岐阜県全市全郡移動運用地紹介


JF2IKRは、ちょっと前までよく6mの移動運用をしていました。 とりあえず、岐阜県の全市全郡から電波を出したことがあります。 でも最近は、6mが旧世代ハムの溜まり場と化してしまい、あまり新しい出会いがない一方、超大型アンテナに非合法のパワーをぶちこんだ運用形態がますます多くなる現状にちょっと嫌気がさして、ほとんどやっていません。
そんなわけで、今まで実際に運用したことのある移動地を紹介しておきます。


岐阜市

JF2IKRの常置場所でもある岐阜市で、お手軽な場所としては金華山ドライブウェーがあります。山頂を通る道ではないので全方向に開けた所というのはあまりありません。南向ききなら柏森公園展望台(元プラネタリウム)駐車場、東や西にも開けたところとなるともう少し上の広場が車の中から運用出来る場所です。なお、深夜早朝は通行禁止です。岐阜市の象徴ともいえる金華山(329m)は、あまり無線をするスペースがありません。敢えて行うならロープウェイ駅近くの展望台か、測候所の脇になるでしょう。最高峰の(通称)百々ヶ峰(418m)はさすがに良く飛びますが、山頂には潅木が茂っていてちょっと面倒ですので、西側の(公称)百々ヶ峰(341m)西隣の中部電力反射板付近が良いようです。遠方との地上波交信のためには、山ではなく河渡橋近くの長良川堤防から行い、好結果を得たこともあります。

大垣市

大垣市は赤坂の金生山がお手軽です。山頂付近のこくぞう・明星輪寺は木々に覆われているため、途中の化石博物館駐車場から運用すると良いでしょう。標高は100mくらいですが、東方向は平野が広がっておりそこそこ飛びます。

羽島市

羽島市には新幹線と名神高速はありますが山はありません。移動地としては木曽川か長良川の堤防ということになるでしょう。わたしは西小薮という少しだけ長良川の西側に市域が張り出しているところの長良川右岸堤防の道端で運用しましたが、車の通行も多いのであまり良い場所ではありませんでした。小熊の木曽川堤防の方が車が通らないので良いかもしれません。

各務原市

ここは、車で手軽に行けるとなると木曽川河川敷になりますが、少し登っても良いというのなら尾崎団地南の(尾崎)権現山(208m)があります。尾崎団地南側の最高地点に公民館があり、その横に登山道の入口があります。山頂までは10分程度で、山頂はちょっとした広場なので、4エレ程度のアンテナを上げることも出来ます。

関市

関市の移動地としては迫間の森が有名です。車で行く場合は、関市迫間から多賀坂を登り迫間不動を過ぎて少し下ったところに深いカーブがあるのですが、 この奧に谷沿いに上がって行く細い舗装道路があります。「管理道につき一般の車の通行の保証はしない」とか書いてありますが、立入厳禁というわけではないのでみんな侵入して行きます。この道を登りきったところにちょっとした広場と、その上にあづま屋があります。「不動の展望」という場所です。東以外はよく開けています。ここからさらに徒歩で尾根沿いに10分ほど行くと金毘羅神社のある夕暮山山頂(383m)に着きますが、この神社のあるところは地図上では各務原市になりますので注意してください。東方向に飛ばしたい場合は、山頂まで行かずに途中のコブで運用することになります。

美濃市

美濃市は車の中から運用できる適当な運用地はなさそうです。比較的簡単に登れる山としては、美濃市の運動公園から登山道が続いている古城山(437m)ですが、どうせ登るのなら片知渓谷の奧、瓢ヶ岳(1163m)が良いでしょう。登山口付近は、ふくべの森として公園になっています。立派なトイレの建っているところから40分ほどで稜線上の骨ヶ平という場所に出ます。まだ山頂までここから尾根沿いに15分ほどかかりますので、無線をやるのだったらここから南へ2〜3分の所にある見晴台(南岳)で充分でしょう。

