週間情報通信ニュースインデックスno.1157 2018/12/01


1.セブン-イレブンとNEC、初の「省人型店舗」を12月に開店(11.30 日経クロステック)
  セブン-イレブン・ジャパンとNECが、セブン-イレブンとして初めての「省人型店舗」を開店することが2018年11月30日に分かった。NECの顔認証技術を使って利用者を特定し、決済できる。同年12月17日に開店する。

 NECのグループ会社が入居する三田国際ビル(東京都港区)に「セブン-イレブン三田国際ビル20F店」を開く。面積が30平方メートル程度の小型店舗で、NECグループ従業員が利用できる。セルフレジで商品のバーコードを読み取り、顔認証での決済を選ぶとカメラ映像から利用者を特定し、給与天引きで決済する。

 商品の陳列などを店員が担当するため、「無人店舗」ではなく「省人型店舗」と位置付ける。顔認証だけでなく社員証をかざして給与天引きで決済することも可能という。

2.ヤフオク!の偽物出品対策に深層学習を導入、検知精度が約3倍に向上(11.30 日経クロステック)
  ヤフーは2018年11月30日、同社が運営するネットオークションサービス「ヤフオク!」でディープラーニング(深層学習)を導入したと発表した。偽物出品対策に利用し、検知精度を従来の約3.1倍に向上したという。

 ヤフオク!では2005年から機械学習を用いて不正出品検知を行っていたが、ディープラーニングを用いることで精度を向上させた。出品物の画像認識やテキスト解析、出品者の情報などから総合的に判断する「偽物出品検知AI」を開発。出品完了後数秒以内にその出品物が偽物である確率をはじき出す。偽物の可能性が高い順に、優先的に人手による削除検討を行う。

 同社のスパコン「kukai」を利用することで、処理速度も約70倍向上した。従来のGPUサーバーでは約110時間かかる新しい検知モデル構築が、約1時間半で完了するという。検知モデルの更新頻度を上げることで、新しいパターンの偽物出品にも迅速に対応できる。

3.ビッグローブとNEC、福岡で外国人向けリアルタイム翻訳提供(11.26 日経クロステック)
 ビッグローブは2018年11月26日、NECと福岡市が実施する外国人観光客を対象とした多言語音声翻訳の実験に、同社のIoTデバイスを提供すると発表した。観光地におけるリアルタイム翻訳機を使った外国人観光客とのコミュニケーションについて、実用性や効果を検証する。

 ビッグローブが提供するのは、タッチ式液晶を使ったAndroid搭載の汎用型デバイス「BL-02」。名刺サイズの画面に翻訳メッセージを表示する。BL-02は開発したアプリケーションに応じて、様々な用途に使える。GPSや加速度センサーなどを搭載し、LTEや無線LAN、Bluetoothを使った通信が可能だ。

 今回の実験は2018年11月26日から12月9日まで、福岡市にある川端商店街で実施する。日本語/英語/中国語/韓国語の4カ国語の観光会話向けに、情報通信研究機構(NICT)が開発した翻訳エンジンを使ったNECの「多言語音声翻訳サービス」をBL-02からLTE経由で利用する。LTE回線は、BIGLOBEモバイルがMVNOとして調達したKDDI(au)の通信回線を使う。

4.パナソニック、AWSの機械学習サービスで画像IoT基盤を強化(11.29 日経クロステック)
  パナソニックはカメラと手のひらサイズのエッジコンピューターによる画像認識を組み合わせたIoT(インターネット・オブ・シングズ)プラットフォーム「Vieureka」において、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が発表したばかりのIoTやディープラーニング(深層学習)関連サービスを利用する。米ラスベガスで開催中のAWSの年次カンファレンス「AWS re:Invent」の会場で2018年11月28日(現地時間)で発表した。

 Vieurekaは店頭などに設置したカメラで来店者を撮影し、エッジコンピューターで性別・年代や笑顔か否かなどのメタデータを取り出しクラウドに送る。福岡県や佐賀県で数百台のWebカメラを設置したスーパーを展開するトライアルカンパニーや、北海道でドラッグストアを展開するサツドラホールディングス(HD)が一部導入済み。「どんな属性の来店客が何人来ているか、どの商品に興味を持っているかなどEC(電子商取引)サイトのような情報をリアル店舗で把握できる」(パナソニックの宮崎秋弘ビジネスイノベーション本部PaN/VieurekaプロジェクトCEO)。

 注目は画像認識に使う機械学習モデルや収集データを活用した各種アプリケーションをクラウド経由で変更できる点だ。API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)やSDK(ソフトウエア開発ツール)を公開・提供しており、サードパーティーが独自の学習モデルやアプリを実装できる。「カラーバーコードを認識する学習モデルを開発し、食品工場で従業員の判別に役立てている」(宮崎氏)といった例がある。

 クラウド基盤にはAWSを採用する。2019年春にはIoT機器でコードを実行する「AWS Greengrass(GG)」に対応し、対応版SDKの提供を順次始める。エッジデバイスで機械学習の推論ができる「AWS Greengrass ML Inference」も対応予定だ。ディープラーニングの推論モデルを仮想マシンやGG実装機器で高速動作するよう変換する「Amazon SageMaker Neo」や、画像データに自動でラベル付けする「Amazon SageMaker Ground Truth」といった、re:Invent 2018で発表されたばかりのサービスも活用する。宮崎氏は「多様なアプリや学習モデルの開発に加え精度向上を加速する」と狙いを語る。

5.西武鉄道とユニシスなど、警備ロボットを西武新宿駅で実証実験(11.27 日経クロステック)
  西武鉄道と日本ユニシス、ロボット開発ベンチャーのアースアイズは2018年11月27日、自律移動型の警備ロボット「Perseusbot(ペルセウスボット)」を使った警備業務の実証実験を報道関係者に公開した。東京五輪・パラリンピックが開催される2020年の実用化も視野に本格導入を検討する。

 実証実験は11月26〜30日に、西武鉄道の駅で3番目に乗降客が多い西武新宿駅の構内で実施。Perseusbotが前後に内蔵したカメラで周囲の様子を常時監視しながら、所定のコースを往復移動する。

 監視エリア内で座り込んだり暴れたりしている人がいる場合、別途用意したサーバーで映像を認識してそれらの状態であることを検知して、画像データや発生地点の情報などとともに駅員のスマホへ通報する。併せてPerseusbotが対象者の近くへ移動し、内蔵したインターホンで駅員と会話できるようにする。今回の実証実験では「映像を多く集め認識精度を高めるため」(アースアイズ)、Perseusbotのカメラで撮影した映像に加えて駅構内に設置した定点カメラの映像も併用して監視している。

 実証実験を西武新宿駅で実施する背景について西武鉄道は、1日約18万人が利用しており混雑度や路面の状況などで(ロボットによる自動警備の)難度が高いほか、新宿・歌舞伎町に位置することなどを勘案したためとしている。同社は今後の本格展開の可能性について「警備ロボットの導入により乗客の安全・安心の確保に加え駅員の負担軽減を期待しており、効果とコスト面も踏まえて実用化が見込めれば本格展開を検討する」としている。

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