週間情報通信ニュースインデックスno.1178 2019/05/18


1.霞が関にもクラウドブーム到来か、日本MSが裁判所にTeams導入へ(5.17 日経XTECH)
最高裁判所は2020年から一部の地方裁判所などで民事裁判の争点整理手続きに日本マイクロソフトのクラウド型チャットツール「Teams」を導入することが分かった。2019年5月17日に同社が開いた公共市場の戦略説明会で、佐藤知成執行役員常務パブリックセクター事業本部長が明かした。

 「我々が当初想定した以上に公共市場でTeamsの活用が広がっている。『デジタル裁判』のような新しい利用シナリオも次々と出ている」。佐藤執行役員常務はこう胸を張った。

 佐藤執行役員常務によれば、最高裁は裁判官と原告・被告双方の弁護士が裁判所に出向くことなく、クラウド上で争点を整理できるようにするシステムの導入を企画し、入札を実施したという。そこで「Teamsを提案したところ、採用された」(佐藤執行役員常務)。

 裁判所は公共市場の中でもシステム化が遅れていて、紙の文書あるいはUSBメモリーに保管した文書データのやりとりで業務フローを進めるなど、システムが未整備だったといわれる。だからこそ、Teamsが受け入れられた面がありそうだ。

 日本マイクロソフトが公共市場のクラウド導入で主なターゲットとしているのは行政機関(中央省庁と地方自治体)と医療機関、教育機関の3つである。いずれもセキュリティーなどの観点からTeamsや「Azure」のようなパブリッククラウドサービスを使うことへの抵抗感が強いとされる。

 この傾向は改善されそうだ。「日本政府が『クラウド・バイ・デフォルト原則』を打ち出してから雰囲気が一変し、公共市場での引き合いが急増した」(佐藤執行役員常務)からだ。

 クラウド・バイ・デフォルト原則とは、政府の情報システムを構築する際はクラウドサービス活用を第1候補として検討するという内容だ。政府の各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議が2018年6月に同原則を定めた。その後就任した平井卓也IT担当相もクラウド導入の旗振り役になっている。

2.大学1年生の利用率、LINE通話がキャリア通話上回る 東京工科大の調査(5.17 ITmedia)
 新入生は普段、キャリア通話よりもLINE通話を利用している――東京工科大学(東京都八王子市)が5月16日、そんな調査結果を発表した。LINE通話の利用率は88.6%と、キャリア通話(58.4%)を大きく上回った。

 SNSの利用率は、ほぼ横ばいのLINE(99.0%)とTwitter(80.7%)に対し、Instagram(55.2%)が4年連続で拡大。女子の場合、Instagramは77.1%とTwitter(83.4%)に迫った。Facebook(9.9%)は微減が続き、5年間で半減、1割を下回った。

 家族や友人との連絡手段は、LINEメッセージ(95.9%)が首位を維持しているが、Twitterのメッセージは昨年比8.3ポイント減の33.3%に。携帯電話・スマートフォンのキャリアメール(24.8%)、SMS(22.6%)は昨年から微増した。

 携帯電話のデータ通信プランは、「〜5GB」が31.0%と最多だが、「〜10GB」(22.4%)、「〜20GB」(22.5%)、「それ以上」(24.1%)といった大容量プランの利用率も高い。同大学は「動画配信の普及などを背景に通信量が拡大している」と分析している。ただ、58.1%は「(毎月データを使い切れず)余っている」と回答した。

 調査対象は、2019年度の東京工科大学の新入生1795人(男性が約64%、女性が約36%)。4月3日に、新入生ガイダンスでアンケート調査票を配布・回収した。

3.Amazon、「最安Alexa端末」新Fire 7タブレット発売 Echo Dotと同額(5.17 ITmedia)
 これは、一番安いAmazon Echoと言っていいかもしれない。 Amazon.co.jpは5月17日、同社のタブレットでローエンドに位置するFire 7タブレットの新モデルを発表した。6月6日の発売を予定している。価格は16GBモデルが5980円、32GBモデルが7980円。いずれも税込み。

 タブレットとしてはFire HD 10に次ぐ2台目のAlexa搭載端末となり、ハンズフリーでスマートスピーカーの役割を果たす。16GB版の価格はAlexaスマートスピーカーとしては最も安いEcho Dotと同じだ。

 Fire 7のスペックは「それなり」だ。ディスプレイは1024×600ピクセルの7インチ。「HD」がない分、Fire HD 8やFire HD 10には見劣りする。スピーカーもモノラルのままだ。サイズは192×115×9.6ミリで286グラム。

