週間情報通信ニュースインデックスno.1412 2024/1/6


1.村田製作所がWi-Fi 7や5Gに効く「世界初」新型素子、小型アンテナを広帯域対応に(1.5 日経XTEC)
村田製作所は、スマートフォンやノートPCなどに内蔵する無線通信用アンテナの特性を改善する素子「無給電素子結合デバイス」(以下、新製品)を開発した。新製品を無線通信用アンテナに付加することで、アンテナの広帯域化や小型化を図れるとする(図2)。対応する周波数帯が異なる複数の品種があり、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7といった6GHz帯に対応する実用的な製品は「世界で初めて」(同社)。現在、量産中で新製品を搭載した機器は2023年末に市場投入されたという。

2.Microsoftが約30年ぶりにキーボード刷新、Windowsに生成AIの「Copilotキー」追加(1.5 日経XTEC)
米Microsoft(マイクロソフト)は米国時間2024年1月4日、OS(基本ソフト)の「Windows 11」を搭載したPC(パソコン)に、生成AI(人工知能)による支援機能を起動する「Copilotキー」を追加すると発表した。

 マイクロソフトがPCのキーボードを刷新するのは約30年ぶり。「Windows 95」で採用し、Windowsのロゴを印字した「Windowsロゴキー」以来の新キー追加となる。マイクロソフトのユスフ・メディ上級副社長は「2024年はAI PCの年になるだろう」とコメントした。

 Copilotキーを使って、生成AIによる支援機能をすぐに呼び出せる。チャット形式でAIに指示することで、文書の要約や下書きの作成などが可能になる。

3.2024年の国内スマホ市場は円安と「1円スマホ」規制で衰退が確実、だがそれでいいのか(1.5 日経XTEC)
非常に厳しい状況に置かれているスマートフォン市場。円安が、端末の価格高騰と国内メーカーの相次ぐ撤退を招いている。さらに追い打ちをかけるように、年末の「1円スマホ」規制で値引き販売が困難になっている。

 間違いなくその1つに挙げられるのが、国内スマホメーカーの相次ぐ撤退・破綻である。2023年5月に新規参入のバルミューダがスマホ事業からの撤退を表明したことを皮切りに、同月には京セラも個人向けのスマホ事業からの撤退を表明。法人向けに特化する意向を示した。

 3社が一斉に撤退あるいは破綻に至った要因は複数あるが、大きな要因の1つが円安である。スマホを製造するための部材はドルで取引されることが多い。コロナ禍以降の半導体不足で部材が高騰していたところに、急速な円安が重なった。このため事業規模が小さくボリュームディスカウントが働きにくい国内メーカーの部材調達コストが大幅に上昇。利益を出せなくなり事業継続が難しくなったようだ。

 その結果、現在では各社のフラッグシップモデルで20万円以上、ミドルクラスでも6万円前後という価格が当たり前になった。円安の進行前は前者が十数万円程度、後者が3〜4万円程度だったので、販売台数が伸び悩むのは当然だろう。

 日本では5G(第5世代移動通信システム)の普及が遅れているといわれ、さらにスマホの価格が上昇しているこの状況において、値引き規制を一層強化しようという総務省の姿勢には疑問を抱かざるを得ない。

 円安と端末の値引き規制が、国内のスマホ産業の衰退を招いていることは間違いない。国際情勢などが大きく影響している円安を変えるのは容易ではない。だが値引き規制は、国内の政策でいかようにも変えられる。それだけに2024年、総務省には理想とする公正競争環境の追及から大幅にマインドチェンジし、規制緩和による産業振興へと明確にかじを切るべきではないかと筆者は考える。

4.能登半島地震の通信障害と対応状況、NTT西は非常用電力が枯渇する恐れ(1.4 日経XTEC)
2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した「令和6年能登半島地震」によって石川県で発生した通信障害が、2024年1月4日の時点でも続いている。通信各社は車載型基地局や可搬型発電機などを被災地に送って復旧を図っているが、今後も非常用電力の枯渇などによって通信障害の範囲が広がる恐れがある。

 NTT西日本で通信障害が発生しているのは2024年1月4日午後3時の時点で、石川県珠洲市の一部の固定電話約1200回線、石川県輪島市の一部の固定電話約1820回線、インターネット約1500回線(このうちひかり電話約1040回線)である。停電や非常用電力の枯渇、通信設備がある通信ビル間の設備の被災などが原因だ。

 総務省が発表した、2024年1月4日正午時点の被害状況によると、各社の停波状況は次の通り。NTTドコモは石川県で242局、KDDIは石川県で230局、ソフトバンクは石川県で212局、新潟県で6局、楽天モバイルは石川県で73局が停波している。同発表によると、ソフトバンクの固定電話では79回線に支障が出ている。

5.3GPPリリース19の標準化開始、「焦点は5G-Advancedと6G基盤技術」クアルコム(1.5 日経XTEC)
米Qualcomm(クアルコム)は2023年12月21日(現地時間)、年明けから始まる3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)リリース19の主なプロジェクトの解説を同社のブログに掲載した。5G(第5世代移動通信システム)の次仕様となる5G-Advancedに向けた標準仕様の議論を進めるほか、6G(第6世代移動通信システム)に向けた基盤技術の検討も開始する。

 高度なネットワークトポロジーに向けては、WAB(Wireless Access and Backhaul)と5Gフェムトセルの研究がある。WABでは、端末とネットワーク間でのデータのやり取りに、仮想的な通信路であるPDU(Packet Data Unit)セッションを使ったバックホールを活用するが、これをサポートするための調査を行う。5Gフェムトセルを効率的に実現する方法についても調査する。

 新たなユースケースの検討を進めていく。Ambient IoT(Internet of Things)として、エネルギーストレージを持たないか小さく、複雑度も低い5Gデバイスの検討も進める。基地局がAmbient IoTタグと直接通信する形での運用なども検討する。

 無線インターフェースにAI(人工知能)やML(機械学習)を導入するための一般的なフレームワークの標準仕様化を行う。ビーム管理、ポジショニング、搬送路状態情報(Channel State Information Enhancement)に関する用途調査も継続して進める。

ホームページへ