東日本大震災復興支援
“Smile for all” 絆 がんばろう日本
JBAN Convention 15th
第15回ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク・コンベンション

11.7.26〜28 横浜・新横浜プリンスホテル
主催:Japan Balloon Artists Network
※公式サイトはこちら


東日本大震災で開催を見合わせる予定だった第15回JBAN convention。だが、みんなで力を合わせて頑張ろうという強い絆が奇跡を起こした。テーマも急遽「トロピカル」から「Smile for all〜絆 がんばろう日本」に変更され、復興支援イベントとして開催されることになった。

1日目 (7.26)
新横浜駅。鶴見川の河畔にある開けた場所だ。港からは遠いが、新幹線の駅とだけあって駅前はオフィスビルが林立し、近くには横浜アリーナや02年サッカーW杯決勝の行われた日産スタジアムもある。今回初めての会場となる新横浜プリンスホテルは駅から歩いて2〜3分の好立地にある。円筒形の特徴のある建物がそれだ。

隣接するショッピングプラザ経由でも入れるのだが、最初は正門へ回ってみた。バルーンデコレーションが道路からも見える。「おーっ、やってるな〜」会場を見つけたときのワクワク感はまた格別だ。
外から見えていたのは、明日からロビーの吹き抜けで行われるチャリティーイベントの準備だ。公式サイトの案内には「東日本大震災チャリティーイベント開催」と書かれており、バルーン教室などがあるらしいが、具体的に何が行われるのかはまだ分からない。

例年なら会期は4日間で、初日はコンテスト制作のみ行われていたのだが、今年はそれがなく3日間にきっちり収まっている。
まずは受付。今回は受付番号2と非常に若い。エントリーパックを受け取る。中身はエントリーパス、コンベンション案内、コンテスト投票用紙、ファイナルパーティー座席指定券、オリジナルキーホルダー、オリジナルトートバッグだ。その割にはやけにシンプルに感じる。そうか、今回はレジュメブックが入ってないんだな。毎年各クラスで行われているアンケートで、重いレジュメブックはいらないという意見も多かったのだろう。

最初のクラスは伊藤美香さんのバルーンショップをはじめました!!だ。まずショップを始めるに当たってのノウハウや苦労話など。
次いでハンズオンでオリジナル商品「シンデレラキャリーアレンジ」という作品を作る。まず車輪になる5インチマイラー4個の吹き込み口を両面テープで止める。次にクレセントムーンのマイラー2個を糊で貼り合せたものを2組作り、これをチェーンバルーンに糊で貼る。ワイヤーに260Qを被せ、折り曲げながらバラの花を作る。ここは感性が必要かな。私のは歪んだ蚊取り線香になってしまった(笑)。続いて小さなハート型のIPバルーンをスティックに付けたものと、リボンをワイヤーで結んだものを作り、バラの花と一緒に土台にセットする。本体を土台に取り付け、土台をリボンで隠せば完成。

吹き抜けでは引き続き明日からのイベントの準備が行われている。巨大なアドバルーンのようなものが出てきた。スマイル柄に「ニッポンスマイルプロジェクト!」と書かれており、ヘリウムボンベが8本も準備されどんどん注入が行われている。これは何を行うものなのだろうか。

次のクラスは三井理律子さんのパーティーシーンでも大活躍! オリジナルのバルーンウエイト。昨年大好評だったワイヤークラフトのクラスだ。今回はウエイトつまりヘリウムブーケなどを飾るための重りを作る。
最初は練習。まず渦巻き、そして星やハートや音符の形を作ってみる。
本体の作成に入る。3.2mmのワイヤー3本で円を作る。3本束ねて頭の部分を2mmワイヤー2本で縛り、渦状に捻る。この部分をハート型に曲げてゆく。本体の3本のワイヤーの角度を少しずつ変え、球状に整える。末端部分を渦状に曲げ、足を作る。それぞれの足は細いワイヤーでバラ留めという方法を用いて縛る。最後に球状の部分に水を入れた風船をセットし完成だ。

