深山幽谷のせせらぎは心を和ませてくれる。これを庭先に作ってみようとチャレンジした。水の循環にはソーラー発電の電力を利用するエコロジーなシステムである。
1.実験システムの概要
ソーラーパネルを太陽に向けて配置し、そこからの電力を直流モーター式のポンプに供給する。せせらぎの落差は1メートル程度とし、今は使っていない庭の池を利用する。流れの末端に容器を置き、これに水を充たし、この中にバスポンプ(風呂の残り湯を洗濯機に汲み上げるもの)を入れる。このポンプの吐水をホースでせせらぎの最上部に導き、そこで放水する。本来ならば、放水した水を容器で受け、循環させるべきであるが、今回の実験では行っていない。
実験の概要を次に示す。
2.実験システムの詳細
(1)ソーラーパネル:開放電圧 16V、出力電流 2Amax
10センチ角の多結晶太陽電池32枚を直列に接続し、3ミリのガラスでサンドイッチ状にしたもの
(2)ポンプ:バスポンプ NP−201C(株式会社 仲佐製の風呂の残り湯 汲み上げ用)
連続運転不可のため、実験として短時間使用
ポンプ仕様:DC12V 1.3A
吐水量 揚程1mの時……・・13リットル/分
1.5mの時… 12リットル/分
最高揚程…………………・・3.5m
適合ホース…………………・内径15mm
(3)鉛バッテリ:自動車用DC12V 32AH…バッファーとして使用
(4)DC−ACインバーター:DC12V→AC100V 55HZ 240Wmax
3.実験結果…・・結論:実験成功
(1)晴天であれば、このソーラーパネルだけ(バッテリは使用しない)で十分動作する。
(2)バッファーにバッテリを接続したが、この方が実用的
(3)バッテリをバッファーとして、これにDC−ACインバーターを接続。 上記ポンプのACトランスをつなぎ、これでポンプを駆動したが、全く問題なく作動。
4.課題
(1)連続作動出来るポンプがないか…・・AC100V用のポンプを使うべきか
(2)水位、電圧チェック用センサーが必要。水位が下がったら、また、電圧が規定値より下がったらモーターを止める制御が必要
(3)夜間はソーラー発電が出来ないので、止める必要がある。タイマーを取り付けるなどの検討要
(4)水の浄化方法
などの検討課題がある。続けて検討を予定しているので、別途報告する