2005年は群山・全州から〜(2005年1月4日〜7日)・3日目

               全州名物ビビンパプ
                       

1月6日(木)


今日も暗いうちから早起きし、全州へ向かう予定である。
昨日は群山、今日は全州、毎日が楽しい。
昨日と同じく江南高速バスターミナルへ急ぐ。バスのチケットは予約していない。
早朝の冬のソウルは本当に目が覚めるほど寒い。とがった寒さである。
早朝の地下鉄はまだガラガラである。
テグでの地下鉄火災事故の教訓だろうか、ソウル地下鉄の車両の中には写真のようにシートが燃えないようにアルミ?で
できているのがある。座り心地は硬くてあまりよくはない。


江南バスターミナルで全州行きの高速バスチケットを買う。
全州行きは早朝から10分おきくらいに頻繁に出ている。
すぐ次の時間のバスのチケットが差し出された。
全州は群山より若干近く、ソウルから202.6キロ、優等タイプのバスで運賃は15000W (約1500円)だ。
私が乗る予定のバスは6:50発だが、いつまでたっても私以外の乗客は現れない。
結局この時間の全州行き優等高速バスはなんと私一人だけ乗せて出発した。貸切状態である。
高速バスはこれまで何度となく乗ってきたがこんなのは初めてである。
ソウルを出て1時間半後くらいだろうか、ちゃんと「私だけのために」サービスエリアにも寄って休憩である。
バスの運転手はサービスエリアの食堂で朝食をとっていた。
9時半過ぎ、バスはほぼ予定時間通りに全州高速バスターミナルに着いた。
昨夜は風呂に入らなかったのでまずは風呂に入りたい。
バスターミナルのそばにサウナはないかと辺りを見回すと幸いなことにすぐに見つかった。
バスターミナル向かいの雑居ビルにハングルで「男性専用・ワイキキ大衆サウナ」とあった。
ワイキキとは名前が面白い。

男性専用・ワイキキ大衆サウナ

迷わずビルの中に入ると受付があった。
受付のアジョッシに値段を聞くと3000Wとのこと。受付ではかみそりや1人用のシャンプーも売っている。。
サウナはこのビルの地下にあった。
着替えを済ませて入ると名前の「ワイキキ」とは遠くかけ離れた薄暗くて広い昔ながらのお風呂屋さんといった雰囲気だ。
あかすり台もちゃんとある。
平日の朝9時半過ぎだというのに小学生たちも来ている。冬休みなのだろうか。
でも朝ブロに入れてとても気持ちが良かった。
バスターミナル前からタクシーでまずは慶基殿へ向かう。
ここを起点に伝統酒博物館、オモクデ、客舎などの見所を徒歩で時間をかけて回った。
特にオモクデからの景色は街全体がはっきりと見渡せてとても良かった。
この辺り一帯は古い伝統家屋がたくさん残っており、景観が楽しめる。
強いて言えば飛騨高山の街と雰囲気が似ている。
ぶらりぶらりと歩いているとどこからともなく昔の伝統音楽も聞こえてくる。
インサドンほどではないが伝統茶を飲ませる店も結構目立った。
平日の午前中ということで観光客はあまり見かけなかった。
  

昼は今回の大きな目的であるある、全州名物のビビンパプを食べに行った。
ビビンパプ専門の名店はいくつかあり、どこに入るか迷った。
家族会館という食堂のビビンパプがおいしいらしいことをいくつかのサイトで見ていた。
今回は美味しいと始めから分かっている店に行くのはどうかとも思い(^^;;あまり情報のない「ソンミダン」という店に行くことにした。
昼過ぎ、店の中は結構混んでいた。サラリーマンが結構多い。
ビビンパプは8000Wだが、韓国の物価水準で昼食に8000W使うのは結構な出費だと思う。
ビビンパプを注文するとまず11種類のおかずがとコンナムルスープ(もやしスープ)と一緒にテーブルにずらっと並べられる。
おかずは各種キムチやチジミなど。
コンナムルスープ(もやしスープ)はなんだかほっとする味でとても気に入った。
しばらくするとビビンパプが運ばれてきた。
金属の器にあつあつのビビンバプが綺麗に盛り付けられている。
トッピングされている具は野菜中心で体にもよさそうだ。
味はといえば、個人的には結構満足できるものであった。
そう、ビビンパプを食べ終えるとデザートに水正果(シナモンと生姜の甘くて冷たい飲み物)が出てきた。
これまたほっとする味である。
 
