チェンマイ(タイ)をGPSナビゲーション走行

 

 

2008.1.28

 

2005年秋、初めてチェンマイを訪れました。最初からレンタカーを借り、観光地図を頼りにチェンマイ市街の西にそびえるドイステープ・プイ国立公園(山岳)を一周するドライブ(一周5時間位)でタイの自然を満喫しました。

チェンマイは首都バンコクよりかなり車が少なく、かつ日本と同じ左側通行なのでそれほど気を使わず運転できそうに思えます。しかし、道路標識(文字)はタイ語で全く読めません。いまどのあたりを走行しているか、観光地図頼りに推測しながらの運転は安全走行とは云えないと思いました。

1.今回のトライ:チェンマイの走行軌跡地図を作る

今回(2007.11.10〜)はパソコンとGPS受信機を用意してチェンマイ周辺の簡易ナビゲーション地図を作ろうと再度訪れました。ここで作るナビゲーションとは、日本で一般に使用されている経路探索や誘導ができるものには程遠いものです。現在どこにいるか、どのように走行してきたか(走行軌跡表示)が分かる基本機能だけです。

まず、どんな地図が出来たか図―1、2に紹介します。

 

図―1チェンマイ広域地図(走行軌跡地図)

 

図―2チェンマイ中心部走行軌跡地図

 

 

図―2は走行軌跡の内、チェンマイ中心部を示したものです。赤線(走行軌跡)が二重になっている箇所は往復したことを示しています。

GPS精度はかなり高く、実用上問題ないレベルであると考えています。道路は上記軌跡以外に無数ありますが、この程度の軌跡地図があれば、今どこにいるかは充分把握できると思います。

2.既存地図とのマッチング

日本のように、国土地理院が発行した高精度の地図はタイでは入手できませんでした。これがあれば、初めからこの地図を使えば基本となるGPSナビゲーション走行が可能です。

タイにも高精度の地図があるのかも知れません。東京神田の三省堂内のマップハウスに問い合わせしましたが、入手不能でした。

最近グーグルで世界地図をWEB上で利用できるようになりました。しかし、この地図には緯度経度の記載がありません。軌跡あるいは地図を縮小拡大し、重ね合せてみるとほぼ合致します。多分、グーグルは精度の高い地図ベースを利用しているものと推察されます。

グーグル地図とのマッチングから得られた緯度経度入りの地図データーベースは著作権の関係から残念ながら表示できません。

 

3.GPSとパソコンを用いたナビゲーションについて

3.1使用ソフト

GPSナビゲーションを行なうためのソフトはWEBで無料ソフトが入手できます。またCDROMつきの書籍が販売されています。以下に紹介します。

書籍:カシミール3D入門、カシミール3D GPS応用編 実業の日本社

WEB:カシミール3D / 風景CGと地図とGPSのページ

3.2緯度経度入り白地図の作成

その地域のおおまかな緯度経度を調べ、緯度、経度とも5′間隔のメッシュをベースとすればよいでしょう。チェンマイの場合は図―3のような緯度経度メッシュの地図をカシミールの説明に沿って作成しました。

 

 

図―3緯度経度入白地図

 

 

この白地図1枚をパソコンに入れて、この白地図上に走行軌跡を残していきました。

作り方、使い方については上記のカシミール3Dを参照してください。

3.3使用機器類の紹介:写真―1参照

パソコン:NEC PC-LL700D WINDOWS XP

GPS受信機:GARMIN geko 201 測地系は一般的なWBS84とし、これに設定。

DC-DCインバータ:DC12VAC100V擬似正弦波 200Wクラス:パソコン電源用

 

 

写真―1

 

 

助手席にパソコンを置き、白地図に走行軌跡が描かれていくのを見ながらのドライブとなりましたが、パソコンが大きすぎました。もっと小型のB5版型がよいと思いました。

4.今後の計画

もともとチェンマイのナビ地図を作ろうとしたきっかけは、チェンマイ周辺に生息する南方系蝶の生息地を探るためでした。前回訪問時にはナイトサファリが工事中で、その周辺のブッシュ(雑木林)にかなり多くのきれいな蝶を見かけました。今回同じ場所に行ってみましたが、様子が一変(人工の公園になっていました)し、蝶のいた場所が消えていました。

タイでも開発の波が押し寄せ、自然の破壊が進んでいます。どこに、いつごろ、どんな蝶がどのくらい生息していたかを、ここで作った地図をもとに記録して行きたいと思っています。今年は簡易ナビでもう少し土地勘が利くようになるかも知れません。

 

 

 

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