“Carnival in Winter”
2nd JBAN convention
第2回ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク・コンベンション

98.1.12〜14 東京・大田区産業プラザPIO
主催:Japan Balloon Artists Network



2回目のJBAN conventionがやってきた。昨年はアメリカで行われるIBAC (International Balloon Arts Convention) に因んでJBACと呼んでいたが、都合により名称が変更されたらしい。昨年は2日間だったが、今年は3日間となり内容も充実。テーマはカーニバル。つまり祭りのことだ。
昨年はオフィスビルのロビーを貸し切りで行われたが、今回は羽田空港近くにある大田区産業プラザというところへ移動した。では順を追って見ていこう (1日目は本業のため参加しなかった)。

2日目 (1.13)
会場に付いたのは昼頃だった。2階の小会議室ではスペシャルイベントティータイムエクスチェンジがちょうど終わったところだった。Yohei's ROOM! (当時) の梶川洋平さんに出会った。
別のブースではエミリーズバルーンによるトレードショーが行われている (写真)。各種風船や周辺用品などがずらりと並んでおり、周辺用品の実演も行われていた。

次にコンテスト作品を見てみよう。テーブルセンターピースコンテストは3チームの参加。洋平さんも参加した。ウェディングフォトコンテストは12チームの参加。本来なら会場で実際に制作するのだが、スペースの都合で写真のみによるコンテストとなったのだろう。ちょっと風変わりな名刺コンテストは7チームが参加。風船をデザインした名刺のコンテストだ (ちなみに私の名刺は風船の絵など入っておらず、「ふうせん天国」とでかでかと書かれているだけだ)。そしてコンテストの本命はオブジェコンテストだろう。しかし、こちらも3チームと参加者が少ないのが残念だ。また、ここでバルーンスケッチの牛ア祥子さんに初めてお会いした。

今度は1階の大会議室で行われているワークショップを見てみよう。ワークショップとは、ファイナルパーティーで使うデコレーションを自らの手で作りながら学ぶ実践的なコースだ。それぞれの部門に分かれており、オブジェを作るコース、ガーランド (スパイラルアーチ) を作るコース、マトリックスと呼ばれるネットを使って風船の壁を作るコースなどがある。

その後は小会議室で開かれたセミナーバルーンアートの基礎に参加した。私はバルーンアートについては全くの初心者。見ることはあっても作ったことは一度もないので、改めて基礎知識を習うことにした。講師は「TVチャンピオン 第1回バルーンアート王選手権」に出場した井波恭子さんだ。風船やガスの特性に始まり、バルーンブーケ、シングルアーチ、スパイラルアーチの作り方などを一通り習った。

夕方からはワークショップジャイアントバルーンによる演出に参加した。これはクライマックスで使うポッピングバルーンを作るコースだ。ポッピングは人によってはスパークバルーンなどと呼ぶこともあるが、早い話が風船で作られたくす玉だと思えばわかりやすいだろう。講師はエアロテックの大曽根康弘さんだ。6フィートの大きな観測気球に小さな風船と紙吹雪をたっぷり詰め込んだものを10個も作った。ド迫力のクライマックスになることだろう。

3日目 (1.14)
一夜が明けた。今日はカナダのバルーンアーチスト、ブルース・ウォールデンさんによるワークショップバルーンウォール爆発計画からだ。文字通り風船で作られた壁を一気に割るというもので、オープニングに使用される。
使用する風船はQualatexの3フィートが11個×5段という巨大なものだ。これまた強烈なインパクトのある演出となるに違いない。糊で貼り合わせ、エクスプローダ (風船割り器) を仕掛ける。Conwin Carbonic社のガス圧式エクスプローダだ。
作業は順調に進んだ。しかしあと一歩で完成というところで、思わぬトラブルが起こった。何と、全体の半分近くの風船が割れてしまったのだ。予備の風船も残ってなければ、もう時間も間に合わない。悔しいがバルーンウォール爆発計画は中止となってしまった。

気を取り直して、次はいよいよファイナルパーティーバルーンバッシュ'98 カーニバル・イン・ウィンターだ。
まずはエントランスホールでのカクテルパーティー。次いでメイン会場が開き、風船の世界へと入ってゆく。席は自由席なので、各自思い思いの席に着く。私は前から3番目に洋平さんと一緒に席を取らせていただいた。近くには井波さんや牛アさんもいた。
オープニングスピーチの後、ディナータイムが始まる。今回は和食がメインだ。テーブル上にはたくさんのマジックバルーンが用意されており、自由に遊ぶことができるようになっている。これを使ってバルーンハットを作るコンテストもある。
コンテスト結果が発表され、いよいよクライマックスだ。天井に仕掛けられた10個の大風船が一気にスパークし、無数の風船と紙吹雪が頭上に舞った。物凄い迫力だ。この感動は、実際に体験してみないとわからないだろう。
会場は一気に盛り上がった。ダンスタイムが始まり、みんなステージ前へと出て踊り出す。私も強引に引っ張り込まれ一緒に踊らされたりした。さらに巨大風船が放り込まれ投げ合いとなり、会場はますます盛り上がった。
ダンスはまだまだ続く。踊りまくる人、仲間と一緒に風船割りゲームをする人、巨大風船を投げ合う人、テーブルでマジックバルーンを捻る人……。思いのままに楽しい一時を過ごした。

翌15日の東京は猛烈な大雪に見舞われた。交通は乱れまくり、宿泊していった人は帰路に着くのが大変だったことだろう。洋平さんはファイナルパーティーが終わるとすぐ夜行列車で島根へと帰っていったが、大正解だったのではないだろうか。