保育社の原色日本蝶類図鑑での紹介文を記載させていただきます。
本邦に生息する多くの蝶は次第に北上する傾向が認められ、特に南方亜熱帯系のものが日本に侵入し、迷蝶として発見され、時には食草にありついて一時的に偶発的な発生をするものもあり、あるものは完全に帰化し日本産の蝶として土着するものがある。中略 本種を初めて採取せられ、命名されたのは有名な生物学者シーボルト博士であって、和名は長崎において最初に記録されたものによる。以下略。
上記の図鑑の初版が発行されたのは昭和29年であり、日本は戦後10年にもならず、まだ高度成長期に入る以前のことです。南方系の蝶が生息地を北に広げて行くのが、地球温暖化の影響によるものと仮定するならば、この時点で既に温暖化が進行していて、蝶たちは敏感にこれを察知していたと推察してよいでしょう。それに比べて人類は自然の変化を察知するのに相当鈍感であると言わざるを得ません。われわれはもっと自然を見つめ、自然に教えを請わなければならないと思います。
9月22日ながさきあげはのオスと思われる蝶が飛来し撮影することが出来ました。メドウサージ(紫の花)が咲き始めてから、あげは、おながあげは、くろあげは、じゃこうあげはなどが吸蜜に来ますが、今年はながさきあげはが急増している感じがします。
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