“LOVE”
JBAN Convention 14th
第14回ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク・コンベンション

10.8.2〜5 東京・ホテルイースト21
主催:Japan Balloon Artists Network
※公式サイトはこちら



14年目のJBAN Convention。今回のテーマは「LOVE」、愛である。何とも壮大なテーマだ。こういうとっておきのテーマは10周年や20周年などの記念大会に取っておくものだと思うが、あえて半端な回数に持ってきたかと驚く。舞台はすっかりおなじみになったホテルイースト21での開催。さぁ、暑い夏にどんな熱い愛が展開するのだろうか。

1日目 (8.2)
初日は例年通りコンテストの制作のみ。この日はラージスカラプチャー部門、バルーンゲート部門、ノンラウンドスカラプチャー部門の制作が行われた。
ラージスカラプチャー部門は、テーマ「LOVE」、床置き型、サイズ4,000(W)×3,000(D)×5,000(H)mm、制作時間15時間、人数8名まで、メンテなしで5日まで展示可能な作品。これはテーマ以外は昨年と全く同じ条件だ。6組の参加。
新登場のバルーンゲート部門は、よくイベント会場の入口などに見られるアーチの制作を行うコンテスト。テーマ「LOVE」、サイズ 内径
2,000(W)×2,400(H)mm以内、外径3,600(W)×800(D)×3,200(H)mm、制作時間5時間、人数2名まで、フレームから制作、メンテなしで5日まで展示可能となっている。規模的にラージやノンラウンドスカラプチャー部門とアレンジメントなどの部門のギャップを埋めるコースといった感じだ。6組の参加。
ノンラウンドスカラプチャー部門は、テーマなし、床置き型、サイズ2,000(W)×1,500(D)×2,000(H)mm、ラウンド以外の風船を使用、制作時間6時間、人数4名まで、メンテなしで5日まで展示可能な作品。これも昨年と全く同じ条件だ。7組の参加。

2日目 (8.3)
東京下町・東陽町。暑い! 澄み渡る青空、ところどころにぼさぼさと浮いた雲、そして焼けるような日差し。まさに夏空だ。暑くてもこんな日が大好きだよ。
今年も午前中は本業で、現地入りしたのは午後から。ようやくホテルへとたどり着いたところ、あれ? 今年はいつもの場所に受付がない。セミナーの行われる3Fに移動したとのこと。ホテルの入口や階段、それに吹き抜けにはバルーンデコレーションが飾られている。パス引き換え券を渡してエントリーパックを受け取る。今回もフルパックでの参加。中身はエントリーパス、レジュメブック、オリジナルトートバッグ、コンテスト投票用紙、ファイナルパーティー座席指定券、お楽しみ抽選券、それにオリジナルハンドタオル、新製品のibrexバルーンのサンプルなどが入っている。

この日のセミナーは2クラス。最初のクラスは、大瀧晴美さんのイル パローネ デコラッツィオーネ。Il pallone decorazioniとはイタリア語でバルーンデコレーションの意。今回は簡単なアレンジメントを2種類作る。
まずハート型マイラーの周囲に造花を飾ったものから始める。材料はマイラー風船、あじさい造花、アキレアピック造花、リボン、接着剤など。
始めにマイラー風船の裏側に重りを付ける。クリップ3本を束ねたものだ。前面に造花を多く付けた場合、これがないと吊るしたときに傾いてしまうための対策。次に上端に吊るすための穴の開いたシールを貼る。そしてマイラー風船の渕に沿って両面テープを2cmくらいの間隔で貼る。そのシールにリボンを貼ってゆく。ここで一段落。
あじさいとアキレアピックの造花を細かくばらす。最近の造花は実物と見分けの付かないほどに極めて精巧に作られていて感心した。ばらしたら接着剤を付け、リボンの間に貼り込んでいけば完成だ。この手芸用の接着剤が結構曲者。物凄く粘度が高く、手に付いたりするとなかなか取れなくて苦労する。特にテーブルクロスに付けないように注意する必要があり、下敷きの白い紙が用意してあった。
2つ目は、マイラー風船に紐を貼っただけの簡単なもの。あらかじめハート模様の付いたマイラー風船に、模様に沿って接着剤を付け、紐を貼り合わせる。手軽に立体感を出すことができる。

受付前ではコンテストファッション部門が公開されている。今回はファッション「ショー」が付かないことからもわかるように、モデルを使ったショー形式ではなく作品が展示されているのみ。条件はテーマなし、サイズ1,600(W)×1,600(D)×2,000(H)mm、制作時間制限なし (持ち込み制)、人数1名となっている。9名の参加。

