“Flower”
JBAN Convention 16th
第16回ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク・コンベンション

12.7.30〜8.2 東京・ホテルイースト21
主催:Japan Balloon Artists Network
※公式サイトはこちら


16回目を迎えるJBANコンベンション。今年は会場をホテルイースト21に移しての開催となった。今回のテーマはFlower・お花。夏の花といえば、やっぱり「ひまわり」という人が多いと思うが、さてどのような展開になるだろうか。

1日目 (7.30)
今年は従来の4日間構成。初日はコンテスト2部門の制作のみ。
ラージスカルプチャー部門は、テーマフリー、サイズ4,000(W)×4,000(D)×5,000(H)mm以内、制作時間22時間、制作人数無制限、置き型、左右180°から見渡せるデザインでヘリウムガス使用不可となっている。6チームの参加。
ミディアムスカルプチャー部門は、テーマフリー、サイズ2,000(W)×2,000(D)×2,500(H)mm以内、制作時間6時間、制作人数4人まで、置き型、左右180°から見渡せるデザインでヘリウムガス使用不可となっていて、大きさ以外はラージ部門とほぼ同じだ。こちらも6チームが参加。(細かいことだけど、今年からスカプチャーがスカプチャーに変更になったのね)

2日目 (7.31)
東京は下町・東陽町。夏の日差しが暑い。今年も午前中は仕事、午後からの会場入り。駅から会場となるホテルイースト21のある北へ向かうと、真正面にど〜んと立つ東京スカイツリー®が視線に飛び込んでくる。前回ここでコンベンションが行われた2年前はまだ半分程度しか組み上がってない状態だったのを思い出す。
まずは3Fの総合受付へ。途中の階段や吹き抜けにはバルーンデコレーションが飾られている。今年もフルパック一番鳥さん。受付No.は22であった。エントリーパックにはエントリーパス、コンテスト投票用紙、ファイナルパーティー座席指定券、オリジナルトートバッグなどに加え、今年はオリジナルノートとボールペンが入っている。

最初のクラスは牛ア祥子さんの笑顔のために私達ができることから。まず昨年の震災後に地元岩手で行われた復興イベントについて。来場者に風船に思い思いのメッセージや絵を書いてもらい、その風船を並べて壁画を作り上げる。風船には大きな力がある。誰もが絶望に追い込まれた被災地で、たった1個の風船が多くの人々に笑顔を与えることができたのだ。
参加者にも同じように風船にメッセージや絵を書いたものを並べて壁画を作ってもらう。時間内には完成しなかったので、3Fロビーに置かれ他の参加者にも絵を描いてもらうことにした。私はとりあえず「がんばろう日本」と書いておいたが、他の皆さんは「JBAN最高」とかが多かった。

次のクラスは米パイオニアバルーンカンパニーのカム・ウディさんによるダイナミックに空間を彩る。説明主体のクラス。主にマイラーバルーンを組み合わせて作った天井吊るし用や床置き用のオブジェを数種類紹介。最後にハンズオンとなり、数人でグループとなりオブジェを1つ作る。

さぁ今日はこれにて急いで退却。職場に戻って仕事をしなければならないからだ。

さて今回のテーマはFlower・お花ということでパンフにはセミナー講師の好きな花が載っている。え、私の好きな花は何ですかって? そりゃ夏はもちろんより花火!


花火大会 2012

クリックするとフルHD動画が見れるよ
(12.9.9 公開終了)
小江戸川越花火大会 (7.21)
立川まつり昭和記念公園花火大会 (7.28)
いたばし花火大会・戸田橋花火大会 (8.4) より
(wmv形式/247MB/5分41秒)

3日目 (8.1)
今日は早めに現地へ向かう。ファイナルパーティーの座席指定があるからだ。会場に着いたのは8:20頃。受付開始は9:00からだが、既に2〜3人並んでいる。受付が始まる頃には50人くらい並んでいたのではないだろうか。

本日最初のクラスはカム・ウディさんのお客様のため、あなたのための素敵な第一印象。今度はゴム風船主体のデコレーションの説明。最後にハンズオンで簡単なオブジェを作る。テーパー状のマイラーバルーンを捻ったもの3個をクラスターにして星型のオブジェにする。マイラーバルーンを捻るなんて余り聞いたことがない。何度か挑戦したが捻ろうとしても捻れない。周囲の多くの人も捻れない。どうやら空気入れ過ぎとのこと。何とか1つだけ捻れたが、蒸着されたアルミ箔が剥がれ、とても使える状態ではなくなってしまった。