美濃加茂市

美濃加茂市は盆地ですが、北の武儀町との境の御殿山(559m)付近が移動運用には良いでしょう。なぜか、この山は地形図に名前が登場しませんが、美濃太田駅の観光案内図などにはちゃんと書いてあります。この山を巻くようにして上廿屋水瀬林道という舗装道路が通っています。この道沿いの展望台からでも運用は出来ますが、やはり飛びはイマイチなので、林道の途中にある立派な鳥居の立つ登山口から20分ほど登って山頂で運用するのが良いでしょう。山頂には2エレ程度のアンテナをまわすスペースはあります。

可児市

可児市にも山は沢山ありますが、ここは車中の移動運用をしたことがありません。しかし、市の北端、木曽川に面した鳩吹山(314m)に手軽に登れます。この山は5年ほど前に山火事となり、山頂付近は丸焦げになってしまいました。今は草原となっていて見晴しは抜群です。登山口はいくつかありますが、最短のルートは石原の霊園の登山口からで、15分ほどで山頂へ着きます。

多治見市

多治見市の車での移動地としては、姫から北小木へ通ずる道の峠付近にある、NTT高社中継所の脇という場所があげられます。標高は230mくらいで眺望はありませんが、まあそこそこに交信出来た覚えがあります。もうひとつ、愛知県境の道樹山(428m)があります。ここは春日井市移動の局がよく出ていますが、県境ですので多治見市でも大丈夫です。山頂には立派な秋葉神社が建っています。三之倉から春日井へ抜ける林道の峠付近から、東海自然歩道を通って30分ほどで山頂です。

土岐市

土岐市の移動地は三国山(701m)です。山頂付近にはキャンプ場の他、数多くの無線中継設備やレーダーがひしめいていて、電波の要衝といったところです。当然舗装道路が通じていて、駐車スペースもあります。また、山頂には立派な展望台が建っています。以前はこの展望台が鉄製で屋根がなかったので、展望台の上にアンテナをつけることが出来たました。いかし、今は屋根付きの立派なものになったため、アンテナを建てるのは困難です。展望台からは名古屋市街地が一望で、絶好の夜景スポットとなっているため名古屋方面からカップルが沢山やってきます。あんまり無線がやりやすい所ではありません。

瑞浪市

瑞浪市の移動地は、竜吟の滝の近く、大湫の稲荷神社です。武並から大湫方面への道を登りきり、大湫の台地上に出たあたりで左手に鳥居のある細い急勾配の道があります。その道に入って行くと、すぐにNTTの中継所があります。車から運用したい場合はここでも良いのですが、もう10mほど登ると神社前の広場に出ます。ここは標高568mの三角点のある頂で、瑞浪の盆地が一望で、遠くに名古屋市街なども望めます。近年、眼下にサーキットが出来て、走行中は騒音が結構うるさく聞こえます。

恵那市

恵那市のお手軽移動地としては、まず中津川市との境の保古山(970m)があります。山頂直下の保古の湖付近はリゾートとして開発されており、立派な道路が通っています。ここは恵那市域の山頂付近にテレビの中継局がひしめいていて、あまりスペースがないのでやりにくいと思います。もうひとつ、笠置山(1128m)も望郷の森として整備されており、中野方から山頂近くの駐車場まで舗装道路が通じています。駐車場からでも運用はできますし、15分ほど登って山頂の笠置神社から運用すれば全方向に開けています。

中津川市

中津川市は、富士見台(1793m)が良いです。以前は悪路だった神坂峠越えの道はすべて舗装が完了し、神坂峠(1586m)まで楽に行けるようになりました。峠からでも運用は出来ますが、岐阜県側はスペースが少ないため、峠の山小屋前に車を置いて、牧場の中を山頂まで歩いた方が良いでしょう。山頂付近まで牛の放牧場となっているので樹木はほとんどなく、山頂も広場状態です。標高があることもあり電波の飛びは素晴らしいものがあります。特に関東方面にはよく届きます。ただし、悪天候時には避けるものがないので恐いところです。

高山市

飛騨地方唯一の市である高山市は、市の東端日影平山(1595m)付近がお手軽移動地です。この山の山頂近くに国立乗鞍青年の家があり、そこまで2車線の道が通じています。青年の家の付近の道端からでも、西や南の方向はよく開けていますが、東は乗鞍岳が大きく居座っていますので全然駄目です。

