週間情報通信ニュースインデックスno.1166 2019/02/09


1.日本HPEがエッジ向け新製品、約200の産業用通信プロトコルに対応(2.8 日経クロステック)
 日本ヒューレット・パッカード(HPE)は2019年2月8日、エッジコンピューティングの製品群「HPE Edgeline」に新製品を追加した。小型のエッジ向けコンピューターと、その上で動作してPLCやロボットからデータを収集するソフトウエアである。

 「今後、企業内のデータの7割はエッジ側で作られると言われている。全てのデータをデータセンターやクラウドに送信するのは、コストやセキュリティーの面から難しい。エッジ側で処理して、必要な結果だけを送る仕組みが必要だ」。記者会見で日本HPEの五十嵐毅執行役員ハイブリッドIT事業統括は新製品の意義をこう強調した。

 小型のエッジ向けコンピューター「HPE Edgeline EL300 Converged Edge System」は過酷な環境でも稼働できるのが特徴だ。稼働温度はマイナス30〜70度で、IP50に適合する防塵構造を備えている。CPUにIntel Core i5/i7/Atomプロセッサーを採用し、最大32ギガバイトのメモリー、最大2テラバイトSSDを搭載する。消費電力は30ワットに抑えた。2019年1月から発売済みで価格は47万7000円から(税別)。

 

2.日本の高度IT人材の給与はアジアの中で低め、人材紹介のヘイズが調査(2.7 日経クロステック)
 人材紹介のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン(ヘイズ・ジャパン)は2019年2月7日、アジアの5カ国・地域を対象に給与水準などを調査した「ヘイズ アジア給与ガイド」を発表した。調査の対象となった地域は日本のほかに、シンガポール、中国、香港、マレーシアだ。「日本は高度なスキルを持った人材の給与が低い傾向がある」とヘイズ・ジャパンでマネージング・ディレクターを務めるマーク・ブラジ氏は指摘する。

 「特に給与が低い傾向が目立つのが、IoT(インターネット・オブ・シングズ)やAI(人工知能)関連といった高度なIT人材の給与水準だ」とブラジ氏は話す。IoT技術者の最高給与を円換算して比較した場合、日本が1300万円だったのに対し、中国が1410万円、香港が1480万円、シンガポールが1420万円と日本より高かった。調査対象の国・地域で唯一、日本より低かったマレーシアは1000万円だった。

 

3.KTが3月からの5G本格展開に向け、新サービス「ロボットカフェ」「5Gバス」公開(2.7 日経クロステック)
 韓国KTは2019年1月31日、同年3月からの5G本格運用開始に向け、新たなサービスを導入したと発表した。同社は2018年12月に、5Gネットワーク商用サービス開始を発表。その加入者第1号として、AI搭載のロッテワールドタワー展望台案内ロボット「Lota」を披露している。今回は、5Gを使ったロボットカフェをソウル市内に開店。また、ソウル繁華街での販促イベントに「5Gリムジンバス」が登場し、乗客に同社の「GiGA Live TV」を使ったAR(拡張現実)/VR(仮想現実)サービスを提供した。GiGA Live TVは次世代無線ネットワークに接続可能な端末で、5Gモバイルホットスポットを介して高品質なメディアサービスを体験できるものになっている。

 

4.「ユーザーの知財を全力で守る」、MSがクラウド戦略で「GAFA」との違い主張(2.6 日経クロステック)
 「我々はGAFAにはならない。ユーザー企業が当社のクラウドで蓄積した知的財産やデータを当社が侵すことはない。さらに当社と共同開発した知的財産であってもユーザーに権利を帰属させる取り組みを推進している」。日本マイクロソフトは2019年2月5日に製造市場向け事業に関する記者説明会を開き、自社のクラウドサービス「Azure」についてユーザー企業の知財を守るプログラムの充実などを挙げて、他社クラウドサービスとの差異をユーザーに訴求していく方針を表明した。

 GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)と呼ばれるIT大手に対して、米マイクロソフトはクラウドサービスで特にアマゾンやグーグルと競合する。ただAzureユーザーに向けた知財支援策の充実を訴え、2社との違いを鮮明に打ち出している。まず、ユーザーの知財保護を後押しするため、AI(人工知能)やデータ解析、シミュレーション技術など、マイクロソフトと共同開発した知財は顧客が所有する施策を推進する取り組みを紹介した。2018年4月に発表したユーザー企業との協業の原則「Shared Innovation Initiative」だ。

 マイクロソフトが共同開発の成果物を活用したい場合も、まずユーザー企業に権利が帰属すると明確にしたうえで、「マイクロソフトが協業したユーザー企業から許諾を得て使用権を得る形を取る」(鈴木靖隆 製造業ソリューション担当部長)ことを明確にする。このプログラムにより、ユーザーが懸念なくマイクロソフトと協業できる環境が整えられたという。

 

5.NECがショールームを刷新、無人店舗や協働ロボを体験可能に(2.4 日経クロステック)
 NECは2019年2月4日、ユーザー企業との共創に利用する施設「NEC Future Creation Hub」の開設を発表した。場所は東京都港区の田町駅近くにある本社ビル1階で、2月8日にオープンする。これまで品川駅近くにあったショールーム「NEC Innovation World」の代替施設となる。

 新施設の特徴は、NECが提案するデジタルトランスフォーメーション(DX)の実装例を体感できる点。施設は大きく2つに分かれ、前半はエントランス、会議室、NECの歴史を紹介する部屋で構成する。エントランスに設置した大型ディスプレーや会議室への入場を通して、視線推定、顔認識といったNECが得意とする技術を体感できるようにしている。

 後半はNECが提案するデジタルトランスフォーメーション(DX)の実装例を紹介する。榎本亮執行役員兼CMOは「これまでのショールームではパワーポイントで説明していたが、NEC Future Creation Hubでは物理的に作り込んで、体感できるようにした」と話す。画像認識で商品を識別して顔認証で決済できる無人店舗、自動ピックアップロボットと人間が協働する物流倉庫といったデモを展示している。

 野口圭NEC Future Creation Hubセンター長は「過去、顧客に『NECとの共創はつまらない。私たちばかりに答えを求めるが、あなたたちは何をしたいのか』と言われた経験がある」と打ち明ける。この反省を生かして、NEC Future Creation HubはNECがやりたいDXの姿を具体的に示すようにしたという。榎本執行役員兼CMOは「経営戦略の意思決定層にDXの体験を共有してもらい、協力して事業を創っていきたい」と期待する。

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