次のクラスは、イギリスのジョディー・ノリスさん (CBA)のラブリー ♥ コレクションだ。説明主体のクラスで、いくつかの作品の実演が行われる。風船のみで構成されたもの、フレームを土台に使用したものや、天井から吊るすバルーンシャンデリア、そしてツイストバルーンを使ったキャラクター作りなど。
参加者も実際に制作を行うハンズオンクラスだが、説明だけで終了時間が来てしまった。今日の日程はこのクラスで終了なので、部屋も開いているから時間がある方はハンズオンしていってもよいとのことだが、アンケートを提出して急いで退室する。今年も、これから会社に帰って仕事しなければならないからだ。外は相変わらず暑い。夕刻だが日差しも強烈だ。寒いくらいに冷房が効いていたから余計にそう感じたのかも知れない。ちょっと風が強いけど花火日和。今年も花火の写真を置いておくね。


志木市民花火大会より「2尺玉 千輪」(10.7.24)
Canon EOS 7D + EF17-40mm f/4L USM
(1280x1200pix. 329kB)

3日目 (8.4)
3日目は10:00からの開始だが、8:30頃には現地入りする。ファイナルパーティーの座席指定が9:00から始まるからだ。予想通り10分前くらいには長い列になる。今回はテーブル数が43もあり、さらにテーブル当たり座席数も従来の10席から11席になっている。しかも、いつもなら当日券があるのに今回は満員御礼と書いてある。参加者の期待度はとても高く、素晴らしいことだ。

この日は4クラス。まずは牛崎祥子さん (CBA) のなぜショップをやるのか?だ。ショップ経営についてのノウハウが語られる。
これだけではすぐ終わってしまうので、参加者でグループを作ってすごろくをする。各グループに最低1名、既にショップを運営している人を配置するようにする。もちろん、内容はバルーンショップについてのもので、マスには既に何か所か項目が書かれている。空白部分は参加者が自分たちで体験談や成功・失敗例などを書き込む。3つ戻るとか1回休みとかの連続で、時間内にゴールまで到達する人は少なかったようだ。

プロダクトショーケースを見てみよう。今回は3Fで行われる。各社新製品の他、プチセミナーと称して簡単な実演も行われている。この時間は松村靖子さんと三井理律子さんの担当であった。
……おやっ? 全身を風船で包んだ妙なキャラクターが入ってきたぞ。彼は一体何者だ?

次のクラスは大瀧晴美さんのベイ フィオーリ。イタリア語で美しい花という意味だ。ここではスチレンボードというドーナツ状の板を使ったリースを作る。材料はスチレンボードの他にハート型マイラー風船10個、バラの造花、両面テープ、接着剤など。
最初にマイラー風船の吹き込み口を折り込んで風船本体に両面テープで止める。次にマイラー風船そのものに両面テープを付け、スチレンボードに貼ってゆく。バラの造花はここでも細かく切り離し、マイラー風船の隙間に接着剤で止めてゆけば完成。例によって接着剤で手がベトベトになったが、うまく完成させることができた。

1Fのホールで展示されているコンテスト作品を見てみよう。
会場左手にラージスカラプチャー部門、中央にバルーンゲート部門が置かれている。奥には特別協賛のホスピタリティ ツーリズム専門学校テーマパーク科と小野学園女子高校バルーンアート・ハンドクラフトクラブの皆さんによる作品が並んでいる。
右手にはブライダル部門が並んでいる。条件はテーマなし、サイズ3,500(W)×2,500(D)×3,000(H)mm、制作時間4時間、人数3名、生花、造花、布など持込可能、メンテなしで5日まで展示可能となっている。6組の参加。
昨年まではプロダクトショーケースが行われていたホール前室ではノンラウンドスカラプチャー部門とヘリウムブーケアレンジメント部門が展示されている。テーマ「LOVE」、サイズ800(W)×800(D)×1,800(H)mm、制作時間1時間、人数1名。27名と非常に多くの参加者があった。
投票は受付でもらった投票用紙にエントリーナンバーを選ぶことで行うのは従来通りだが、ファッション部門のみは3Fで展示されている関係で別の用紙になっていた。

