猛暑のソウル・大邱てくてく3泊4日(前泊含め4泊5日) 3日目
8月10日
今日は午前中にKTX(高速鉄道)で東大邱入りし、午後は八公山でハイキングや山寺見物をする予定である。
いつものように宿泊しているサモモーテル隣のチョゲ寺から明け方4時半ころより読経の声が聞こえてきて目が覚める。ソウルに来ていると実感させてくれる瞬間である。これが味わいためにサモモーテルに泊まっているようなものだ。
大邱市はソウルから南東へ約300キロ、韓国第3の都市である。近年では大邱市の地下鉄火災事故が記憶に新しい。
ソウルから東大邱まではKTXで1時間50分である。私は今回グリーン車に当たる特室に乗ったが本当にゆったりとしていて疲れさせない。東大邱に到着するまで飲み物の無料サービスワゴンが2回来た。飲みのもはポカリスエットやジュース、ミネラルウォータ類であるが容器に「KTX」のロゴが入っているものが多く見られた。
車両前方にはテレビ画面があり、番組が放映されている。また、ときおり現在の時速が表示される。
欠点はトンネルに入ったときに大きな重低音でゴオンゴオンといううるさい音がすること、そして各駅に停車時のブレーキ音がうるさい事である。列車は時間通りに東大邱駅に到着した。大邱の玄関口だけあってさすがに大きな駅である。外へ出るとやはりものすごい暑さだ。駅前には公園があり、人々が木陰のベンチで休んでいる。せみ時雨が凄い。聞いた事のない鳴き方をするセミなのでどんなセミか気になる。駅前はバスターミナルが会社別にある。その周辺は小さな繁華街で旅館がたくさんある。どこに泊まろうか悩んでしまう。幸せな悩みだ。
駅から歩いて5分くらいで清潔そうなモーテルがあったのでそこに決めた。向かい側はPCバンである。名前は宮殿モーテル。アヤシイモーテルではない。フロントへ行くと小さな窓が開き、おばさんが対応してくれた。フロントの奥にはそこで暮らしているらしいおじさんと赤ちゃんの姿も見える。小さなその窓から冷風が伝わってくる。値段を聞くと1泊25000W(約2500円)。すぐに決めた。
部屋はとても広く、サモモーテルとかわりはない。とても暑いのでエアコンをつけた。エアコンは窓にはめ込まれていてスイッチを入れると大きな音でグオングオンいいながらファンが回る。とてもうるさい。テレビの音も聞こえづらい。
部屋に荷物を置いてまずは昼食。駅付近には食堂がたくさんある。暑いので冷麺系がいいと思い、ある食堂へ入った。コンククスを注文した。冷たい豆乳系のスープに麺が入っている。具はゆで卵や野菜である。濃厚な味でおいしい。おかずもたくさんついて4000W(400円)。安い。
午後からは駅前からタクシーで八公山へ行く。バスもあるらしく駅前の観光案内所で105番のバスに乗るように言われたのだがどこを探してもバス停がないのである。何人か人に聞いても見たがわからない。バスでは50分ほどかかるらしい。地図を見るとかなり郊外の山だ。
タクシーの運転手は20000Wと言ってきた。この猛暑の中、これ以上バス停をさがす時間ももったいないのでタクシーで行く事にする。30分ほどで着いた。運転手は日本人を乗せることが珍しいらしく、いろいろ質問してくる。一人で旅行しているのか?日本のどこからきたのか?韓国の食べ物はどうか?などなど。
八公山は標高1192m、ロープウェイで882m付近まで行くことができる。またハイキングコースもあり山の中の各所に庵がある。一番の見所は桐華寺という山寺だ。とりあえず、1時間半ほど山の中を歩く。うっそうとしているので木陰が多く涼しい。
日本と変わらない風景だ。そのため、今、自分が韓国にいるのかどうか分からなくなってくる。ここもせみ時雨がすごい。ミンミンゼミやツクツクボウシが鳴いているが鳴き方が日本のとは少々違う。そして蚊がたくさんいる。コース脇に小さな川が流れており、韓国人の家族連れ観光客がシートを敷いて寝転がっている。あんなところで寝転がっていたら蚊にボロボロにされてしまいそうだ。空気はとてもおいしい。
山道を歩いていると所々に山火事注意等呼びかけたハングルの看板があり、何とか自分が今韓国にいることを自覚させてくれる。
ハイキングコースはまだまだ続くのであるが1時間半ほどで切り上げて桐華寺という山寺およびケーブルカーで展望台へ行く。観光地であるが日本のように観光地として商業化されていないところがいい。寺を見ると本当に心が落ち着く感じがする。山寺なのでなおさらだ。山寺でボケ〜っとしているとまたまた自分が日本にいるような錯覚に陥る。不思議だ。
桐華寺からあるいて10分くらいの場所にロープウェイ乗り場がある。八公山の882m付近まで行ける。展望台から見る八公山はどこまでもずっと連なっている山だ。とても景色が良い。日本と同じく展望台には屋内、屋外の食堂がある。お土産屋がないところがいい。風が吹くとさわやかでとても気持ちいい。ここへ来ている観光客はやはり韓国人ばかりのようだ。日本語は全く聞こえてこない。
帰りは観光案内所で教えてもらった105番バスをの停留所を見つけることができたのでバスで帰った。東大邱のバス乗り場はわからないはずだ。駅から5分程度歩いた、離れたところにあったのである。夕方、東大邱に着いてバスを降りてみてわかった。
と、東大邱駅前に小さなチムジルバンを発見。即入る。6000Wとのこと。受付のおばさんによると中に着替え用のロッカーがあるが貴重品は全部受付に預けて欲しいとの事。ロッカーでの盗難がかなりあるそうだ。ここのチムジルバンは本当に小さく、ソウルのように中に食堂があったり飲みものが売られていたりはしない。ビルの1階が受付、2階が浴場、3回がチムジルバンになっている。まず浴場に行く。なんと、だれもいない。早速写真を撮る。一通り体を洗ったあと、3階のチムジルバンへ行く。このフロアでも客は一人だけ。テレビで野球中継を見ている。私はチムジルバンの部屋へ入って早速横になる。これがとても気持ちいい。しばらく横になっているとジワリと汗が出てくる。寝てしまいそうだ。暑くなると部屋の外へ出てテレビの野球中継を見る。飲み物が欲しいが売っていない。こんな感じでだらだらと1時間ほど過ごすと夜七時を回っていた。
モーテルへの帰り道、八百屋でおいしそうなブドウを売っているのを見つけた。巨峰より小さめだが、大きな房4つで3000Wである。モーテルへ戻ってから食べようと思いひと山を買う。巨峰というよりはスチューベンに近い味だったが甘みがとても強く、おいしかった。夜はモーテル付近でビールやら百歳酒、おにぎりやサンドイッチなどを買い込んで部屋で韓国のテレビドラマを見ながらの食事。
食事の後はモーテル向かいのPCバンへ。異国で見る日本のニュースはなぜか新鮮である。
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