“MUSIC”
JBAN Convention 11th
第11回ジャパン・バルーン・アーティスツ・ネットワーク・コンベンション
07.6.5〜7 東京・ホテルイースト21
主催:Japan Balloon Artists Network
11回目を迎えたJBAN convention。今年のテーマは「MUSIC」。古代から現代まで、いつの時代も人類の生活・文化に深くかかわってきた音楽がテーマである。
会場は昨年好評だったホテルイースト21。今まで8月頃の開催だったが、今年はぐんと繰り上がり6月上旬となり、4日間開催から第4回以来久々の3日間の構成となった。毎回寄せられる参加者からの意見を反映しての設定なのだろう。
では順を追って見て行こう。
1日目 (6.5)
今年はコンテストの種目が一新された。従来の「ラージスカラプチャー部門」と「スモールスカラプチャー部門」は統合され、
フリースタイルスカラプチャー部門となった。初日はこの部門の制作のみが行われた。
ルールはテーマ“Music”、制作時間11時間 (5日10:00〜21:00)、制作者10名まで、サイズは多少変更され5,000(W)×6,000(H)×3,000(D)mmとなった。昨年が6,000(W)×6,000(D)×2,500(H)mmだったから、容積的には90立米で昨年と変わらないが、制作者が7名から10名、時間が10時間から11時間へと増えているので、挑戦者も気分的に余裕ができたのではないだろうか。設置方法も置き・吊り、または置き吊り双方でも可能。メンテナンスなしで7日まで展示可能な作品となっている。場所はファイナルパーティー会場隣のホールBにて。8チームの参加。
審査比率も昨年とは異なり、参加者2:講師陣2:一般1の割合となった。表彰も昨年までの優勝、準優勝と異なり、ベストデザイン賞、ベストインパクト賞となった。それぞれ最も優れたデザイン、見た目が最も強い印象を与えた作品に対して贈られる。
さらに今年から新たに「JBANディスプレイ大賞」という特別賞が用意された。これは全部門の作品から特に高い評価を得た作品に贈られるもので、賞金も最も大きく設定されている。
2日目 (6.6)
東京深川・東陽町。まだ梅雨入りはしてないが、大気が不安定で空には大きな雲がぼさぼさと浮いている。この時間はオフィスへ向かうビジネスマンが多い。
ショッピングモールの奥のホテルイースト21へ向かう。入口のバルーンデコレーションが見えてきた。受け付けを済ませる。今回もフルパックでの参加。パス引換券を渡しエントリーパックを受け取る。パックの中身はエントリーパス、各クラスの資料をまとめたレジュメブック、コンテスト投票用紙、オリジナルトートバッグなどだ。エントリーパスは昨年までと異なり縦型。裏面には参加クラス一覧が載っていたが、今年は参加クラスごと分かれたチケットとなっている。
最初のクラスは、毎回お馴染みバルーンスケッチの牛崎祥子さん (CBA) によるワークショップ
ノリノリ! ♪パーティーデコレーションのい・ろ・はだ。3時間の長いクラス。実際にファイナルパーティーに使うデコレーションの作成を行う。会場も他のクラスと違い、パーティー会場となる1FのホールAで行う。ホール前室はプロダクトショーケース準備で塞がっているので、スタッフに誘導され一旦建物の外へ出て楽屋側からホールへ入る。パーティーの準備が進められている一角が作業場だ。
このクラスでは簡単なオブジェを2種類作る。鍵盤の形をした壁状のものと、天井から吊るすと思われる音符の形をしたオブジェだ。説明の後、4〜5人のチームに分かれて作業を行う。私は4人組のチームに入った。
最初は各チームとも鍵盤のオブジェを作る。白い風船で4つ玉クラスターを作り、テグスでコラム状にまとめてゆく。こういう直線的なオブジェでは各風船のサイズが重要。直径は230mm。きちんと計って凸凹にならないように気を使う。テグスでまとめる作業が結構大変。でき上がったらきれいに並べてアルミ棒を横に通す。アルミ棒が隙間から見えてしまうとかっこ悪いので白いビニールテープで覆う。各列のテグスとアルミ棒を結束バンドで締め付けて固定する。バンドの先端はそのままぶら下げておく。切り口が鋭いと風船が当たったときに割れてしまうからだ。