プロダクトショーケースがオープンしたので入ってみよう。今年も各社新製品や格安の在庫処分品、それにお楽しみ福袋などが並んでいる。一角ではミニセミナーも行われている。例によってファイナルパーティー用のオリジナルTシャツを購入する。

2番目のクラスは、牛ア祥子さんのパーティー装飾から分かるいろいろなことだ。これは準備中のファイナルパーティー会場を実際に訪れ、現場の様子を探るという初めての試み。簡単な説明の後に1Fのホールへ向かう。ひと足先にパーティー会場を見れるのはワクワク。しかし見てしまうとパーティー当日の楽しみが減るという声も。2チームに分かれて場内を回る。舞台のデコレーション担当や特殊効果担当などのチームとをそれぞれ巡る。見学者から質問が飛び交う。現場の方々の忙しい中きちんと応じてくれていた。会場の配置図や進行の絵コンテなど現場の人しか知らない貴重な図面も見せてもらえた。

1Fホールで行われているコンテスト作品の展示が始まった。手前からヘリウムブーケ部門、ミディアムスカルプチャー部門、ラージスカルプチャー部門、その奥にデリバリースカルプチャー部門が並んでいる。今回のコンテストは全部門テーマフリーとなっているのが特徴だ。
新登場のデリバリースカルプチャー部門は、サイズ1,000(W)×1,000(D)×1,500(H)mm、テーマフリー、制作時間2時間、人数1人、置き型で持ち運べ、メッセージバルーンの使用が条件となっている。10名の参加。
ヘリウムブーケ部門は、サイズ800(W)×800(D)×1,800(H)mm (ベース部分200mm四方以内)、テーマフリー、制作時間1時間、人数1人、ヘリウムを入れる部分、つまり上部で浮いている部分のみ現地で制作し、ベース部分は持ち込みとなっている。生花は使用不可、造花や布などは使用可能となっている。23名の参加。
ファッション部門は、今回はショー形式ではなく展示のみ。この部門のみセミナーが行われる3Fでの展示。サイズ1,600(H)×1,600(D)×1,800(H)mm、テーマフリー、制作時間無制限 (完成品を持ち込み)、制作人数無制限となっており、移動できることが条件 (実際に身に着けられるものとは特に書かれていない)。8組の参加。
その他に協賛のホスピタリティツーリズム専門学校テーマパーク科と小野学園女子高校バルーンアート・ハンドクラフトクラブの皆さんによる作品が展示されている。
投票は例年通り、最も優れた作品の番号を記入して投票する。一般客向けに限ってファッション部門は別の用紙になっており、3Fの投票所へ投票するようになっていた。

今度のクラスは渡辺直記さんのファンタスティック バルーン スパーク。特殊効果のクラスだが、制作は行わなず説明のみの内容。今回は結婚式における特殊効果いわゆるスパークバルーンに重点を置く。結婚式でのスパークは人気のある演出だが、あの恐ろしい巨大な破裂音が駄目という客も多い。それをいかに説明して納得してもらうかについて。次に実際に測定機器を使って割れる音を記録してみる。破裂音はふくらましてからの時間が経過するごとに小さくなってゆく。さらに高速カメラを使い割れる瞬間や中から飛び出した風船の落下方向などを記録してみる。高速カメラというから凄い映像を期待したのだが、プロ向け機材は非常に高価なものなので、ここでは一部メーカーのデジカメに付いている高速撮影機能を使う。私も以前C社の高速撮影できるカメラを使っていたが、実用になるのは恐らく1/500s程度のフレームレートまでだと思われる。この速度では100万分の1秒といわれる風船の割れた瞬間を捉えるのは難しい。だが割れた後、中身の小さな風船がどのように飛び散るかなどは詳しく記録することができる。科学的な内容のクラスであった。

1階の入口脇ではジャムルームが開設されている。誰でも自由に使えるコーナーだ。どの時間帯も誰かすらプロのツイスターが来ており、一般来場者やホテル宿泊客に大人気であった。またプロダクトショーケースとは別にバルーンの特売も行われていた。

