猛暑のソウル・大邱てくてく3泊4日(前泊含め4泊5日) 最終日
                     
                              ☆早朝の鍾路・ポシンガク前
8月12日
 今日で韓国ともまたしばらくのお別れである。
サモモーテルのフロントでキーを返しに行ったらいつものお兄さんはフロントの奥でまだ寝ていた。そっとかぎを置いてくる。
見慣れた鍾路・ポシンガク前に立ってみる。朝、6時半過ぎだ。
この後帰国するからなのか、早朝で車が少ないからなのか、いつも活気ある風景がなんだか少し物悲しくさえ見える。
これからソウル駅構内のロッカーに荷物を預け、南大門市場で朝食と最後の買物をする予定である。
韓国海苔をお土産にするため、すこし大量に買っておきたかったのだ。
ソウル駅より地下鉄4号線で会賢駅まで行く。上に上がると南大門市場である。まだ早朝であるために人はとても少ない。
ビビンバが食べたくなり、1件の食堂に入った。店のアジョッシは韓国の典型的な「無愛想アジョッシ」だったがビビンバは本当においしかった。
4500Wだった。

海苔はどこで買うか賛否両論がある。コンビニでもいいし、デパートでもいいし、市場でも。
私がよく行くノリのり天国という海苔店は時間をかけて試食・説明をしてくれて納得できる買物が出来るしおまけもたくさんくれるので重宝している。
値段は高い海苔から安いのまで種類がとても豊富にある。海苔にはこんなに多くのランクがあるのかといつも驚いてしまう。
南大門市場ではもう一つ買物が。
韓国の夏の果物、チャメを買うことである。この時期、韓国の八百屋で黄色いウリが売られているのを見かけるがそれである。
日本名はマクワウリ。一度食べてみたいと思っていたのだ。南大門市場の果物の露店で3つ買う。匂いをかぐとメロンのような甘い香りがする。

紙の大きな手提げ袋いっぱいに海苔を買い込み、ソウル駅へ戻る。預けた荷物をとりだすために。
このあとソウル駅A31番ロッカーで思いもよらぬことがおきようとは夢にも思っていなかった........。
飛行機の時間も迫っているので早めにソウル駅へもどる。
ロッカーまで戻りカギを入れると.........なんと、かぎ穴ごとくるくる回ってしまって開けられない。かぎ穴がバカになっているのだ。
飛行機に乗り遅れたらどうしよう....。
脳裏にいくつか行動パターン(選択肢)が浮かんでくる。

・ロッカーに表示されている緊急連絡先へ電話するか。(とてもそこまで韓国語を詳しく流暢にしゃべれない。うまく通じたとしても担当係員が来て荷物を取り出すまでに時間がかかってしまうだろう。)
・ソウルの友達に電話をするか。(ソウルの北部に住んでいるので来てもらっても時間がかかってしまうだろう。)
・ここはゆっくり構えて帰国を遅らせるか....。
・とりあえず帰国して荷物は友達に頼んで後から送ってもらうか
などなど。
もしかしたら、ソウル駅の事務所に行けば何とかなるかも知れないと思い、駅構内の事務所へ向かう。
と、何て韓国語で説明するか....開くとか、故障とかの単語がすぐに出てこない。携帯していた韓日電子辞書で単語を調べ、頭の中で文を組み立てた後、事務所の中へ入る。
 「アンニョンハセヨ!」挨拶すると中には3人ほど女性の職員がいた。たどたどしく韓国語で説明するとすぐに分かってもらえたらしい。
女性職員の一人が事務所の奥から緊急用のロッカーキーを出してきた。彼女のあとについて問題のロッカーの所へ行く。
その緊急用のキーで開けようとしてくれたが、半分くらいしかドアが開かない。困った.....と思っていると、その女性職員は平然とした顔で今度は力ずくでバキバキと手でロッカーのドアをこじ開け始めたのである。やっとのことで荷物を取り出すことが出来た。
 私は彼女に「チョンマル カムサハムニダ」を繰り返すばかりだった。
とても長い時間に感じられたがこの間、わずか10分の出来事だった。おかげで無事に時間通りに空港へ行くことができた。
いまではいい旅の思い出である。
 A31番ロッカーはおかげで使えなくなってしまったが今はどうなっているのかとても気になる。

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