防犯ライトに連動した防犯カメラの試作

 

防犯カメラの特徴

1)近接センサーが人を感知したときにビデオ記録します。

2)センサーが人を感知開始してから約10秒〜20分の間、録画できます。録画時間はこの範囲で自由に設定できます。

3)連続録画でないので、所要ビデオテープ量が少なくて済みます。また、再生確認も短時間でできます。

4)ライトと併用することで、夜間でも鮮明な画像が記録できます。

5)カウンタを併用しており、何回検知したかが簡単に確認できます。

6)タイムジェネレータを用いており、録画画像には西暦年、月、日、時、分、秒が表示されます。

7)電源はAC100Vで使用できます。

用途

頻発する空き巣狙い、ひったくりなどの予防、記録に最適!

1)玄関、門付近に設置することで、接近してきた人を確実に録画記録できますので、犯罪確証、防犯予防に大きな効果を発揮します。留守にするとき、夜中の監視などに最適です。

2)地域、町内の道路、通路に設置することで、その地域に入ってくる人の監視、記録ができます。ただし、絶えず人通りのある場所には不向きです。この場合、カメラは連続作動状態となり、長時間の録画が必要となるためです。なお、一般道路に設置する場合は周囲近所や町内会などの了解をとるべきと考えます。(肖像権などの問題から)また、地元警察との連携をとるなどの配慮が必要です。

 

空き巣被害が増えています

最近空き巣狙いが多発しているようです。私の家も3月に狙われました。幸いにもガラス戸を割られただけでそれ以上の被害はありませんでしたが、警察の方に来ていただき、いろいろと状況を聞くことができました。地図上に空き巣狙い発生箇所のマークが何箇所も記入されています。地域全体で一様に発生しているのではなく、特定の地域に集中的に発生しています。狙われやすい地域が明らかにあります。私どもの住んでいる地域も狙われやすい地域のようです。なんとか未然に防ぐ方法がないかと考えてみました。

そしてその一つの方法として、近接センサーのついた防犯ライトを購入して玄関先に設置してみました。センサーの感知エリアに人が入ると、強烈なハロゲンランプが点灯する装置で、かなり安く(2000円を切る価格)入手できました。これはかなり効果がありそうです。

防犯ライトに連動した防犯カメラの試作

コンビニストアなどでは店内に長時間連続画像記録できる防犯ビデオが設置されています。なにか事件が発生した際は、そのビデオを再生して見ているようですが、いくら早送りで見ても一日分を見るには時間がかかりすぎます。そこで、上述の防犯ライトと連動したビデオカメラを試作してみました。ビデオ記録は防犯ライトが点灯している間のみとしました。ライトが点灯する時間はライトについているつまみで調整します。人の侵入を感知してから20秒〜10分間(この時間は簡単に設定できます)録画するということができます。

また、感知回数をカウンタでカウントアップし、常時表示しております。このカウンタ値をみることで、何度感知したかが一目で判断できます。ビデオカメラは天体観測に使用したものを流用しました。また、最近では秋葉原で比較的安価にいろいろな種類のカメラが売っています。日時を同時にビデオに記録する必要があります。これも同様に秋葉原で売っています。

このシステムの概観を次にご紹介します。

玄関ドアの上に取り付けた監視カメラ

ビデオ、モニタとカウンタ

 

(1)        ビデオカメラ

24万画素のカラーCCDカメラを用いています。塩ビのパイプにカメラを内臓し、表面に透明ガラスをはめ込み、チリやごみの侵入を防いでいます。とりあえず屋内仕様としました。

センサーの物体検知信号でカメラの電源(AC100V)をON−OFFします。

防犯ライトの照射方向に向けて配置しており、夜間でも明瞭に撮影できます。

(2)        ビデオ

最近10000円を割る価格のビデオが出回っています。これを用い、停止と録画の2つのボタンの回路から線を引き出しております。防犯ライト内蔵センサーのON-OFF信号でこの2つのボタン回路を制御します。ビデオの電源を防犯ライトのON-OFF信号で制御してもよいのですが、今回は応答の遅れを考慮して常時ONとしました。

一番手間のかかった部位がこの信号制御回路の作成でした。

(3)        モニタテレビ

手元にあったテレビを流用しました。新たに購入するならテレビデオがよいと思います。モニタは常時はOFFにしておけば省エネになります。

4) カウンタ

センサーが人などを感知した回数をカウントアップします。これを見ることで、例えば今日何件録画したかが分かります。

 

 

実際に使ってみた感想

想像以上にうまく動きます。検知回数が多い場所には適しませんが(人の出入りが多いと連続作動となる)人通りが少ない場所や、自宅の玄関付近に設置するには最適と思います。昼間自宅を留守にした場合、帰宅してから、まずカウンタを確認し、再生してみることにしておりますが、連続録画と違い、録画時間が極端に短いのであまり苦になりません。

なにも映っていないのにカメラが作動していた!・・・よく見ると猫が歩いてた・・・ということもありました。

 

終わりに

比較的安価に高性能な防犯カメラ装置が出来上がりました。まだ試作ですが、仕様はほぼ決まったので他の人にも使っていただけるよう設計を進めております。