次のクラスは山下ふみこさんのお花いっぱいセンターピース。ファイナルパーティーで使うセンターピースを制作するワークショップだ。まず完成品の説明。花瓶に挿してあるものはワイヤー2本、マイラー風船の花2個、260Qの花2個、葉っぱ状のマイラー2枚、5インチハート2個、5インチラウンド6個、リボン1枚、目隠し用不織布2枚。各自1つ作らなければならない。
さぁ作業開始。まず葉っぱ状のマイラーにワイヤーを通し、アイロン掛けする。え、そんなことをしたら溶けてしまうのでは……。実際にはこうすることでシワが出て葉っぱのような質感を出すことができる。上下に布を引いて余り過熱しすぎないように気をつける。それができたら手で適当に曲げて葉っぱらしさを出す。
次はワイヤーの準備。昨年行われたワイヤークラフトのクラスで使われたようなφ6mmの太いワイヤーを使う。型紙に合わせて曲げたものを2本作り、あらかじめオアシスというスポンジが埋め込まれている花瓶に挿す。
次に5インチ風船を3個ふくらましてスティックに挿す。同じものを3個作る。
続いてマイラーバルーンの花を作る。あらかじめ必要な大きさに切ってあるマイラーバルーンの切れ端を巻いてゆく。これは芯の部分になるのだが、ここはセンスが必要かな。花びら5枚を付け、スティックにまとめてフローラルテープで固定する。
同じようなものをもう1つ作るのだが、今度は芯の部分にワイヤーで作ったものを使う。長いワイヤーに350Qを被せ、手で巻いてゆく。ここもセンスが必要。私のは例によって蚊取り線香になってしまった (笑)。これも花びら5枚とともにスティックにテープで固定する。
今度はゴム風船で作る花。160Qを少しだけふくらまして、めしべを作る。黄色い260Qをツイストし花の形を作り、めしべを中央に結びつける。同じものを2個作る。
それが終わったらリボンを結ぶ。結び方が超難しい。わからなくてスタッフに聞いてる人多数。もちろん私も (笑)。
テーブル上は材料あれこれでかなりごちゃごちゃ状態。これから花瓶に各パーツを挿してゆく。まず葉っぱ。次いでマイラー風船、ゴム風船のお花、開いているところに見栄えがよくなるようにラウンドバルーン3個。さらにリボンを挿し、目隠し用の不織布を張る。
最後にワイヤーの先端にハート型のマイラーバルーンと、今回のパーティーのテーマKingdom of the Flowerと書かれたカードを吊るして完成。
時間をかなりオーバーしたが、各自うまく完成できただろうか。未完成の部分はスタッフで完成させるとのこと。私のは完成したもののイビツな状態で、かなり手直しが必要だったかも……スタッフの皆さんごめんなさい。

最後に特別セミナーJBANディスカッションが行われた。私は本職ではないので邪魔しないように遠慮するつもりだったが、初期からのメンバーの意見も聞きたいのでぜひ参加して欲しいとのこと。内容は(1)JBAN向上委員会の発足経緯、(2)JBANの基本定義の再確認、(3)JBAN基本定義周知方法、(4)JBAN特別セミナー開催、(5)会員同士のコミュニケーションスペースを設ける、(6)東日本大震災復興支援リリースの実施、(7)今後の向上委員会の予定となっている。こんな場に素人の私が入ってしまっていいのかな?
そのうち、コミュニケーション向上の案として、初期からのメンバーとして1つだけ提案させていただいた。パーティー会場制作のワークショップをもっと増やしてみてはいかがだろうか。現場のプロから初心者まで触れ合って活動すれば互いにいいコミュニケーションの場にもなるし、自分たちの手作りによるパーティーという充実感も得られるはずだ。しかしパーティー会場は入ってからのお楽しみであり、開場まで見せたくないという反対意見もあった。牛アさんのクラスのところでも書いたが、前もって会場の様子が分かってしまったら確かに本番での楽しみが減るかも知れない。しかし自分たちが作った装飾がどこにどんな感じで飾られてるのかな? と探したりなど、新たな楽しみもあるはずだ。ちなみに第3回頃まではワークショップもかなり多く、参加者みんなで作り上げた手作りパーティーであった。一度「Do it yourself〜みんなで作ろうバルーンパーティー」みたいなテーマでやってみても面白いかもね (これにはセミナー会場を確保しにくい横浜大さん橋ホールなどが向いていると思う)。
4日目 (8.2)
最終日。この日最初のクラスはメキシコのセイード・レボラさんによるラテン エキスプレッション!から。上質かつ安価に作れるオブジェの制作。
まずあらかじめ糸状に裂いてあるリボンを2つ折りにして両面テープで止める。マイラーバルーンをスティックに付け、土台にセットする。先ほどの両面テープを付けたリボンをスティックに貼る。これをスティックの下の方まで隠れるように繰り返して貼ってゆく。決められた貼り方はないので各自思いのままに貼ってゆく。仕上げとして土台にリボン加工機器で束ねられたリボンを糊付けする。
最後にリボンを裂くための道具、リボンシュレッターについて。リボンを挟んで引っ張ると縦方向に裂けたリボンを作れる。これが結構大変。かなり力がいるし、力加減が微妙で均等に裂けなかったり曲がってしまったりする。

