週間情報通信ニュースインデックスno.1390 2023/8/5


1.NTTデータが生成AI使うシステム開発手法を全技術者に展開、人月型契約が見直しに(8.3 日経XTEC)
NTTデータは法人向けシステム構築に生成AI(人工知能)を本格導入する。生成AIを利用したシステム開発手法やツール群を社内で整備し、2024年度から国内外の開発部門に展開する。

 NTTデータは業務システム開発に携わるエンジニアが国内と海外を合わせて約10万人在籍する。生成AIを使う開発手法を全エンジニアに習得させ、営業など関係する職種も含めて全社員19万5000人が利用できる体制を目指す。

 既に実証では開発工数を7割削減できたなど大きな成果事例が出ているという。システム構築の生産性が大幅に向上すると、受注できる案件を増やせる一方で、案件の単価や顧客単価が下がりかねない矛盾も抱える。システム構築の受注金額は、必要な工数を積算して算定根拠にする「人月型」の契約が主流だからだ。NTTデータは「課題を整理して、成果報酬型など顧客と新たな契約形態も検討を進める」(担当する技術革新統括本部システム技術本部ADM技部EGMグループの村上功修部長)ことで、生成AIがもたらすシステム構築事業へのインパクトに備える。

2.ベネッセが生成AIで小学生の自由研究を支援、目指すは親子と「3人での対話」(7.25 日経XTEC)
ベネッセコーポレーションは小学生とその保護者を対象にした生成AI(人工知能)サービス「自由研究お助け AI」の提供を開始する。夏休みの自由研究をサポートする目的で提供するもので、提供期間は2023年7月25日から9月11日までを予定する。独自のカスタマイズを施したAIアバター「ラボリー」が小学生の質問に対し、自由研究に生かせそうなヒントを回答する。利用は無償で、ベネッセの教育サービス「進研ゼミ」会員でなくても利用できる。

 自由研究お助け AIは、小学生が使うために一般の生成AIサービスにはない様々な「安全・安心」対策を施し、親子で利用する前提なのが特徴だ。使い始めるに当たっては、保護者のメールアドレスや電話番号でログイン後、使用上の注意などをまとめた情報リテラシーに関する動画を親子で視聴する。児童の学年や自由研究にかけられる時間、興味のある分野といった質問に回答すると、生成AIの設定が完了し、質問できるようになる。自由研究におすすめのテーマや調べ方について、対話形式で深掘りしていけるとする。

3.GPSやビーコンなしでプラント作業員の位置測位、NECとNTTコムが実証を開始(8.3 日経XTEC)
NECとNTTコミュニケーションズは2023年8月3日、3D(3次元)マップとカメラを搭載したスマートグラスを活用して、製造プラントにおける作業員の位置を測る実証実験を始めたと発表した。作業員に異常が発生した際に、迅速に検知・救出することを目指す。スマートグラスを装着した作業員が歩行速度などを意識して巡回したところ、歩行開始から終了まで正確な位置測位ができたという。

 一般に屋外での測位にはGPSを、屋内での測位にはBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンの信号などを使用する。しかし製造プラントでは、広大な屋内に多くの設備や機器が設置され、金属やコンクリート壁などの障害物が多い。電波の反射や干渉によって測位の精度が低くなり、人の正確な位置測位が難しい。

4.通信障害や災害などの緊急時に使える代替手段「副回線サービス」とは(8.2 日経XTEC)
 「副回線サービス」とは、利用者の通信回線が障害や災害などによって利用できなくなった場合に、別の携帯電話会社の通信回線に切り替えて利用できるサービスです。KDDIでは2023年3月末に開始しました。

 サービスを開発した背景には、当社が2022年7月に起こした通信障害があります。VoLTE(Voice over LTE)方式の音声通話やスマートフォンでの決済、IoT(Internet of Things)など多方面に影響を及ぼしてしまいました。また昨今は自然災害のリスクも増えていることもあり、緊急時の代替手段を提供したいと検討してきました。

 サービスはソフトバンクとNTTドコモの協力を得て実現しました。組み込み型のeSIM(embedded Subscriber Identity Module)の普及により、以前よりも顧客が複数の通信回線を保有しやすい環境になってきたことも導入を後押ししました。

 提供プランは通信速度が最大300kビット/秒の個人・法人共通プランと、同1Mビット/秒の法人専用プランです。個人・法人共通プランは決済や行政サービスの利用を、法人専用プランは音声の会議や社内システムへのアクセスなどをそれぞれ想定しています。非常時に副回線への接続が集中して使いにくくなるのを防ぐため必要最小限のスペックに抑えています。

5.門真市が市役所業務でのChatGPT活用を実証開始、文書の要約やアイデア出しで(8.4 日経XTEC)
大阪府門真市は2023年8月4日、市役所業務で対話型の生成AI(人工知能)「ChatGPT」の活用実証を始めたと発表した。文書の要約や翻訳、用途に応じた文章構成のアイデア出しなどに活用する。個人情報や著作権の保護などに留意しつつ、本格導入するかどうかを検討する。

 門真市職員の内、約750人が対象となる。実証期間は2023年8月1日から同9月30日までの2カ月間。トラストバンクが提供する自治体専用のビジネスチャットツール「LoGoチャット」でChatGPTを利用できるサービス「LoGoAIアシスタントbot版」の無償トライアルを活用する。同サービスを通じた入力はChatGPTの学習には利用されないという。

 利用時は個人情報など機密性の高い情報は入力しない、得られた回答をそのまま使用せず、根拠や権利侵害となっていないかを確認するといったガイドラインを定めている。実証を通じてChatGPTの有用性の評価や活用業務の選定を実施する。

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