ついで黒い鍵盤の部分を作る。今度は110mm。同じように4つ玉クラスターを作ってテグスでまとめる。こちらは小さいからやりやすい。でき上がったら白い鍵盤に結ぶ。中心を通るアルミ棒に大き目の輪ゴムで結びつけてゆく。これで鍵盤は完成だ。
長いクラスなので、途中で休憩が入る。隣で行われているパーティー準備も見学自由。これは牛崎さんクラスのみの特権だそうだ。初期のファイナルパーティーはほとんどすべてを参加者によるワークショップで作っていたのだが、最近はこんな現場を実際に見れるのは貴重な機会だ。
休憩の後、今度は音符のオブジェを作る。4分音符、2連8分音符の形をしたものを大サイズ各4個、小サイズ各3個、それぞれ色の違うものだ。うちのチームは2連8分音符の大サイズ、オレンジ色を担当した。あらかじめ組み上がったアルミフレームに直径100mmで作ったクラスターを結んでゆく。先端には3フィートを600mmのサイズにしたものを結ぶ。時間があったのでもう一つ同じものを作る。今度はスプリングライラックのものだ。
各チームとも無事完成した。パーティーでどんな飾りつけになるのか楽しみだ。
再び楽屋を通って受付前へ戻る。ホール前室では
プロダクトショーケースが行われている。各社新製品の展示や実演、ミステリーバッグの販売など。今回は朝市なんて新企画もあった。一般の方も入れるが、受付で専用パスをもらう必要があった。一般来場者向けに風船配布もあった。JBAN MUSICというプリントの入った10インチ程度のもので、色調からすると恐らくQualatexではない風船だった。ホテル利用者のお子様連れに喜ばれていたようだ。
午後からは3Fの会議室へ移る。1Fから3Fへのエスカレータや2Fのロビーにはバルーンデコレーションが飾られている。
今度のクラスは(有)Windshipの松村信顕さんによる
難しくないライティングテクニックに参加した。これは実技なしのクラス。電球や蛍光灯、それに最近主流となってきたLEDを使った電飾のノウハウあれこれ。元建築業界の方なので、建材の応用やホームセンターで手軽に手に入る材料を駆使した装飾などのお話もあった。
今回はテーマ“Music”のためか、各部屋はBGMが流れているのが印象的だった。
コンテスト作品の展示が始まったので入ってみよう。前日のフリースタイルスカラプチャー部門に加え、今日はウエディングメインテーブル部門とヘリウムブーケアレンジメント部門の作成が行われた。
フリースタイルスカラプチャー部門は以前にない大きなスケールでの展開だ。各チームとも床置き吊り下げの併用になっている。今年は電飾や説明は控えめ。ストーリーがあれこれと書かれた説明板は全くない。物語は各自の想像に任せるということだろう。
また、今年はホスタビリティーツーリズム専門学校テーマパーク学科の皆さんによる特別展示が行われていた。
ウエディングメインテーブル部門は、制作時間3時間 (6日10:00〜13:00)、テーマなし、制作者3名、サイズ2,800(W)×1,800(D)×2,500(H)mm、バルーンをメインとした装飾で7日まで展示可能な作品となっている。生花、造花の持ち込みは可能だが、今年はメンテ不可となっている。会場の都合からか、参加チームは昨年の15チームから大幅に削られ9チームとなった。贈られる賞はベストデザイン賞とベストカップル賞。後者は結婚式で最も見てみたいデザインに対して贈られる。
ヘリウムブーケアレンジメント部門は、テーマ“Music”、制作者1名、サイズ800(W)×800(D)×1,800(H)mm、バルーンを主体とした作品でメンテなしで7日まで展示できるものとなっている。造花は使用可能だが生花は不可。17名の参加だった。贈られる賞はベストデザイン賞とベストバランス賞。最も見た目のバランスが良い作品に贈られる。
なお出場者は以前は一次審査を行っていたと思うが、現在は早い者勝ちだそうだ。いかに素早く構想をまとめるかということも一つの課題になっているのだろう。
次のクラスはDaisy Balloonの細貝里枝さんによる