またロビーではJAMルームと称して、各種風船で自由に作れるコーナーが設けられていた。一般来場者も無料で参加でき、平日にもかかわらず大変な賑わいを見せていた。

3Fへ戻る。今度のクラスは三井理律子さんのバルーンにも使える! 作って楽しいワイヤークラフト。各種ワイヤーを使ってバルーンデコレーションの周辺を作る、ちょっと風変わりなクラス。早いうちから満席になっており、さらに講師用の席も設けられていて他のクラスの講師方も参加されている非常に注目度の高いクラスだ。
今回はセンターピース状の簡単な置物を作る。使用するワイヤーはアルミ製でφ3.2mm、2mm、0.9mmの3種。まずワイヤーを指示された長さに切る。3.2mmはかなり固く、切るのに一苦労する。
最初に3.2mmのワイヤーで型枠を作る。レジュメに書かれた型紙に合わせてワイヤーを曲げてゆく。きちんと正確に曲げる必要はなく大体で構わない。2種類の枠を左右2組、計4本作る。
次に2mmのピンクに着色されたワイヤーでLoveの文字を作る。これは難しそうに見えるが、ワイヤーが柔らかいので意外と楽に進められる。背面に使う飾りも同じように曲げて作る。
型枠と文字ができたら中央に飾るマイラー風船をスタッフのところへもらいに行く。皆さん悪戦苦闘してるようで、珍しく私が一番乗りだ。しかし三井さんいわく「余り几帳面でない手先が不器用な人ほど早く作る傾向がある」だそうで (冷や汗)。
両方ともできたら、先に作っておいた型枠を組み立てる。左右のパーツを組み合わせて0.9mmワイヤーで縛る。先端はバラ止めというバラの花に見えるような仕上げ方を使う。
型枠が組み上がったら、ピンクのワイヤーで作ったLoveの文字と裏面の飾りを片側だけ止める。中央にマイラー風船を置き、反対側も固定する。
最後に型枠の先端をカールさせて足を作り、リボンを飾れば完成だ。フレームオブジェのミニサイズを作ったような感じだね。

プロダクトショーケース会場ではお楽しみ抽選会が始まろうとしている。エントリーパックに入っている抽選券をショーケース受付で番号札に交換する。これはちょっとわかりにくかったかな。今まではくじ引きだったが、今回はパソコン画面上の4桁ルーレットに置き換わっている。当たった人には各種賞品が贈られる。中身の見えないミステリー賞品も混じっている。さぁ何が当たるのかな。

今日最後のクラスは松村靖子さん (CBA) の心をこめて…想いを表現する。ファイナルパーティーのセンターピースの制作を行う、今大会唯一のワークショップだ。今回は鍵の形をしたセンターピースを作る。
まず土台に5インチ2つ玉+3つ玉のクラスターを付ける。次に鍵の先端の突起になるハート型を1個付ける。そして160Qを4本、螺旋状に本体に巻いてゆく。
上級コースなだけに細かな説明は省略して次々と進んでおり、どんどん置いてかれてしまう。さぁどうしよう……
260Qと350Qでリボンを作る。160QをX字編みしたものを頭の部分に付ける。5インチ4つ玉クラスターを付ける。260Qをハート型にして鍵の取っ手の部分を作る。最後にワイヤーで作ったハートを吊るして完成。
形はかなり乱れてるが、何とか完成まで漕ぎ着けることができた。後で電飾をセットした上、パーティーで使用される。

帰り際のプロダクトショーケース会場ではカム・ウディさんとディー・ホワイトさんのプチセミナーが行われていた。

4日目 (8.5)
4日目最初のクラスはジョディー・ノリスさんのハロウィン & クリスマスデコレーション!から。まずアーチやコラムの実演があり、時々ハンズオンが入る。最初はハロウィンのこうもりの制作。黒い160Qで本体を作り、白の5インチで目を付ける。
次はキャラクターの顔の土台になる部分を作る。これは難易度が高かった。途中で付いていけなくなりギブアップ。

昼休みのプチセミナーはジョディー・ノリスさんと家泉あづささん・柴田あかねさん姉妹。後者は早いうちから多くの人が集まっていた。今大会のイメージキャラクターであるラブミーちゃん――昨日見かけた謎のキャラクターとはラブミーちゃんだったのだ――へのプレゼント作成の実演。ラブミーちゃんは2人いるので2種類作った。

プロダクトショーケースで売られているオリジナルTシャツを買おうとしたら、今回は早くも売り切れたとのこと。仮装を用意できない私は、このTシャツでパーティーに参加しているのだが、これはちょっと計算違い。

