先に試作した空気交換器を更に省エネ化すべく、熱交換部を2台直列接続したダブル熱交換型の試作を行ったので、その概要を紹介します。
テスト結果、シングルタイプに比べ、省エネ効果が一段と改善されたことが分かりました。
1.熱交換用波型アルミ板の製作
波型アルミ板の既製品はありませんので、安く入手するには自分で作るしかありません。先に製作した手動式成型プレスを少し改良して製作にチャレンジしました。波型アルミ板を一式作るのに丸3日を要しました。
プレス機の外観をfig.1に示します。
 
Fig.1
|
動画があります。ここをクリックしてください
2.2台の熱交換器とファンの配置
Fig.2に熱交換器部とファンを示します。この写真では片側に2個のファンを配置しておりますが、騒音を極力抑えるために両側に分散配置しました。

Fig.2
|
3.外観と寸法
Fig.3に外観と寸法を示します。外郭は9mm合板です。

Fig.3
|
4.内部構造
Fig.4に内部構造を示します。
 
Fig.4
2個の熱交換部を直列接続し、左側が高温熱交換で右側が低温熱交換となります。
|
5.テスト状況
八畳の部屋の北側の窓部に交換器本体が屋外に出るように配置しました。交換器以外の開口部は50mm厚の発泡スチロールで断熱しました。
Fig.5にその状況を示します。

Fig.5
4個所の空気の出入り口にT型熱電対を取り付け、空気温度を連続的に記録しました。
|
6.温度記録チャート
Fig.6に温度記録チャートを示します。

Fig.6
|
7.まとめ
先に紹介した熱交換部が1台のものに比べ、室内からの屋外への吐出し温度(屋外02)が大きく下がり、屋外から室内への空気温度(黄緑の線)が上がっています。これは熱交換効率が可成り向上したことを示しております。
|