本巣郡

福井県境とのピークである根尾村の能郷白山(1617m)から運用すれば文句なしなんですが、温見峠から90分の急登続きですので、お手軽とはいえません。比較的手軽なのは糸貫町の舟木山富有柿の里展望台あたりですが、ここも車の中からというわけには行かず、10分ほど登ることが必要です。また、本巣町の文殊の森の四季の展望台までは車道がありますが、麓に車止めがあり、一般車の侵入は不可能です。手押し車でバッテリを運搬し、ここで運用したこともあります。展望台よりもう少し上にある山口城址も、刈り払いが行われたので無線はしやすいです。

揖斐郡

揖斐郡といえばやはり移動の名所、池田町池田山ですが、数年前から走り屋対策で夜間の通行が禁止されてしまいました。まあ、夜通し上にいるなら問題はないようです。車で簡単にゆける所からは西方面が開けていませんが、少し歩いて山頂へ出れば西も良く飛びます。また、上の便所のある広場から荒れた林道を西方面に少し下がった所にある、垂井町境の広場からは西方面も良く飛びましたが、最近は入口が閉鎖されていて車では入れないようです。その他、坂内村の奧、滋賀県境の品又峠にある奧伊吹スキー場の奧伊吹展望台は東と西に開け、直下の品又峠まで車で入れることもありちょっとした穴場です。福井県境の藤橋村冠山峠高倉峠は標高の割にイマイチです。冠山山頂まで行けば電波は飛びますが、90分ほどの徒歩と登攀が必要です。

不破郡

不破郡関ヶ原町から揖斐郡の春日村に通じる県道の峠付近に作られた明神の森がお手軽です。650mくらいの尾根上に公園が作られていて、管理棟前の駐車場や明神平中継所前で運用する人も多いようですが、郡境の峠の直前からダートを東に少し入ったところにある明神神社前の広場が訪れる人も少なく良いと思います。ただし、ここは岐阜県内では移動の名所として有名なところですので、夏のシーズンなどは毎週のように誰か出ています。ただ、すぐ下を新幹線が通っているので、新幹線が発生すると思われるノイズが激しいのは困ります。

養老郡

養老といえば養老町の養老山です。以前は上石津町から山頂へ通じる林道(私道)が鎖錠されていなかったので、そこに侵入して山頂付近から手軽に電波を出していましたが、最近は厳重に閉鎖されていて、利用許可も下りないとのことでこの林道は利用できないようです。徒歩なら養老の滝から歩いて2時間ほどで登れます。いくつかのピークがありますが、無線をやるなら木やヤブの茂っている最高点の笙ヶ岳や一等三角点のある養老山より、大倉山園地の方が良いでしょう。

海津郡

海津郡のお手軽移動地としては、南濃町から三重県北勢町へ抜ける県道「二の瀬越」の最高地点にある庭田山園地があります。駐車場からは見晴しは良くないのですが、とりあえず東方向に電波は飛びます。公園の先からは濃尾平野が一望です。ただし、この道は夜になると走り屋のバカが多く、そこら中で落ちたり激突したりしています。公園も連中の溜まり場となるので、夜間の環境はかなり悪いことを覚悟しなければなりません。

安八郡

この郡には山がありません。運用場所としては墨俣町の長良川堤防が良いかと思います。墨俣大橋下流は、堤防上が自転車道となっていますから車が通らず好都合です。

羽島郡

この郡も山はありませんが、河川敷はたっぷりあります。運用場所としては川島町の東端の木曽川河川敷や、笠松町の競馬場近くの木曽川堤防が良いでしょう。

山県郡

お手軽運用地はあまりないのですが、敢えて上げるなら美山町と洞戸の境のくづし峠でしょうか。場所はあまりないのでトンネル入口の記念碑前か、少し下がった道端で運用することになります。歩くのを覚悟すれば、高富町大桑から40分の登山で古城山(408m)へ上がるのが簡単です。山頂にはお城のハリボテが設定されていて、それなりに電波も飛びます。また、元気があるなら美山町の舟伏山(1040m)も道が整備されていて、山頂付近も切り開かれているため無線はやりやすい所です。ただし行程は2時間以上必要です。