ビッグバルーンで作る美しいウォールだ。実際に作成するハンズオンクラス。机にはマジックバルーンがびっしり詰った袋とハンドポンプ。近年までマジックバルーンを捻ることすらできない状態だったが、今は平気。このクラスでは646Qを使った巨大な壁を作る。646Qとは太さ6インチ×長さ46インチという意味で、野球場でよく見るジェット風船に近いサイズ。まず260Qを使ってミニチュアを作ってみる。各自説明通りにマジックバルーンで壁を作ってゆく。壁というか編み物のような感じだ。みんな手が素早い。どんどん置いてきぼりにされる。完成させる余地もなく時間が来てしまった。この辺りはまだまだ修行が足りないようだ。
ついで本番。646Qを使って全員で分担して壁を作ってゆく。大きな風船なだけにどんどん組み上がっていった。この壁はロビー入口に飾られていたので、実際に見た方も多かっただろう。
今日最後のクラスは松村信顕さんによる
センターピース? を作っちゃおう!だ。ファイナルパーティーで使うセンターピースを作成するワークショップ。上級。配布された完成図に載っているのは指揮をするロボットのようなオブジェ。先ほどのクラスのように電飾ばりばりの派手なのを作るのかと思っていたが、まるで違った。マジックバルーンの編み込みのような高度なテクニックあり。なるほど上級コースだ。しかも1人1つ作らなければならない。うゎ〜、難しそう。大丈夫か!? しかし参加した以上逃げるわけには行かない。前向きで取り組むあるのみ。
まず土台にコラムを作る。これは簡単だが、1段ごとに5インチ、4インチ、3.5インチなどと細かくサイズが指定されているので間違えないように気を付ける。次にマジックハンドのようなものを作るのだが、これが悪戦苦闘の連続だった。腕を作る部分までは比較的すんなり行ったのだが、指の部分がさぁ大変。拳の部分はラウンドバルーンに豆とよばれる風船の切れ端を入れ、それを外側から掴んで160Qで結ぶ。ここに別に作った指の部分を縛るわけだ。指の先端には指揮棒を付ける。
苦戦してたのは自分だけじゃない。時間を過ぎて30分ほど延長してくれたが、最終的に完成されたのは一部でしかなかった。私も結局腕が完成しないまま時間が来てしまった。残りは松村さんが仕上げるとのこと。最終的には電飾も組み込むそうだ。
3日目 (6.7)
最終日は3クラス。最初は(有)グッディ・バルーン・カンパニーの金本秀明さん (CBA) による
魅力的な巨大オブジェを作ろう!から。放射線技師として病院に勤務していた金本さんが、家族の大反対を押し切ってまで本業を捨ててバルーン業界へと転向させた“何か”とは? そして数々の世界大会に参加して得られたものは? などなど。
実は私もバルーン業界とは全く違うところに勤めているのだが、就職難が続いている中、さすがに今の仕事を手放してまで転職する勇気はない。しかし金本さんは実際にそれを行った。先行きが見えないにもかかわらず。きっとそこに素敵な夢が見えていたからに違いない……。
次のクラスは、(有)ビーズポイントの西田眞子さん (CBA) による
バルーンの現場で役立つラッピングアイデアだ。ハンズオンクラス。バルーンラッピングとかが出てくるのかと思ったが、風船は一切出てこない。箱の基本的な梱包からリボンの掛け方、1枚の紙からすぐ作れる造花など。いくつかの包装紙やリボンなどの素材サンプルをいただいたが、中には1枚あるいは1mで数千円するような高価な材料もあると聞いて驚いた。
コンテスト会場では、
スペシャルミニミニフィギュア部門の展示が始まった。今年から新たに加わった部門だ。テーマフリー、制作者1名、サイズは何と100(W)×100(H)×100(D)mm以内。わずか1リットルの容積しかない。こんな小さな空間でバルーンオブジェを作れるのだろうか。持ち込み制で制作時間は自由。使用可能な材料は風船、接着剤 (糊、テープ類)、針金となっている。21名の参加。贈られる賞はベストデザイン賞と超ミニミニ賞。最も細かく表現された作品に贈られる。
実際に作品を見てみよう。いやぁ、これは凄い。小さな空間にしっかりと物語が表現されている。まるで精密な電子機器の内部を見ているような、集積度の高い作品ばかりだ。
そうそう、各部門の投票を忘れちゃいけない。例年通りエントリパック内に含まれる投票用紙を使って投票する。昨年まではデザイン、バランス、オリジナリティなど数項目を選ぶようになっていたが、今年は各部門とも、最もデザインの良かった作品、最もインパクトのあった作品などの2項目のみを選ぶようになっている。一般来場者は会場に備え付けの投票用紙を使って投票する。
