FPSCを用いた冷却CCDカメラの検討                                     2006.1

 

現在発売されている天体撮影用の冷却CCDカメラの冷却は殆どがサーモモジュールを使用している。サーモモジュールにつては、水槽の冷却用として種々検討してきたが、冷却効率があまりよくなく、また、極低温には出来ない。

最近仕事の関係で、FPSC(フリーピストンスターリングクーラー)を扱うようになった。これはヘリウムガスを圧縮―膨張させ、低温(−80℃以下が可能)を得ることができる。これをうまく用いれば真夏の30℃の気温下でも−40℃は充分実現できる。

次の写真はFPSCとサーモサイフォンを組み合わせた冷却装置で、10センチ角、厚さ5ミリの銅板を−60℃以下に冷却できる結果を得た。

 FPSCは往復運動するため、振動を伴う。この振動の影響を無くすためにはテフロンチューブなどの柔軟性のあるチューブが必要となる。2次冷媒(サーモサイフォン)を選ぶことで動作圧を下げることで、実現の可能性が出てきた。

パソコンのCPU冷却にも使えそうだ。

 

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