CCCDはいらないと思う?
 再開していきなり微妙な問題を取り上げますが、CCCDについて色々と書きたいと思います。
 まず、誤解を避けるため、私の基本的な姿勢を書いておきます。

 私の基本的な姿勢は、
  • 著作者に対する権利保護の手段は必要である。
  • 過剰な権利自衛手段はとるべきではない。
  • 著作権保護手段を提供するので有れば、ユーザに対して保護される作品の品質を保証すべきである。
  • 著作権保護の手段は、ユーザの利用形態を考慮して提供すべきである。
 の4点です。

 基本的に、CCCDが出てきた背景として海賊版やCDのカジュアルコピーによって売り上げに深刻な影響があるとされたためです。
 ただ、個人的には売上げの低下はそれだけが原因とは思えませんけどね。
 主要購買層の人数が減少しているし、その購買層に対して他にお金をかける事が増えているにもかかわらず、CDの値段はなぜか昔に比べて高くなっています
 この状態では、コピーや海賊版がどうしたという以前の問題として、売上げが落ちていく事が経営の素人である私にでも分かります。
 個人的には、経営努力が足りないとしか思えませんが。
 それでも、著作者は著作権使用料にて生活しているわけですから、即効性のある売上げ向上の手段が必要でしょう。

 ただ、それであっても個人的には、既存のCDという規格に対して現行のような著作権保護を混入すべきでは無いと考えています。
 これは、私が音楽を聴く場面を考えた場合の判断です。

 私が音楽を聴いている時間は、主に以下の3パターンですね。
  • 目的地への移動時間
  • 待ち時間
  • 入浴中(^^;
 ようは、音楽を聴くために聴いているわけではない訳ですね。
 その際に、聴いているのは主にMP3化したものです。
 理由としては、気に入った曲をその日の気分によって組み替えていためです。
 何となく聴くためのものに対して、その準備に労力はあまりかけたくはないため、デジタル化したデータの方がアナログで録音したものに比べて格段に便利なんですよね。
 実際、音楽テープに録音していた時には、あらかじめ数十本のテープを用意していました。

 すなわち、私に取って音楽というのは、その日の気分によって曲を組み替えることが出来て初めて意味のあるものなんですよ。
 ところが、現在のCCCDが向かっている先では、お気に入りの音楽を気楽に組み替えて聴く事がやりにくくなります。
 ようは、一回のみデジタル機器に転送できるようにするとか、デジタル機器そのものにデータを読みとらせないようにするとか、そう言うものなんです。
 しかも、音楽機器は正式に対応しておらず、再生した機器が破損しても誰も保証しません。
 さて、この状態でオリジナルの音源を持つ事以外にCDを買う意味があるのでしょうか?
 正直に言うと、私は意味を感じません。
 実際に、CCCDを某メーカが導入した後では、すべてのCDの購入量が1/3程度になっています。
#おかげでその後ガレージキットという新しい趣味が出来たのですが(笑)

 レコード会社が一枚でも多くのCDを売りたい気持ちは分かりますが、音楽CD自体の価値を下げてしまっては話にならないと思いますけどね。

 聴きたい曲の組み替えの問題に関しては、別に一番古くさい方法でどうにでもなる問題ですから、この際無視しますが、無理にでもCCCDを推進するのであれば最低限、次の2点を考えてほしい。
  • レコード会社なり、機器メーカなりが再生した機器の修理・交換を保証すること。
    すなわちユーザに責任をなすりつけないこと。
  • 再生が保証された機器を作成する事。
 ちなみに上記2点は、プレイヤーが普及していないという問題は有りますがすでに音楽DVDを言う答えが有ります。

 最後に、著作者を保護しつつ消費者の理解を得られる方法を見つかる事を祈っています。
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