週間情報通信ニュースインデックスno.1337 2022/7/23


1.KDDIが通信障害で数百万人に補償か、同社は「当社が発表した内容ではない」と回答(7.22 日経XTEC)
一部メディアは2022年7月22日、KDDIが7月2日に発生させた通信障害に対し補償をする方針を固めたと報じた。対象者は数百万人に上り、同社の高橋誠社長が7月29日に会見で説明するとしている。

 KDDIは日経クロステックの取材に対し、「当社が発表した内容ではない」(広報)と回答した。通信障害は3日以上続き、「au」「UQ mobile」「povo」のサービスを対象に最大約3915万回線に影響した。

2.Teamsの障害が「ほとんど回復」、原因はストレージの接続不良(7.21 日経XTEC)
米Microsoft(マイクロソフト)は2022年7月21日午後4時57分に公式Twitterアカウントを通じてコミュニケーションツール「Microsoft Teams」の障害が「ほとんど回復した」と発表した。ただ「まだごくわずかのサービスでは注意が必要だ」としている。

 障害は同日午前10時ごろから発生し、同社は午前10時47分に同アカウントに障害報告を投稿した。障害の原因は内部ストレージへの接続が切断されたためとしている。

3.テレワークで1日3時間浮いた、不足する雑談は「専用部屋」で補う(7.21 日経XTEC)
2020年、多くの企業が手探りで導入し始めたテレワークも、2021年にはだいぶこなれてきました。そして2022年になり、テレワーク前と現在の生産性を比較して、今後もテレワークを継続すべきかどうか判断する企業が増えてきています。

 筆者もさまざまな企業や従業員の話を聞きますが、テレワークにはメリットとデメリットの両方があると感じます。しかし、そのメリットを存分に生かしてデメリットをカバーしている人もいます。筆者の知り合いで、ソフトウエア企業でプロジェクトリーダーを務める岡山さん(仮名・40代)の話を紹介しましょう。

 岡山さんは、テレワークがとても性に合っています。彼いわく、「テレワークで労働生産性が高まったという話をいろいろな企業で聞くが、単に無駄が減っただけだろう」。仕事にかかる時間は変わらないが、通勤や会議場所への移動、職場での長い無駄話など邪魔な時間が減った分、自身の仕事は格段に早く終わるようになったといいます。

 テレワーク実施後、岡山さんの日常は大きく変わりました。まず片道1時間、往復2時間かかっていた通勤がなくなりました。これだけで、精神面・体力面で大きく負担が減りました。

 さらに、同僚とランチに行くといったこともなくなりました。昼食代もかからなくなり、月に3万円ほど出費が減りました。これも岡山さんにとっては歓迎すべきことでした。

 集中して考えごとをしているときに上司に話しかけられて思考が止まり、そこから頭の中を元の状態に戻すまでに30分〜1時間かかるという経験は誰にでもあるでしょう。それがなくなったうえ、元来真面目な性格の岡山さんの仕事は大幅にスピードアップしました。出社していたときに8時間かかっていた仕事が5時間くらいで終わってしまいます。

 岡山さんの場合、浮いた時間は主に部下とのコミュニケーションに費やしています。毎日1時間開設しているのが「岡ちゃんの部屋」というオンラインのミーティングルームです。

4.クアルコムが原宿や新宿で5Gミリ波の性能測定、サブ6の6倍超となる高速通信体験も(7.20 日経XTEC)
米Qualcomm(クアルコム)は2022年7月14日、日本で導入が進む5Gミリ波通信サービスについて、その実力を実際に体験した様子を公開した。混雑した駅や街中で、下り速度2Gビット/秒、上り速度300Mビット/秒超と、サブ6(6GHz未満の周波数帯)利用時と比べて最大6倍超の速度を確認できたとしている。

 日本では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの大手通信事業者4社全てが5Gミリ波サービスを提供している。既に2万基を超える5G基地局が稼働しており、総務省は2024年初頭までにさらに増設する計画を明らかにしている。

 端末も韓国Samsung Electronics(サムスン電子)のスマートフォン「Galaxy S22」をはじめ、ソニー、富士通、シャープ、米Googleなどが、さまざまなミリ波対応5Gスマホを提供している。

 今回、Qualcommが原宿や新宿、東京駅などで独自に行った性能測定では、2Gビット/秒の下り速度と300Mビット/秒超の上り速度を確認。同一の場所でのサブ6利用時と比べ、下り速度で6倍超、上り速度でも約5倍速いという結果が得られた。ミリ波対応のSamsung Galaxy S22 Ultraを使った実験では、TikTokへの55Mバイトの動画アップロードを2秒足らずで完了できたという。

 日本の5Gミリ波通信では、n257と呼ばれる26.50〜29.50GHz帯の400MHz幅が大手事業者4社それぞれに割り当てられており、大勢の人が利用する駅やショッピングエリアの屋外や屋内での高速大容量通信を可能にしている。

 加えて2022年夏からは、ミリ波とサブ6を使うデュアルコネクティビティー(NR-DC)展開も開始する。これにより中周波数帯(ミッドレンジ)の広域カバレッジとミリ波による一貫した品質の高速大容量通信が提供可能になる。

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