4.クラウドに移行したらコスト増大」が発生するカラクリ(5.10 キーマンズネット)
 日本企業のクラウド利用は進んでいる。なのに、どうにもコスト削減に結びついていない上にIT部門は煩雑なExcel仕事が増えがちだという。日本企業のITインフラの現状と課題を取材した。

 企業ITのクラウド移行は進んだが、クラウド移行の主目的である「コスト削減」を十分に達成した企業はわずか16%しかいない――。日本企業のクラウド利用状況に関する意外な調査レポートが公開された。

 この背景には、日本企業特有の問題が潜んでいるようだ。調査結果を公表したモビンギに話を聞いた。

 モビンギは独立系調査会社アイ・ティ・アールと共同で「国内企業におけるクラウド利活用状況と現有課題」と題した調査レポートを発表した。

 調査は2019年3月に行われたもの。年商1億円以上かつ従業員数100人以上で、IaaSやPaaSを利用する企業を対象とした(有効回答数:946件)。

 それによると、自社システムのクラウド化の割合は40%以上とする回答が半数以上だった。またクラウドを利用するきっかけとしてはオンプレミスのシステムをクラウドに移転したことを挙げる企業が約6割だった。

 クラウドで利用しているサービスでは「仮想マシン」が47%、次いでブロックストレージ(31%)、API管理(29%)が続いた。コンテナは11%にとどまった一方で、サーバレス/FaaS(Function as a Service)を利用すると回答した企業は22%だった。

 仮想マシンの比率が高いことから、既存システムをIaaSとしてのクラウドに移行したものの、システムのクラウド最適化よりも、まずはFaaSなどの新しい取り組みを推進する状況が見て取れる。コンテナ技術を利用してクラウド最適なシステム構成を実現するような取り組みは進んでいない。

 モビンギの石田知也氏(Sales部門バイスプレジデント)は「私の経験からするとコンテナ技術の採用は海外でコンテナ化したシステムを日本で導入するケースがほとんど。コンテナ技術は保守運用の技術的な難しさもある。運用をSIに依存することが多い日本企業では特にコンテナ化は実現しにくい」と状況を分析する。

 コンテナ技術を導入するスキルを持つSIがまだ少なく、クラウド移行に際してもクラウド最適な提案を受けられない企業が多い状況が考えられる。こうしたことから、クラウドネイティブ化によるコスト削減や効率化は今後数年の課題となるとモビンギでは見ている。

 クラウド利用による運用コストの変化を問う設問では、クラウドを利用して「大幅に削減された」「やや削減された」とした回答者が77%に上った。だが「大幅に削減された」は16%にとどまる。

 この状況を裏付けるように「クラウド利用における課題」では、「コストの削減」(45%)、「リソース消費量の抑制」(32%)、「ワークロード分析によるリソースの課題」(32%)と続いた。

 「クラウドではともすると事業部門が気にせず利用しやすい状況が生まれる。知らぬうちにリソースを大量に食いつぶしていたり、不要なリソースを確保し続けていたりすることもある。利用状況を可視化したりコストを落としたりといったノウハウがなければ、総合的に見てコスト増になることもある」(石田氏)

 一方、利用量の請求処理の担当部署はIT部門(45%)、システムオーナー部門(22%)、IT子会社(12%)の順で多かった。経費処理に掛かる日数は3〜7日未満(26%)、7〜10%未満(25%)、1〜3日未満(21%)の順だった。中には10日以上掛かるとした回答もあり、運用コスト削減の一方で、クラウド利用料の経費処理には大きな労力がかかる状況が明らかになった。

5.「バーチャルナース」から「Apple Watch」まで AIが医療を変える5つの分野(5.17 TechTarget)
 医療業界では、治療と患者ケアを改善するためにはテクノロジーが不可欠であると考えられてきた。人工知能(AI)技術の活用が「第4次産業革命」と呼ばれるようになった今日、医療機関の間では、患者の治療効果を改善し、医師の生産性を向上させ、ミスを減らす新しいAIベースのアプリケーションを導入しようと検討する動きが広がっている。

 複数の研究結果によると、米国の医療業界では2026年までにAIベースのアプリケーションが年間1500億ドルのコスト削減をもたらす可能性があるという。医療分野のAI技術が幅広く受け入れられるようになるにつれ、複数の分野に大きな影響を与えて大成功を収めると予測されている。医療AIで大きな成果が期待されるのは次のような用途だ。

医療機関内外におけるバーチャルナース
手術支援ロボット
医療画像解析と疾病の早期診断
スクリーニング検査の判定
患者の医療データに対するフィードバック




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