吹き抜けのイベント会場はかなり形になってきた。ステージができ上がり、「バルーンフェスティバル 東日本大震災チャリティーイベント 〜バルーンで日本の元気をふくらまそうプロジェクト〜」と書かれている。入口には虹色のアーチ、背後に星型マイラーの壁があり、各所にはスマイル柄のコラムが立ち、天井にはミリオンスターの星が吊るされている。パネルには被災地でのバルーンアーティストの活躍の様子が飾られている。どんなイベントが行われるか楽しみだ。

今日最後のクラスは大瀧晴美さんのコラージュだ。コラージュというとネット上では合成写真を指すことが多いが、本来はフランス語で糊付けという意味。今回は「和」をテーマにしたアレンジメントの作成を行う。材料は木製の枡、マイラー風船4個、和紙、造花、リボンなど。
まずマイラー風船。和風ということで色調も渋い色だ。表面に和紙を適当な大きさに切ったものを貼ってゆく。貼り合わせには手芸用の接着剤を使う。昨年、手に付くとベタベタで大変だったあの糊だ。スティックを付けて適当な長さに切り、オアシスというスポンジ状のものがセットされた枡に挿す。回りに造花を挿してゆく。最後にリボンで飾りを付ける。技術よりも感性が重要視されるであろう作品だった。

2日目 (7.27)
まず吹き抜けへ。チャリティーイベントが始まった。
最初のコーナーはバルーンパフォーマーみなみさんのパフォーマンス & 教室。演じるのは昨年の「ツイスターズ」のパフォーマンスコンテストで優勝した「桃太郎」の完全版。「桃太郎のハンマー投げぇ〜!」みなみさんパワー炸裂。
続いておちゃっぴいほりこしさんのバルーン教室。もともと予定にはなく急遽開催が決まったとのこと。

受付へ向かう。ファイナルパーティーの座席指定だ。開始30分くらい前に到着したが、うわぁ〜、もう20〜30人くらい並んでる。その後も列は延び続けたので、予定より少し早めに受付開始した。

今日最初のクラスは三井理律子さんのバルーンアート×ワイヤークラフトで彩るWeddingアイディア。昨日に引き続きワイヤークラフトのクラスだ。今度は中〜上級となっており、より複雑なディスプレイ用スタンドを作成する。
まず本体を6mm径の太いワイヤー3本を束ねてテープで止める。あらかじめ先端を曲げてあるスティックを細いワイヤーで本体に縛る。これはフックになる。3本束ねてある本体の腕を120°間隔で3方向に開き、緩やかな曲線を描いてループを作る。ここで複雑な曲げ方で末端部を処理する。太いワイヤーなだけに細かな作業は結構大変。次に別のワイヤーでS字型のパーツを3組作り、本体に細いワイヤーで接続する。細いワイヤーの縛った先端は巻くようにして束ね、ここでもバラ留めという渦状の止め方でまとめる。最後に足の部分をカールさせてスタンドにする。今回はここまで。使い方は工夫次第。
マジックバルーン捻るのは未だに苦手だけど、このワイヤークラフトのクラスはとても楽しかった。

吹き抜けのチャリティーイベント会場では松村靖子さんのバルーン教室が行われていた。子供対象に、犬と花のごく簡単な作品を作る。あらかじめふくらました風船が配られ、みんな楽しそうに捻っていた。うまくできない子には松村さんやスタッフが優しく教えてくれる。さぁ目指せバルーンアーティスト。
今度のクラスは大瀧晴美さんのイル パローネ デコラッツィオーネ 2。イタリア語でバルーンデコレーションを意味し、昨年の続編。今回はみんなの大好きなマカロンのケーキを作る (すいません、マカロンって何ですか? (笑))。材料は発泡スチロール製の円錐状の土台にハート型のIPバルーン、リボンなど。
まずIPバルーンの裏面に両面テープを貼る。次に土台に貼ってゆく。最下段はピンク6個、2段目はライトピンク5個、3段目は白4個、最上段はピンク3個、そして先端にライトピンクが1個載る。隙間が等間隔になるようにきれいに並べる。それができたらリボンを飾り、隙間に小さなボール状の飾りを入れ、台紙に置いてスプーンを添えれば完成。