プロダクトショーケースでは、デイビッド・ブレニオンさんのパフォーマンスショーが行われている。妻のシャナさんも加わり、多くの人で盛り上がっていた。
今年もセミナーの合間にイベントが多い。昨年ほどではないが、スケジュールをしっかり見て行きたいイベントを決めておかないと「あ、コンテストの投票忘れた!」とかになりそうだ。

今回初めてのコンテストとしてパフォーマンス部門が加わった。「ツイスターズ」で行われているものとほぼ同じで、参加者1人ずつ舞台でパフォーマンスを行ってもらう。与えられた時間は10分間、テーマフリー、挑戦者は5人。採点は審査員のみ。この部門は野外の特設ステージで行われたのだが、暑い! 強烈な炎天下の中での開催だ。夏の大好きな私もこの暑さには堪えた。この4日間で最も暑かったのではないだろうか (後で調べたら本当にそうであり、東京では最高36.5℃に達した)。デコレーションの風船も次々と割れてゆく。演じる方々も大変だったことだろう。さすがに日差しの強いステージ前は空席が目立ち、やや離れた日陰から見ている人が多かった。熱中症対策のためホテルの方が水を配られていた。

最後のクラスは椿朋海さんの繁華街のバルーンビジネス“ガッチリ”稼ぐ秘策を伝授!!。早いうちから満席になった注目のクラスだ。会場内は参加者でぎっしり。テーブルには材料がどっさり載っているので制作主体のクラスかと思えばそうでもない。まずショップ経営のノウハウについて。札幌の繁華街ススキノで新規参入してどのように地位を築いたのかなど。さらに業務向上について思いついたことをその場で各自書き出してみたり、参加者全員に意見も出してもらうなど、かなり実践的。今までのクラスとは明らかに違う。彼女は只者ではないなと感じた。
その後ハンズオンに入る。まず土台となるカゴにオアシスをセットする。次いでラウンドマイラーとイルカ型マイラーにスティックを付け、オアシスの中央に挿す。
うはぁ、また出たリボンの巻き込み。巻き方がわからず質問する人多数。何とか巻けたら中央を縛って土台にセットする。
そうしたら今度はスティック付きハート型マイラーを左右に挿す。次に造花を適当な長さに切って挿す。仕上げに鳥の巣のようなフサフサしたものを土台に乗せてオアシスを隠す。不織布でカゴを包んで完成。

あとはファイナルパーティーなのだが、その前にコンテストツイスターLive部門がある。今回はパーティー内ではなく、パーティー開場の直前に作品が展示されていた1Fホールでの開催。テーマフリー、制限時間5分間。挑戦者は6人。採点は審査員のみ。部屋の奥の方での開催だったので気が付かなかった人もいたのではないだろうか。

それでは改めてファイナルパーティーに向かおう。パーティーのテーマは先にも書いたがKingdom of the Flower――花の王国。「むかしむかし、あるところにひとりぼっちで咲くお花がいました。……」としっかりした物語も設定されている。入ってみれば、そこはお花がたくさん道。近所のお気に入りの散歩道に、春は菜の花、秋はコスモスがいっぱいになる道があるのだが、ちょうどそんな感じだ (これこれ)。
ステージ背景にはお花と城のオブジェ、それに「Kingdom of the Flower」のロゴ。このロゴは良く見るとゴム風船で精巧に作られている。ステージには送風機のようなものが円形に配置されており、中央に透明なゴム風船が20個ほど入っている。ステージ手前には鎖状のマイラーバルーンが張ってある。
天井にはスパーク用24インチやミラクルウィング、それにぬいぐるみの付いたTバルーンが吊るされている。テーブルにはワークショップで作られたセンターピースが載っており、コンテスト参加者一覧が用意されている。