最後のクラスは、米パイオニアバルーンカンパニー小売部門マネージャーのリンダ・ブルースさん (CBA) による
全ての行事はこれで決まり♪♪絶対に売れるバルーンアレンジメントだ。これもハンズオンクラス。まずリンダさんによるいくつかの作品を披露の後、制作に入る。160Qや350Qなどを使用した、花束を抱えた人のオブジェだ。まず花束の部分を作る。160Qで茎と葉の部分を作り、赤いハートの花を添える。これを6組。ついで350Qで足、体、腕を作り、スマイル柄のラウンドで顔を付ける。最後に花束を腕に持たせて完成だ。一応完成まで漕ぎ着けたが、イビツなのは毎度のこと (冷や汗)。
以上でセミナーはすべて終了。受け付けへと戻る。コンテスト会場では、
バルーンフィギュア“LIVE”部門が始まろうとしていた。これは従来ファイナルパーティーで行われていたものを独立させたようなもので、文字通り見学自由のライブコンテストだ。制作時間30分、テーマ“Music”、制作者1名、サイズフリー、置き形移動可能で160Q、260Qなどのマジックバルーンのみで作成されたものとなっている。審査は講師の皆さんのみとなり、見学者はあくまで観客として応援に専念することになる。贈られる賞はベストデザイン賞とパフォーマンス賞。最も楽しいパフォーマンスを演じた作品に贈られる。
スタートする。挑戦者は11名。パーティー内での10分勝負と違い、落ち着いた手つきだ。だが時間はどんどん過ぎ去ってゆく。あと25分、20分、15分……。残り10分辺りから次第に焦りが見え始める。手つきも荒っぽくなり失敗が増えてくる。中には既に完成させて余裕の方もおられる。
さあ終了時間だ。全員思い通りの作品が完成しただろうか。結果はパーティーで発表となる。
残すは
ファイナルパーティー“Swing JBAN♪”のみだ。入口にはJBAN Musicというコラムが並んだ。ロビーにはマジックバルーンが準備してあり、自由にバルーンコスチュームを作成したりできる。徐々に仮装姿の参加者が集まり始める。会場が開いた。早速入ってみる。例によってホール前室は喫煙所になっており、その先がパーティー会場だ。
ステージ正面にスクリーンがあり、その両サイドには鍵盤のオブジェ。これは牛崎さんのクラスで作ったものとは違う巨大なもの。すぐ左側にはオレンジの2連8分音符のオブジェがある。これは牛崎さんのクラスで私のチームで作ったものだとすぐわかった。自分達で作ったオブジェが目立つところにあると、何だか嬉しい。左右にはコラムが何本か立っているが、先端の電飾仕掛けのミラーボールのようなものが目立つ。これは新製品のレンズボールというものだそうで、今年度版のカタログにも載っていた。さすがにゴムというわけにはいかず、ビーチボールに近い。
ステージにはドラムやキーボードなどの楽器が並んでいる。今回は久々に生演奏だ。音楽がテーマであるからにはそう来なくっちゃ。その手前にはミュージックノート柄のアーチが数列並んでいる。ステージ下には3フィートのスパークバルーンが並んでいる。
天井にはワークショップで作った鍵盤や音符のオブジェ、それに巨大な飛行機のオブジェが2つ、さらにJBAN11と書かれたTバルーンにぶら下がった動物のオブジェがある。また3フィートのスパークバルーンも仕掛けてある。これはダンスタイム開始時にぼんっ! とやるのだろう。
テーブル上にはセンターピースが運ばれてきた。どれもきちんと完成しており、電飾が内蔵されてピカピカ光っている。
間もなく開演だ。エントリパック内のコンベンション参加ガイドに今回はオープニングが凄いので必見と書かれていたが、どんな感じなんだろう……。
会場の照度が落ちる。いよいよスタートだ。いつもはCGアニメーションが素晴らしいのだが、今回は控え目。突然、周囲から歓声が上がる。何事かと慌てて振り向く。天井に仕掛けてあった動物のオブジェがふわふわと降りてきたのだ。さらに天井から無数の紙飛行機……じゃなかったハート型の大型紙吹雪が舞う。凄い凄い。この仕掛けは全く気が付かなかった。しかも1枚1枚JBANのロゴがプリントされている。今回のオープニングは映像よりも特殊効果に力が入っていた。そしてステージ上のミュージックノート柄のアーチがふわりと浮き上がり、最後にステージ前の3フィートが浮き上がって、ばんっ!! 中から大量の赤い5インチ風船が飛び出した。バシューン! スモークが勢い良く吹き出す。この部分は昨年と同じなので、欲を言えばもう一工夫欲しかった。
