1kwFPSEコージェネシステム(ペレット燃料)の燃焼制御システムの開発 2015.3.28

 

 

1.       はじめに 

ペレットを燃料とする1kwFPSEコージェネシステムはペレットをスクリューで燃焼室に供給しているが、ペレットの性状が一様ではないため、一定のスピードでスクリューを回しても供給量にばらつきが生じる。このばらつきにより炉内温度が変動し、結果として発電量が変動する。

今回、炉内温度でスクリューフィーダーモーターを制御する燃焼制御システムを開発、テストしたので報告する。

結論:非常に簡単な制御であるがエンジン温度範囲を約40℃の変動幅(ほぼ実用変動範囲)に抑えることが出来た。また、この制御により炉内温度の暴走を抑える機能も得られた。

 

2.       装置の概要

fig.1に全体システムを示す。

 

fig.1

 

制御ユニットおよび接続図をfig.2、fig.3に示す。

 

fig.2

fig.3

 

3.       稼動テスト結果

稼動結果チャートをfig.4に示す

 

fig.4

燃焼室の温度調整にはオムロン製温度調節器E5CBを用い、設定温度をとりあえず1000℃とした。

 

4.       考察

(1)              上記チャートのとおりフィーダーモーターのON-OFF制御により、炉内温度を8501050℃の範囲に制御できた。この結果エンジンヘッド温度の変動を40℃幅に抑えられた。

(2)              今回のテストでは炉内温度が1000℃に達したときフィーダーモーターをOFFする条件としたため、ヘッド温度の平均値は約285℃でこの時の発電量は約400W程度であった。発電量をアップするには設定温度を10501100℃に上げる必要がある。これについては炉内温度計(K型熱電対)の高温対応型を入手後行う予定である。

(3)              フィーダーモーターの回転数は調整目盛2でテストを行ったが、これを変えることでオーバーシュートを可変できる。