1998.10.2.
星雲などの写真撮影には、長時間にわたって露光する必要がある。露光中は鏡筒が風などで動いてはならないし、また車のヘッドライトや懐中電灯の光があたってもよくない。簡単に遮光が出来、かつ風よけとなる囲いかあれば便利と思い、簡易ドーム(丸天井が無いのでドームという名前はおかしいが)を製作したので紹介する。
簡易ドームの外観
【1】材料
ステンレスパイプ13mm径×1800mm 12本
繋ぎ金具 8個
補強金具 24個
幕用布地(黒色) 1100mm幅×約16m
その他幕周辺補強用テープ材、針金、細手のひもなど
ステンレスパイプ |
繋ぎ金具 |
補強金具 |
上図三点の部品はいずれも東急ハンズで購入した
【2】作り方の概要
ドーム(囲い)の大きさは、手持ちの高橋製赤道儀(EM200、102mm径屈折)が内部で自由に扱える大きさを想定した。結論として一坪あれば充分であると判断した。また幕の高さは望遠鏡を天頂に向けた時、鏡筒の先端が幕から出ない寸法とした。
ステンレスパイプは既製の長さ(1.8m)のまま利用する。12本用いて一坪立方の囲いとする。
組立は繋ぎ金具を用いるが、特にネジなどでは固定はせず、幕を張ることで強度を得ることとした。ただし、組立の最中に倒れるのを防止する目的で、既製の補強金具を用意した。
幕は布地店の特売品を用いた。110センチ幅/mが190円であった。黒地は無かったので後で染色することとした。写真は染色前のものである。幕はステンレス枠より少し小さめとし、上四隅と下四隅で吊るようにした。上図の繋ぎ金具は針金で吊り金具を取り付け、これにひもをつけている。この製作でもっとも苦労したのは、布のミシンがけで、殆ど女房にやってもらった。
【3】組立
パイプ組立はいたって簡単である。補強金具は必要だ。これが無いとせっかく組み立てても、抜けて行く。
下部組立 |
上部組立 |
パイプ組立完了 |
幕を張る
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幕はパイプの内側に張る |
幕張完了 |
組立は5分ほどで完了する。パイプを内側から幕で引くように幕張するので、比較的安定している。もし、風で飛ぶような心配が有る場合は、四隅をロープで補強すればよい。
【4】望遠鏡を入れてみた
中は落ち着いた感じがする |
簡易ベッドも置ける |
極軸合わせもOK |
【4】あとかたずけも5分程度だ
幕をたたんだところ |
全体でこれだけの大きさだ。 |
いざ観測に行こう!…
その前に黒く染色しなければならない