武儀郡

ここもお手軽な移動地はあまりありません。美濃市片知から入ってゆく中美濃林道が瓢ヶ岳の稜線を越えるあたりで高賀方面への林道と分岐する地点の広場が洞戸村域なので、ここで運用すれば良いのですがやはりイマイチです。やはり、洞戸村の高賀の森から2時間くらい登って高賀山の稜線まで出るのが良いでしょう。なお、高賀山の稜線にある御坂峠までは、八幡町側から林道が伸びてきているようですが、どういう素性の道かは知りません。

郡上郡

郡上郡のお手軽移動地としては、大和町内ヶ谷の中継所があります。ここは、「続ぎふ百山」には「西川山出合」として紹介されており、運用地まで車道がついています。電力や消防、それに地元クラブのリピータ局などもありますので、ハイパワー運用の際には注意した方が良いかもしれません。ほかに、八幡町の稚児山もMCAやテレビの中継局があり車道が通じていますが、非常に悪路なため苦労します。

加茂郡

白川町の大山白山(862m)は、山頂に大山神社という立派な社があり、この参拝者のためか、広大な駐車場があって麓から舗装道路で結ばれています。道路地図には記載のないものもありますが、白川口から親切に道標が設置されているので、それに従って行けば行き着けます。普段は訪れる人も少ないので、駐車場に大きなアンテナを立てて運用することも可能です。また、最近リゾート開発が行われた笹平高原の最高地点、笹山には消防の中継局があり、道は悪いものの山頂まで車で入れるため、ここから運用するのも容易です。

可児郡

可児郡御嵩町は標高300m程度の丘陵が連なり、これといったピークのない所ですが、移動運用場所としては土岐市境との稜線上にある富士カントリークラブ脇が良いでしょう。それほど見晴しが良い場所ではないのですが、電波環境はよいようです。なお、このあたりは稜線を崩して開発が行われたらしく、土岐市との境界が複雑に絡んでいるので注意が必要です。

土岐郡

土岐郡は笠原町だけからなる小さな郡です。笠原は盆地なのですが、愛知県境との472mの山の上にかさはら潮見の森という立派な公園があります。梅平団地から立派な道がついており、簡単に行くことが出来ますが、日中以外は入口が閉鎖されてしまうので夕方〜早朝の運用は出来ません。運用場所としては最高地点の展望台のある所より、ひとつ前の駐車場の方が人も少なく良いようです。

恵那郡

恵那郡の車で登れる移動地としては、山岡町の田代山(田代高原牧場)があります。山頂の三角点のまわりだけを残して牧場になっていますので、あまり居心地は良くありません。また、福岡町の二ツ森山(1223m)は、山頂まで20分程度の所まで林道が通じていて、「一般車通行禁止」の表示は出ているものの、みんな侵入して登っているようです。林道を使用しないのなら切越峠から尾根伝いの道を約1時間で山頂です。

益田郡

益田郡には小坂町に御岳もありますが、ここでは下呂町の大平山(855m)をあげておきます。下呂湯けむりの森という公園から林道を登りきったところに、昔のバンガローや乗馬コースの跡がある台地状の山頂部があり、南の方は各種無線の中継所があります。乗馬コースの跡がオフロードバイクのコースとして使われているため、バイクの多い日はうるさいかもしれません。

大野郡

広大な大野郡には東部の丹生川村に乗鞍スカイラインがあるのですが、ここでアンテナを建てるとただちに巡回指導員に撤去を指導されるとのことで、車からは運用したことはありません。スカイライン終点から歩いて1時間半ほどで最高地点の乗鞍岳剣ヶ峰(3026m)です。また、西の白川村には霊峰白山(2702m)があり、大白川から歩いて3時間半ですが、両方ともお手軽とはいえませんね。私は大野郡として運用したことはないのですが、次項の吉城郡で取り上げる猪臥山は大野郡清見村との境界ですから、ここで運用すると良いかもしれません。

吉城郡

上宝村には飛騨山脈の高峰がそびえていますが、無線をするのはちょっと大変です。お手軽に車で登れる場所として、古川町の猪臥山(1519m)があります。古川町から清見村小鳥に抜ける道の小鳥峠から、しっかりした林道が山頂直下まで伸びています。山頂付近は木はなく、とても眺望が良い所です。飛騨山脈や白山の高峰群からはかなり離れているため、東西ともそこそこに飛びます。


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