週間情報通信ニュースインデックスno.1508 2026/1/3


1.楽天モバイルの契約数が1000万回線を突破、記念キャンペーンを開始 (12.25 日経XTEC)
楽天モバイルは2025年12月25日、同社の契約数が1000万回線を突破したと発表した。2020年4月に携帯電話サービスを本格開始してから5年8カ月での到達となる。契約数には法人向けの回線も含まれる。

 楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は1000万回線突破について、「短かったような長かったような道のりだった。(今後は)より多くのユーザーに対して、価格を抑えつつ快適なワイヤレス環境を提供していきたい」と語った。

2.基本性能は成熟、高価格帯と低価格帯に二極化 スマートフォンの業界地図 (12.26 日経XTEC)
不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は高価格帯・低価格帯の二極化が進む「スマートフォン」業界だ。

 2007年に米アップルの人気端末「iPhone」が世界で発売されて以降、「ガラケー」と呼ばれる通話機能をメインとした機種からスマートフォンへの機種変更の需要を取り込んで市場が成長してきた。近年はデータ処理機能など基本性能の成熟で買い替えサイクルが長期化している。

 国内では総務省のスマホ割引規制などの影響で市場が停滞し、23年には京セラが事業を縮小、バルミューダがスマホ事業から撤退、FCNTが倒産した。中・低価格帯では、調達力に強みをもつ中国メーカーの存在感が高まっている。

 高価格帯では、2023年に米グーグルが人工知能(AI)機能を搭載したスマホを発売したことを皮切りに、サムスン電子などが「AIスマホ」を発売。端末上でAI処理を行い、文章の要約や写真の編集ができることを売りにする。

3.台湾、6G向け基地局技術を発表 2026年に研究加速 (12.9 日経XTEC)
台湾経済部(MOEA)は、IEEE GLOBECOM 2025(2025年12月8〜12日、台湾・台北で開催)にて、台湾ITRI(台湾工業技術研究院)、台湾MediaTek(メディアテック)などと共に開発を進める6G向け基地局技術を公開した。

この他、ISAC(通信とセンシングの統合)、RIS(Reconfigurable Intelligent Surfaces)、AI(人工知能)ネーティブのネットワーク運用、NTN(非地上系ネットワーク)などのデモも行った。MOEAは2026年から国際的な標準化活動への参加に向けた予算を拡大する。ITRIも、現在、国内外のパートナーに開放しているテストベッド施設を2026年からNTNやデジタルツイン研究に向けて拡張するとしている。

4.AIにどれだけ「長考」させるか、それが2026年の悩みどころだ(12.26 日経XTEC)
来る2026年は、AI(人工知能)にどれだけ「長考」させるかが、ユーザー企業にとっての大きな悩みどころになりそうだ。AIには考える時間を長く与えるほど、より良い成果が得られるとの期待が高まる一方で、AIに長く考えさせることの困難さも明らかになっているからだ。

 ChatGPTのような生成AIというと、ユーザーがプロンプト(指示文)を入力すると即座にレスポンス(応答)が得られるというイメージがある。しかし生成AIの最新の活用パターンにおいては、プロンプトの入力から最終的な成果が得られるまでの時間は、どんどん長くなる傾向がある。

 代表例が米OpenAI(オープン)や米Google(グーグル)が2025年に相次ぎ実装した「Deep Research」だ。ChatGPTやGeminiでDeep Researchを有効にして特定の事項に関する調査を依頼すると、AIエージェントが数十件以上のWebサイトを閲覧して情報を収集して、詳細なリポートを作成してくれる。調査を依頼してからリポートが作成されるまで、数分から時には数十分を要する。

 ユーザー企業としては、なるべく複雑かつ長期にわたるタスクをAIに担わせたいところだ。AIが担えるタスクが複雑になればなるほど、そこから得られる成果も大きくなるためだ。しかしAIの能力を上回るタスクをやらせようとすると高確率でエラーが発生し、推論コストを無駄にしてしまう。

 もっともLLM(大規模言語モデル)が確率的に動作するものである以上、たくさん努力させたからといって、それに見合う成果が必ず得られるとは限らない。コストと成果のトレードオフを、ユーザー企業は慎重に見極める必要がある。

5.ソフトバンク、「通信のためのAI」に注力 6G待たず早期実装へ (12.23 日経XTEC)
ソフトバンクが移動通信システムとAI(人工知能)の融合に前のめりだ。AIによってRAN(Radio Access Network)を高性能化する「AI for RAN」や、通信業界向けの生成AI基盤モデル「Large Telecom Model(LTM)」の開発に注力している。6G(第6世代移動通信システム)の商用化を待たず、段階的に社内で実装・活用する方針だ。

 同社は2つの側面から、AIと無線通信の融合を目指す。1つはLTMでオペレーション業務を自動化し、運用維持費(OPEX)を削減すること。もう1つはAI for RANでRANの性能を向上させ、設備投資費(CAPEX)を削減することだ。同社は前者を「Human AI」、後者を「Machine AI」と呼び、通信業務におけるAIの役割を区別する。両方を合わせることで、AIネーティブなRANの早期実現を目指す。

 同社先端技術研究所 先端無線統括部PF&AI部部長の山科瞬氏は「Human AIは秒単位で動作し、Machine AIはマイクロ秒単位で動作するため、技術的な要件が根本的に異なる」と指摘する。その上で同社先端技術研究所 先端無線統括部無線企画部部長の野崎潔氏は「将来的に両者が統合されるかについては社内でも議論の最中だが、機能としては切り分けて運用する必要がある」と述べている。

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