5Fホール前で公開されているコンテスト作品を見てこよう。今回のテーマは全部門とも「Smile for all」で統一されている。
スカラプチャー部門は、サイズ2,000(W)×2,000(D)×2,000(H)mm、チーム人数8人、制作時間6時間30分。日程の都合により従来よりかなりスケールダウンされている。6組の参加。
新設のドール部門は、スカラプチャー部門から人物部分のみを抜き出したようなもの。サイズ1,200(W)×1,200(D)×1,600(H)mm、人数2人、制作時間1時間。7組の参加。
アレンジメント部門は、サイズ400(W)×400(D)×500(H)mm、人数1人、制作時間30分、風船を主体とし生花は不可、造花・布などはOK。13名の参加。
ヘリウムブーケ部門は、サイズ800(W)×800(D)×1,800(H)mm (ベース部分200(W)×200(D)×200(H)mm)、人数1人、制作時間30分、風船を主体とし生花は不可、造花・布などを使用可。ヘリウムを使用する部分のみ現地で制作、ベース部分は完成品を持ち込みとなっている。16名の参加。
他に特別協賛のホスピタリティ ツーリズム専門学校テーマパーク科と小野学園女子高校の皆さんによる作品も並んでいる。
投票はいつものように受付でもらった投票用紙で行う。参加者はエントリーナンバーを選ぶだけだが、講師陣は細かい評価をあれこれ書くようになっていたようだ。

2日目最後のクラスは松村信顕さんのフレームなんて簡単だ! だ。これはハンズオンではなく説明のみのクラス。フレームに使用されるアルミ棒やパイプ、またホームセンターなどで手に入る身近な材料が意外なところで便利に使えたりとか、それらを使ったフレームの組み立て方などなど。

3日目 (7.28)
最終日。この日は9:00スタートなので忙しい。
まずはベルギーのルック・バートランドさんのChandeluc (シャンデルック)から。Chandelucとは電飾のシャンデリアとルックさんの名の造語だそうだ。照明のカバーとしても使える天井用の飾り付けを作る。最初にいくつかの作品の説明の後、4人組になってハンズオンで作る。私のテーブルは韓国からの参加者と一緒だったのだが、彼らの手際のよさに驚く。あっという間に完成させてしまい、他のチームは全く追いつけない。ルックさんも感心していた。

受付隣で行われているプロダクトショーケースを見てみよう。今年も各社の最新ラインナップが並び、新製品のデモやミニセミナーなどが行われている。在庫処分品の格安販売や、恒例のミステリーバッグは注目の的だ。
また、受付と同じフロアの小宴会場では、別の会社の会議が行われていた。会議が終わり部屋から出てきたOLらが、展示されている作品を見て「可愛い」と写真を撮ったりしている。バルーンアートに少しでも興味を持ってもらえれば喜ばしいことだ。

最後のクラスは舟田憲一さんのバルーンを上手に撮るための写真教室。プロカメラマンによる風船の写真の撮り方講座だ。光沢が強く写り込みの多い風船の写真は、実はプロカメラマンでも敬遠気味なのだそうだ。感度、絞り、シャッター速度といった初歩的なことから、効果的な照明の角度や、写り込みを低減するためのスクリーンの設置方法など。終わりに簡単なオブジェで各自試写してみる。

吹き抜けのチャリティーイベント会場へ。ハッピーゴリラのかなめちゃんショーが行われていた。ハッピーゴリラさんの素顔でのパフォーマンスを見るのは初めて。大技小技の連続で歓声が上がる。最後に復興への願いを込めて、鶴のオブジェをお子さんたちにも協力してもらい一緒に作る。

続いて松村靖子さんのバルーン教室。昨日行われたのと同じ内容だ。会場は大勢の子供たちでとても賑やかだ。夏休みとはいえ平日なのにこんなに人が集まるとは思わなかった。新横浜駅にポスターがあるのは気が付いたが、他にも何かで告知していたのだろうか。

チャリティーイベント最後のステージはジャンピングバルーン。風船で空を飛んでみませんか? というもの。先日から気になった巨大なアドバルーンのようなものはこのジャンピングバルーンだったのだ。これはぜひ体験してみたかったが、体重30kgまでという制限あり。ヘルメットを被りハーネスを身につけ、バルーンのロープをハーネスに結ぶ。スタッフ2人が左右でしっかりサポートしてくれる。スタッフの手から離れると一気に3階くらいの高さまで飛び上がる。これは爽快だ。お子さんたちも夏休みのいい思い出になったことだろう。各回定員30人だったが、最終回となる今回はなるべく多くのお子さんに楽しんでもらおうと、時間を延長してくれたようだ。