ビビンパプ専門店のソンミダン

食後は客舎近辺の繁華街をぶらぶらと散歩した。
PCバンあり、ノレバンあり、この辺りはソウルとあまり変わらない。
バスの時間まではまだ少しある。
以前から入りたいと思っていた韓国の昔ながらの喫茶店であるタバンへ行く。
タバンはバスターミナルそばにいくつかあった。
タバンで出されるコーヒーは韓国インスタントコーヒーであるらしい。
それも確認したかった。
店内に入るとまず水が出される。
が、それはお湯であった。
「コピ ジュセヨ」(コーヒーください)というと、店の人は「コーヒーはマキシムですが」と韓国語で言った。
やっぱり韓国インスタントコーヒーだ。私はこれに目がない(^^;;
それをふかふかのソファに腰掛けて飲む。
コーヒーと一緒にクッキーも出てきた。
コーヒーはかき混ぜ方が足りないらしく、つぶつぶがすこし表面に残っていた。
ここでバスの時間までゆ〜っくりと過ごす。値段は3500W(350円)であった。

ここでゆっくりくつろいでから向かいのバスターミナルよりソウルへ向かう高速バスに乗る。
全州ではあちこちかなり歩き回ったので帰りのバスの中ではずっと寝ていた。
ソウルの料金所近くになって目が覚めた。
道が結構混んで渋滞している。
ここはいつも混んでいる。
ひまなのでいつも持ち歩いている携帯ラジオを聴く。
ふと日本の放送が聞こえるかどうか気になった。
1242Khzのニッポン放送に周波数を合わせてみる。信号は若干弱いが聴こえた!
ちょうど「たかしまひでたけの大吉ラジオ」という番組で、湯島天神から中継をやっていた。
なんだか不思議な気分である。
ソウルの風景を見ながら日本のラジオを聴く。本当に何か変な不思議な気分だ。
今日の夜は再びサモ・モーテルに泊まる。
韓国初日に既に予約しておいたのだ。
やっぱりサモ・モーテルに来ると自分の家に帰ってきたようにほっとする。
部屋の窓を開けるとチョゲ寺へ参拝する人がひっきりなしに来ているのが見える。
部屋の中はオンドルがよくきいていて気持ちいい。
韓国最後の夜、今夜はちょっと違ったところへ食事に行った。
清進洞のバーである。ここは以前から気になっていたのだ。
店名はBLUE'S BEINという。由来は分からない。


ごく普通の韓国のバーではどんなメニューがあってどんなお酒がいくら位で飲めるのか。
それが知りたかったのである。
店に入り、カウンターに座るとメニューを渡された。
まずは生ビールを頼む。これは3500W(350円)と安い。
バドワイザーなどの小瓶ビールもあるが瓶ビールは8000Wと高い。
生ビールと一緒にかっぱえびせんがでてきた。おもしろい。
そう、韓国にはかっぱえびせんとおなじようなスナック菓子で農心セウカンというのがあるのだ。
空腹だったので何かおなかにたまるものをと思い、「ハムチーズ」というのを頼む。
これは11000Wとちょっと高いなあとは思っていた。
名前のとおりハムとチーズの簡単な盛り合わせだと思っていたのだが....
これがなかなかでてこない。
生ビールを飲み干し、次のお酒を頼もうかと思っていた頃にやっと出てきた。
すごい。
大皿の上にクラッカーにハムとスライスチーズを二重に挟んだものが丸く綺麗に盛り付けられている。
皿の中心部分にはサラダが乗っており、はじにはバナナの切ったのが飾られている。
盛り付けに時間がかかったらしい。
なにか凄いものを頼んでしまったようだ。
空腹だったが全部食べれそうにない量だ。
でも、味はとても良い。
強めのお酒をと思い、マティーニ(8000W)を頼む。
ここのマティーニは香りも良くおいしかった。
ところで、周りの客は会社帰りのサラリーマンが多く、ほとんどが瓶ビールを飲んでいた。
BLUE'S BEIN、店内の雰囲気も店の人の応対も良かった。
値段はごく一般の韓食堂に比べれば高いが日本のバーで飲むよりは安い。
お酒の種類はビールのほかにカクテルやウイスキーなど洋酒の種類も多くまた来たいと思った。
結局私はさらにマティーニ1杯飲んでサモ・モーテルへ戻った。
韓国最後の夜はこれでおしまい。

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