タイトル 背中の戦争
内容(参照)
「サブマリン No.4」より
初出掲載誌 サブマリン No.4
発行元 まんがあにめ集団 ぐるうぷPiPi
単行本 未収録
備考 高橋留美子選集(銀嶺荘舎)に収録
<ペンネーム>けも・こびる


<解説>

 ある朝、登校したらいつのまにかカッパみたいな顔の裸の女(実は宇宙人)に取り憑かれていた。パターン、絵柄とも「そして半分いなくなった」の流れを受けていると言える。

 主人公の彼女(?)は、裸の女をおぶってくるとは何事かとばかりにその関係を追及し、担任の教師は明日までにとって来いと命令する。こうした異変や異形の者に、周囲の人間がまったく動じないところが、いかにもるーみっく作品らしい。(笑)

 やがて主人公の守護霊(なぜか織田信長)が現われ、先住権を主張して背中で戦争を始める。最後にはクラス中の生徒の背中で戦争が始まり、担任の教師の守護霊が明智光秀だったことから、守護霊同士の争いも起こって、事態はますます混乱…。とうとう地球人は体をのっとられてしまうのだが、事態収拾不能な混乱状態の中にあって、あくまで担任が教師としての立場を振りかざすあたりが、またるーみっく作品らしい。(笑)

このタイプの作品は、これ以降「腹はらホール」、「黄金の貧乏神」などに引き継がれて行くことになるのだが、どちらかというとコメディとしての色彩が強くなって行き、最近ではすっかり見られなくなってしまった。


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