あ、いけない。今年の総合カタログもらうの忘れてた。急いでショーケース会場に向かったが、既に終了。スタッフに申し出たら、後で送付してくれるとのこと。
今回はセミナーと平行してチャリティーイベントでいろんなステージをやってるので、正直言って時間が足りない。参加者の中にも「セミナーに出るのやめてステージを見てた方が楽しそう」と言っていた方もいた。

チャリティーイベントが終わり、撤収が始まる。巨大なジャンピングバルーンは栓を抜いてもなかなかしぼまない。ブロアを使って強制的に排気する。アーチなどに使われた風船は、店内なので大きな割れる音を立てないように気をつける。コラムの一部は取り壊さずにどこかへ運ばれていった。きっとパーティー会場に飾るのだろう。

では、ファイナルパーティーに向かおう。その前に今大会オリジナルTシャツに着替える。仮装の苦手な私にとっては必須の服装と言えよう。会場は5Fの大宴会場にて。17:00までは5Fに上がれないので、他のフロアで時間を潰すことになる。徐々に仮装した参加者が集まってくる。しかし今回は余り派手なコスチュームはそんなに多くないように思う。皆さん自粛しているのだろうか……。開場は17:30。入口にはお花と虹のアーチがある。さぁ、入ってみよう。

会場は横長のスタイル。中央にスクリーン、お花と蝶のオブジェ、そして左右には大きな虹のアーチがある。今回はステージに風船の壁はない。ステージの両脇にはマジックバルーンを飛ばす仕掛けがあり、天井にはスマイル柄のTバルーンとお花のオブジェ、それにスパークバルーンが設置されている。テーブルにはスマイル柄のセンターピースがある。これは家泉あづささんのクラスで作られたものだ。
例によって最前列の席を取ったのだが、何だこりゃ〜。オブジェの影になってしまいステージがほとんど見えない。特にスクリーンは何も見えない。私が席を予約した時、このテーブルはまだ誰も予約していない空っぽだったのだが、なるほどなるほど。何も最前列なら良い席というわけではなかったのだ。S席ならぬA席と言ったところか。

場内の照度が落ちるとオープニングだ。まずは震災に遭いながらも開催に漕ぎ付けた経緯について簡単に。そして過去15年間のJBANの映像が流れる。初回から参加している私としてはどれも懐かしい映像だ。
天井からスマイル柄Tバルーンがふわりと下りてくる。ステージ前で大量のリボンが吹き上がる。蛍光色のもので、照明に照らされ鮮やかに発光する。なかなか見事だ。そして両サイドからマジックバルーンが一斉に発射される。

司会者が登場すると、ここでいきなりコンテストファッション部門が始まる。テーマは他の部門と同じく「Smile for all」、制作人数2人 (モデル含む)、サイズ1,600(W)×1,600(D)×2,000(H)mm以内、制作時間制限なし (持ち込み) となっている。おっと、ハッピーゴリラさん、こりゃやり過ぎでしょう(笑)。

一段落したところで、エミリーズバルーン深尾マリ子社長の挨拶、次いでB-pro合格者が発表される。そしてスポンサー代表、米パイオニアバルーンカンパニー副社長テッド・J・ブラミス氏のご発声により乾杯となった。まだ乾杯の準備が整わないまま、挨拶に続けて間を置かずに「カンパイ!」とおっしゃられたため、「え、今の乾杯だったの?」と、ちょっとしたハプニングもあった。

これよりしばらくディナータイム。合間にスポンサーの紹介などが行われる。

続いてはコンテストツイスターLiveだ。テーマ「Smile for all」、制作時間5分間、サイズフリー。昨年は1人ずつパフォーマンスコンテスト風に行われたが、今回は全員一斉に作る。挑戦者は5人。いずれもJBANやツイスターズで入賞歴のあるビッグネームの方ばかりだ。
さぁスタート。落ち着いた手つきで巧みに作品が作り上げられてゆく。全員時間内に無事完成。審査は特別審査員の方々によって行われる。