司会者が登場し、パーティーの開会を迎える。次いでエミリーズバルーン深尾マリ子社長の挨拶、さらに講師の紹介の後、講師を代表して松村信顕さんのご発声による乾杯が行われた。そしてディナーへと入ってゆく。
しばらくの後、司会者が登場すると、コンテスト結果の発表だ。各部門、準優勝に相当するベスト○○ (上記参照) 賞と、優勝に相当するベストデザイン賞が発表されてゆく。
最後に今年から新設されたJBANディスプレイ大賞の発表だ。最高の栄誉となるこの賞の初代チャンピオンに輝いたのは、「不思議の国のアリス」(タイトル写真) だ。JBANコンベンション常連であり、過去には講師としても務め、「TVチャンピオン - 第3回バルーンアート王選手権」でも優勝を果たした野村昌子さん (CBA) チームによる作品だ。作品名の通り、童話「不思議の国のアリス」のひとコマを再現したもの。ある方から得た情報によれば他を寄せ付けず圧勝だったらしい。
こららの作品のうち、一部は国立生育医療センターに展示されるそうだ。闘病中の子供たちに大きな夢と希望を与えるに違いない。会期が4日から3日になったのも、病院で少しでも長く展示させるためなのかも知れない。
再びディナータイムの後、今回のスペシャルゲストであるハッピーゴリラさんによるパフォーマンスショーが始まった。とても楽しく盛り上がった。司会者に選曲が古いなどと言われていたが、完全に昔流行ったドリフのひげダンスのノリだった (実際、ひげダンスのテーマも使われた)。
そして恒例のコスチュームコンテストだ。バルーンコスチュームコンテストと音楽でショーコスチュームコンテストだ。前者はいつものバルーンコスチューム、後者はバルーンとは関係なく、最も音楽的な衣装をしていた人に贈られる賞だ。入口で白いハートと青いハートのバルーンをもらった人はノミネートされた人、星のバルーンをもらった人は審査員だ。審査員に選ばれた人にはペンシルバルーンが配られる。ノミネートされた人は、ステージで15秒間、思い切りパフォーマンスしてもらう。前回同様、配られたマジックバルーンを振り回し度で勝敗が決まる。会場内の歓声も評価の対象に加わる。さらに審査員長としてハッピーゴリラさんが加わる。ペンシルバルーンが余ったので、周囲の人にも審査員を務めてもらう。おおっと、私にも回ってきたぞ。毎年のことだが大変な盛り上がりだ。
コスチュームコンテストが終わると、次はいよいよダンスタイムだ。と、その前に一休み。生演奏なのでバンドの方の準備が済むまで待つ。今回のバンドはクロコデイルというグループの方々。演奏4人ボーカル2人のチームだ。
演奏が始まる。頭上に仕掛けてあったスパークバルーンがぼんっ!! 数が少ないためか気が付かない人が多かったようにも見えた。
間もなくステージ前は熱気に包まれる。その熱気は次第に会場全体へと広がってゆく。初めての参加者は、日本でこんなパーティーがあったのかと驚いたことだろう。毎年繰り返して言うが、JBANファイナルパーティーは食べるためよりも楽しむためのパーティーなのだ。……え、私ですか? 今回も天井から降りてきた動物さんのオブジェを両手に会場内を散々練り歩きました。気が付いた方も多かったことでしょう (冷や汗)。
楽しい時間は過ぎるのが早いものだ。間もなく終了時間のようだ。参加者からアンコールが叫ばれた。1曲アンコール。そして司会者が現れ、本当に終了の時刻だ。
最後の締めを務めるのは今年も牛崎祥子さん。「これからも同じ夢を持って、手を取り合って一緒に進んで行きましょう」。参加者からどっと拍手が沸いた。
そして、この熱気はぜひ次回へと誓い、フィナーレを迎える。スモークが吹き、大量のテープが飛ぶ……。
11年目を迎え、次の10年へ向けて新たなスタートを切ったJBAN convention。
今後のさらなる発展を期待しつつ、毎年素晴らしいイベントを企画・運営してくださるエミリーズバルーンの皆さんに感謝したい。