オープニング映像が流れる。まずは静かな音楽に合わせて震災から1周年となる今年3月11日によみうりランドで行われた東日本大震災復興支援 バルーンリリース〜バルーンでつなぐ笑顔の架け橋 (主催:ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク、協力:よみうりランド、協賛:株式会社巴商会/パイオニアバルーンカンパニー/日本バルーン協会) の様子が流れる。映像に合わせて黙祷する方もおられた。
続いてオリジナルCG映像が流れる。天井のミラクルウイングから葉っぱと花の形をした紙吹雪が舞う。そして舞台はステージへと移る。
ステージ手前に張り巡らしてあった鎖状のマイラーが一気に吹き飛ぶ。天井からふわりと降りてきた風船がステージ中央で飛び交う。途中から布が加わり激しい運動を行う。これは嵐を表現してるのかな。風が強くなり、ステージの風船が一気に飛び散ると司会者の登場だ。司会者だけがライトアップされステージでは特殊効果装置の撤去が行われる。
次にエミリーズバルーン深尾マリ子社長のご挨拶。そして今年度のBpro検定試験の合格者が発表され、記念品が贈呈される。
さらにスポンサー代表として米パイオニアバルーンカンパニー副社長テッド・J・ブラミス氏のご挨拶。そして同氏のご発声により乾杯となった。

これよりディナー。合間に講師やスポンサーの紹介が入る。今年はファッションコンテストやツイスターLiveをパーティーの外へ追い出したため時間的に余裕がある。

さぁいよいよコンテスト結果発表だ。各部門、準優勝と優勝が発表される。
ヘリウムブーケ部門の優勝はひねり屋ジャッキィさんの「ニンジンどろぼう」。
デリバリースカルプチャー部門の優勝はひねり屋ジャッキィさん「風船の運び屋」。
ツイスターLive部門の優勝はひねり屋ジャッキィさんの「モモンガ」。何と3冠である。
パフォーマンス部門の優勝はバルーンパフォーマーみなみさんの「ふうせん ころりん すっとんとん」。童話風のオリジナルストーリーになっている。
ファッション部門の優勝はBalloon milk 長田妃沙子さんの「チョコミント」。
ミディアムスカルプチャー部門の優勝はBalloon Shop PukaPukaチームの「Fairy」。
そしてラージスカルプチャー部門。優勝はエントリーナンバー3 FuwaFuwaチームの「ニャンてこった」に決定 (タイトル写真)。あの野村昌子さんのチームの作品だ。猫ちゃんがてんとう虫型のおもちゃにじゃれ付こうとしているところを描いている。ちゃんと説明書も付いている。猫ちゃんの質感がすごくいい。まるで生きているみたいだ。良く見るとラウンドではなく260Qなどのマジックバルーンが使われているのがわかる。

しばらくの後、再びステージが賑やかになると、お待ちかねのフラワーでいいで賞コスチュームコンテストだ。ルールはいつもと同じ。入口で星型マイラーをもらった人はノミネートされた人、丸いマイラーをもらった人は審査員だ。審査員にはマジックバルーンで作られたお花が配られる。この振り回し度が最も派手だった人が優勝。もちろん審査員以外の歓声の大きさも審査の対象になる。
そして今年も特別審査員として風船集団BT-FLY団長ともさんを呼ぶ。今年は巨大な花のオブジェ――花というよりまるで怪獣だ (笑)――を纏っての登場だ。
ノミネートされたのは6組。1組15秒ずつパフォーマンスを演じてもらう。優勝は今年もバルーンパフォーマーしほさん。昨年の酔っ払い顔から一転して大きなチューリップのマスクを被っての演技であった。

コスチュームコンテストが終わるとそのままダンスタイムになるのだが、今年はダンサーの演出があるので全員一旦席に戻る。虫の格好をしたダンサーたちが現れ、「Kingdom of the Flower」のミニストーリーを演じる。みんな仲直りして一件落着したところでダンスタイム本番スタート。天井のスパークバルーンが一斉に割れて大量の紙吹雪が舞う。ステージには「さぁ行くぞ」と言わんばかりに再び人が集まり熱気で溢れる。

そして楽しかったひと時が過ぎ、ステージに司会者が現れると間もなく終了だ。
今年の会場プロデュースは合資会社Make Spaceの宮坂宏さん。特殊効果は今年も宮崎靖浩さん率いるミリオンプランニングが担当した。
「また来年お会いしましょう。バイバーイ!」大量の紙テープが飛ぶ。そして撮影されたばかりの今大会の映像に合わせてスタッフロールが流れる。


今年も出会い・体験・笑い・涙――いろいろあったJBANコンベンション。毎年素晴らしいイベントを企画・運営してくださるエミリーズバルーンのスタッフの皆さん、講師の皆さん、そして会場の準備に励んだボランティアの皆さんに感謝しつつ会場を後にした。今夜も暑い。しかしそれは暑い夏のまだ始まりに過ぎなかった。

(12.8.18掲載) もどる