さぁ、いよいよコンテストの結果発表だ。各部門、準優勝と優勝が発表されてゆく。「カチーン、カチーン」ん? 何だこの音は? 急いでスクリーンの見える場所に移動する。今年は従来と一味違う発表の仕方だった。
アレンジメント部門の優勝はエントリーナンバー2の「みんなで!!」。
ヘリウムブーケ部門の優勝はエントリーナンバー2の「Bond the smile」。
ドール部門。優勝はエントリーナンバー5の「バルーンで日本を笑顔にするよ♪」。バルーンアーティストそのものをオブジェにしたもの。ヘリウムボンベまできちんと再現されている。
ファッション部門の優勝はエントリーナンバー5の「Happy forever」。シンプルイズベスト?
ツイスターLive部門の優勝はエントリーナンバー4、風船師ヨッシーさん。鶏と卵の作品。おや、卵が中で動いてる。割ってみるとひよこが孵った。我が子が生まれる=人生最高の喜び (=スマイル) ではないだろうか。場内大歓声。
そしてスカラプチャー部門。各チームの代表にステージに上がってもらう。緊張の瞬間だ。優勝はエントリーナンバー3、「ミッション1. 捕らわれた“スマイル”を救出せよ!!」に決定 (タイトル写真)。「○○戦隊△△レンジャー」の1コマのような作品。怪人に捕らえられたスマイル君、そして救助に向かう戦隊。ちゃんとメンバーもレッド、ブルー、イエロー、グリーン、ピンクと5人揃っている。特に子供たちに評判のいい作品だったのではないだろうか。欲を言えば、戦隊の名前や簡単なストーリーなどの説明を付けて欲しかったところだ。

さて第2部は恒例のスマイルでいいでしょうコスチュームコンテストだ。いつものように入口で白いバルーンをもらった人はノミネートされた人、赤いバルーンをもらった人は審査員に選ばれた人だ。審査員はステージ前に集まってもらい、マジックバルーンが配られる。その振り回し度が最も大きかった人が優勝だ。
おっと、その前に、特別審査員・風船集団BT-FLY団長ともさんを呼ぶ。今年も高さ4mはあろうかという、歩くのが困難なくらいの巨大なコスチュームをまとっての登場だ。今回は戦隊ロボをイメージしたといい、胸のハッチを開けるとちゃんと操縦席まで用意されていた。
ノミネートされた人はステージで10秒間アピールしてもらう。優勝は昨年の「ツイスターズ」でディレクターを務めたバルーンパフォーマーしほさん。酔っ払い顔に白鳥のコスチュームを付けて踊ったりなど、昔のドリフを思い出させるノリだ。

コスチュームコンテストが終ると、ステージ周辺の人たちはそのままの状態でダンスタイムに入る。空から蝶が舞い、各テーブルからオブジェがふわりと浮き上がる。あれ〜? この仕掛けはどこにあったのかな……? センターピースに仕込んであったのかな? そして天井のスパークバルーンが一斉に弾ける。さぁ、これからがファイナルパーティーの本領。ここで改めてスイッチオンする人も多い。もうのんびりと食べてる場合じゃない。熱気に溢れるステージにスマイル柄の巨大風船が投げ込まれてきた。これは恐らく入口のコラムの先端に付いていたものだろう。音楽に合わせて時折スモークが吹き、さらに盛り上がる。

やがてステージに司会者が現れるとそろそろ終了の時間。楽しいひと時はあっという間に過ぎ去るものだ。
今回の会場プロデュースは大ベテラン、被災地・岩手の牛崎祥子さんだ。「東北にいる私たちこそが頑張らなくては」もう涙が止まらず言葉が出ない――。
また特殊効果は昨年と同じく宮崎靖浩さんが担当した。
最後に撮影されたばかりの映像とともにスタッフロールが流れる (先日の「ツイスターズ」の影響かな?)。JBANでは初めての試みであり、とても感動的だ。

「来年もまた笑顔でお会いしましょう!」 テープが飛び、フィナーレを迎える。


震災に負けずに無事開催された第15回JBANコンベンション。お互いに頑張ろうという気持ちが伝わってくる、心温まる大会であった。いつも素晴らしい大会を企画・運営してくださるエミリーズバルーンの皆さんに感謝したい。そして、震災から5ヶ月、今も厳しい生活を強いられている被災地の方々が、1日も早く元の生活に戻れることを祈っています。

(11.8.9掲載) もどる