1997.10.11

 乗鞍高原のシーイングが日本一と聞き、天気が安定した10月9日,一泊の予定で遠征した。宿はドライブ誌で見たロッキングチェアを2日前に予約した。   朝,松戸を出発し、昼過ぎに乗鞍高原に着いた。天候は晴れ。今晩までもってくれれば初めての星雲撮影が出来る。それまでは、景色を堪能しようと、エコーラインをひたすら乗鞍岳の頂上近くの畳平に向けて車を走らせた。黄色を主体とする紅葉が,青い空に映えて素晴らしい景観で迎えてくれたが………通行止!  昨夜の積雪で途中から上に行けない。ショック! やむを得ず宿に入り、宿の前の空き地で観測することにした。しかし悪運は続くもの。20時過ぎから雲が出だし、薄曇りの状態が定着してしまった。観測は断念,翌朝は上高地散策でもしてと思いながら就眠した。翌日は10月10日体育の日だ。多分相当の人が来るのではないかと予想しつつ、8時半に駐車場の沢渡に来てみたが、車々でどこも満車、上高地行きのバス待ち客は長蛇の列、悪運は尽きない。しかし天気は上々、このままでは帰れない。車を八ヶ岳へ向けた。以前観音平に行ったことがある。ここもシーイングは良いと聞いてた。16時過ぎに着き、観測の準備にかかった。八ヶ岳の東面に雲の沸き出しがあったが、日暮れと共に消滅し、絶好の観測条件(やや風があったが)となった。気が付くと可成りの好き者が集まっていた。30組はいただろう。それぞれ望遠鏡を設置し、観測の準備に大わらわだ。日が暮れると上弦の月がこうこうと輝きだし、星座をかき消さんばかりだ。月の入りは0時頃、それまでは我慢の時間である。気温が下がり、風もかなり強くなってきた。そこで持参した夏用テントを張った。これは良い。望遠鏡の風上に張ることで、風の影響を相当抑えられた。また、寒気をしのぐにはもってこいだ。月が落ちると星座は俄に明瞭となった。いよいよ撮影開始だ。 


高橋製102mm屈折赤道儀 直焦点 ASA400 露出15分

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