コンテスト展示会場へ急ぐ。昨日はラージスカラプチャー、バルーンゲート、ブライダル各部門の撮影しかできなかったので、今度はノンラウンドスカラプチャーとヘリウムブーケアレンジメント部門の撮影。プチセミナーや抽選会などが途中に入ると、コンテスト作品を見ている時間が意外とない。投票も忘れずに行う。

最後のクラスは、米パイオニアバルーンカンパニーのカム・ウディさん(CBA)によるLOVEアレンジメントだ。最初は実演、次いでハンズオンに入る。まずあらかじめ切ってある646Qを針金に刺してカーネーションの花を作る。これはセンスが大切かな。
次にセンターピース状のオブジェを作る。始めに中に入れる蝶を作る。160Qをピンチツイストしたものを蝶らしく仕上げる。タイルを土台にハート型4つ玉のクラスターを付ける。この上に15インチハートが付くわけだが、中には先に作った蝶を入れる。紙で作られた太目の筒を使って一工夫する。まず筒に蝶を入れる。この筒に15インチハートを被せてふくらませば、風船の中に蝶がスムーズに入る寸法だ。

セミナーは以上ですべて終了。
さぁ、お待ちかねのファイナルパーティーだ。パーティーのテーマはLove the Earth。うーん、何だか急に「愛」から「環境」にテーマが変わりました、と思ってしまったのは私だけ?
各自1Fのロビーに集まる。昨日から設けられていたJAMルームは15:00までなので、今年はコスチュームを作る場所がない。こういう時こそ自由に使えるバルーンコーナーが欲しかったように思う。コスチュームを用意しておらずTシャツも手に入らなかった私は急遽350Qで鉢巻きを作る。セミナーの残り物だ。
会場入口では入場門の準備が行われている。大きなハートマークの扉だ。
開場した。さぁ入ってみよう。まず驚いたのは、今回は会場がとても広いこと。メインのホールに加え、コンテスト作品が展示されていたホールも繋げてのかなり広い空間を利用しての開催だ。ラージスカラプチャー部門の作品のみは残されている。
ステージ前には3フィートのスパークバルーンが並ぶ。昨年みたいにびっしりではなく間隔を開けて設置されている。その背後には新製品チェーンバルーンIPホワイトで作られた壁があり、舞台の様子はまだ見えない。この壁はどうやって開くのかな……。
もちろん天井にもスパークバルーンがあり、動物のオブジェなどが吊るしてある。虹のオブジェや、大きな地球のオブジェもある。テーブル上にはワークショップで作ったセンターピースが置かれており、各座席にはコンテスト作品一覧も用意されている。

会場の照度が落ちると、間もなくオープニングだ。音楽に合わせてバンッ! スパークバルーンが炸裂し、背後の鎖の壁が一気に左右に裂けた。これは見事。実にダイナミックだ。
ステージが始まる。まずはダンサー3人組によるダンスだ。そして司会者が登場し開会を告げる。オープニングを飾ったのはダンサーパンサーというチームだそうだ。後でダンスタイムにも登場するとのこと。
そしてエミリーズバルーン深尾社長の挨拶、さらにBpro検定試験合格者の発表が行われる。BproとはJBAN事務局で行っている各種技能の検定試験で、バルーンアーティストへの第1歩とも言うべき資格だ。合格者にはステージへ登壇していただき、記念品を授与される。
さらにメインスポンサーである米パイオニアバルーンカンパニーの事業開発部門常務取締役キム・ブラリス氏の挨拶が行われる。丁寧な日本語での挨拶だ。そして「ソレデハ Creative balloon people ノ ミナサン ト トモニ、カンパイ!」で乾杯になった。

しばらくの間、ディナーとなる。合間を縫ってスポンサー紹介などが行われる。

舞台が急に騒がしくなった。巨大なスクリーンが風になびく。そこには「Twister Live」と写っている。コンテストツイスターLive部門の始まりだ。テーマ「LOVE」、サイズフリー、制作時間5分、人数1名、Qualatex製160Q、260Q、350Q、646Q、321Qのみ使用となっている。6名の参加。従来のライブ部門と異なり、今回は1人ずつ行う。作品よりも演技を重視した参加者もおり、「ツイスターズ」のパフォーマンスコンテストに近い。審査は講師方により行われる。

