとものんびりしていていい。
廟の中のうずまきの線香が印象的だった。
ここでは欧米系の外国人をたくさん見かけた。
※文武廟
さらに上環のごみごみとした路地を歩く。
クーラーのきいた漢方薬店の店先で猫が気持ちよさそうに昼寝している。
ここは外気とクーラーの風が合わさってちょうどいい温度になっているのだ。
猫はいい場所をよく知っている。
海鮮の干物を売る店先でも猫を見かける。
この猫は呼んだらカメラ目線をしてくれた。
香港の猫はどうもこのようにほっそりしたのが多いようだ。
小腹が空いてくる。
おやつ代わりに付近で見かけた麺類の店に入る。
叉焼麺を頼む。
26$だった。
麺は細く腰があり、チャーシューは中華街で売られている甘口のもの。たくさん入っていて味もとてもおいしかった。
※おやつ代わりに叉焼麺を
暑くなってきたのでトラムに乗って街の風景を楽しむ。
夕方からビクトリアピークに行く。
ここの夜景を見るのは初めてだ。
ピークトラムで行くと行列するのが分かっていたのでバスで行った。
混んではいたが期待していたような夜景が見られた。
ビクトリアピークからの夜景
夜はコンビニで缶ビールを2本、魚肉ソーセージ、そしてマックでグリルチキンのバーガーを買ってホテルへ戻った。
明日は帰る行程のみ。
楽しい香港もこれでおしまいだ。