レベリングってなに?
 模型のサイトを見ていると意外にわかっている人が少ないのがレベリングという言葉です。
 これを知っているといろいろ便利なので解説しようと思います。

 レベリング機能というのは、日本語にすると平滑化となります。
 このレベリングですが、普通はセルフレベリングといい、これは、自己平滑化ということになります。
 面倒くさいので、以下"レベリング"で統一します。

 レベリング機能を実現する方法として一番よく使われるのは液体の表面張力を利用する方法です。
 Mr.HOBBYのレベリング薄め液などでも、この表面張力によるレベリングが使われています。
 また、レベリング用に成分が調整されていたり、添加剤を混入していますので、お値段の方もそれなりに高くなります。

 表面張力でのレベリングを機能させるには、流動性が高いことが必要になりますので、ある程度の厚い塗膜が得られるように吹き付ける必要があります。
 上級者になりますと、塗膜を薄く吹きつける工夫をされている方が多いのでレベリング薄め液を使用する意味がなかったりします(笑)。
 作品の完成度を高めるためには、カラーを薄く吹き付けた方が良いので当然のようにうまくなればなるほど薄く吹けるようになります。
 そのため、ほとんどの上級者の人達がレベリング薄め液と普通の薄め液の違いがわからないというのは、ある意味、当然なんですよね。

 副次的な効果ですが初心者の方ですと、厚く塗膜を吹きすぎて塗装むらになってしまう事が有ると思いますが(と言うか私がそうだった^^;)、うまくすれば失敗を隠してくれたりします。

 また、Mr.HOBBYのスーパークリアIIでレベリング薄め液を使用するように注意書きが有りますが、これは、スーパークリアIIのレベリング機能を十分に発揮出来るようにするために書かれていると思います。
 普通の薄め液ではレベリング機能を落としてしまいますから。

 オーバーコートにスーパークリアIIを使う場合、だれる直前まで吹き付けると美しい塗装面を得ることが出来ます。
 また、レベリングが終了した時点でドライヤーなどで強制乾燥するとより美しい面が作れます。
 うまくすれば、デカールを使用したときに出来る段差の処理も楽になります。

 総括すると、レベリング機能を持つ製品は、塗膜を厚く吹き付けることで美しい塗装面を得ることが出来る製品ということになります。
 逆に塗膜を薄く吹き付ける場合にはレベリング機能が発揮されないため、レベリング機能を持つ製品は必要ないと言う事になります。
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