ディナーが続いた後、いよいよコンテスト結果の発表だ。まずは特別奨励賞の発表から。素敵な作品を提供いただいたホスピタリティ ツーリズム専門学校テーマパーク科および小野学園女子高校バルーンアート・ハンドクラフトクラブの皆さんが受賞となった。
続いて各部門の発表が行われる。
ヘリウムブーケアレンジメント部門の優勝はアトリエバルーンステッキ杉山仁美さんの「アダムとイヴ」。
バルーンゲート部門の優勝はバルン・K 白井享子さんの「Love tree gate」。
ブライダル部門。優勝はハーティーバルーン伊藤美香さんの「モノクローム」。前回もそうだったけど、結婚式って意外と渋い色調が人気あるのね。
ファッション部門。優勝は山北由香さんの「Japan Beauty」。着物姿はいつも人気者。
ツイスターLive部門。優勝はひねり屋ジャッキィさん。作品のみならず、たっぷりの余裕で演じるパフォーマンスも素晴らしかった。
ノンラウンドスカラプチャー部門。優勝はキュッとバルーンチームの「メイルストロームの心臓」。代表者は甲斐健寛さん、つまりひねり屋ジャッキィさん。2冠達成だ。ジャッキィさんは先日の「ツイスターズ」でも4部門で入賞しMVPに選ばれている。凄いですね。
そして、いよいよメイン部門のラージスカラプチャー部門の発表だ。各チーム代表者にステージに上がってもらう。会場がシーンと静まる。優勝作品はエントリーナンバー5、Balloon Shop Ji's 本根 恵さんの「Happy flog」(タイトル写真) に決定。バシューン! ステージから一斉にスモークの祝砲が吹く。細かな部分まで作り込みが凄いね。カエルさん一体何匹いるのかな……?
入賞なされた皆さん、おめでとうございます。そして惜しくも入賞を逃した皆さん、来年は頑張ってください。

再度ディナーが続くが、みんなが待っていた楽しさ抜群のファイナルパーティー名物LOVEでいいでしょうコスチュームコンテストが始まった。会場入口で白いバルーンをもらった人はノミネートされた人、赤いバルーンをもらった人は審査員だ。審査員に選ばれた人にはステージ前に集まってもらい、350Qの先端にハート風船の付いたものを配る。もちろん、振り回し度の最も派手だった人が優勝。特別審査員として、昨年の「ツイスターズ」でディレクターとして活躍した風船集団BT-FLYの団長ともさんを招いた。制作に3日掛かったという、とてつもなく巨大なコスチュームを被っての登場だ。
ノミネートされたチームは6組。各チームに15秒間アピールタイムが与えられ、思い切りパフォーマンスしてもらう。元気ありすぎな子供たちがステージから飛び出して演技の邪魔してしまい、少し下がりなさいと注意を受ける。近頃のファイナルパーティーはお子さんを連れている方が増えた。彼らは未来のバルーンアーティストなのだ。
優勝は、「ツイスターズ」のパフォーマンスコンテストでも優勝したバルーンパフォーマーみなみさん。ゴム手袋を頭に被り、鼻息で割れるまでふくらますという荒業を披露してくれた。

コンテスト参加者と審査員はそのままの状態でダンスタイムに入る。天井に仕掛けられたスパークバルーンが弾け、ミラクルウイングが舞う。さらに天井に取り付けられた350Qが一気に飛び出す。この仕掛けは気がつきにくく、驚く人が多かった。舞台にはダンサーパンサーの皆さんが再登場し、ステージは熱気に包まれていた。
おおっ! ステージに巨大風船が投げ込まれてきたじゃないか。これはバルーンゲート部門の「Sparkling Hearts」という作品にスパークバルーンとして使われていたもの。どうせ取り壊すならダンスタイムに放り込んだ方が楽しい、ということで投入。ステージは大いに盛り上がる。ちなみに「ふう天」のごく初期から知り合っているY's Dreamの梶川さんの作品だ。

司会者が再び登場すると、そろそろお別れの時間だ。
今回の会場プロデュースされた方々へのインタビュー。装飾担当は、ラージスカラプチャーで何度も優勝している、あの野村昌子さんだ。そして特殊効果は「ダイナソー」以来JBANに欠かせないお方となっている宮崎靖浩さんが担当なされた。

そして閉会の言葉。「来年もいいパーティーやりましょう皆さん!」大歓声とともに、バシューン! とキャノン砲からテープが飛ぶ。

「LOVE」という壮大なテーマで繰り広げられた第14回JBAN convention。皆さんにとって愛のある大会になりましたか? 来年は節目となる15周年。どんなテーマが飛び出してくるだろうか。
毎年素敵なイベントを企画・運営してくださるエミリーズバルーンのスタッフの皆さん、講師の皆さん、そして夜通しで会場の準備に励んだボランティアの皆さんに感謝したい。

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