週間情報通信ニュースインデックスno.1155 2018/11/17


1.ファーウェイ、浙江省烏鎮で5G NSAの先行サービス提供へ(11.16 日経クロステック)
  中国Huawei Technologies(ファーウェイ)と中国China Mobile(中国移動通信)傘下の中国浙江省Zhejiang Mobileは2018年11月12日、浙江省の観光地である烏鎮における5G先行サービス開始準備を完了したと発表した。Huaweiの5G製品とソリューションを全面的に利用したこの5G環境では、シングルユーザーのデータレートが2.7Gビット/秒になるという。

 このネットワークは、3GPPのNSA(Non-Standalone)方式の5G NRで実現されており、Cバンド周波数帯にて64送信64受信(64T64R)が可能なmassive MIMO AAU(アクティブアンテナユニット)と、屋上設置型、街灯埋め込み型、タワー型など様々な形状の基地局数十基を配備して構築されている。

 この環境では、今後の大規模運用開始に向けた試験や検証も実施されており、同年11月7日に発表した8K VR映像の生配信デモのほか、救急車内での遠隔医療実験なども行われている。

 両社は今後も更なる先進技術を使って浙江省のデジタル経済成長を促すとともに、中国から世界へとサービスを広げていきたいとしている。

 

2.アバストのVPNサービス「HideMyAss!」、2019年上期に日本語サポートを強化(11.15 日経クロステック)
  セキュリティー専業のAvast Software Japanは2018年11月15日、通信路を暗号化するVPNサービス「HideMyAss!(HMA!)」の国内提供を本格化すると発表した。2019年上期をめどに日本語のサポート窓口を設ける計画。2020年東京五輪・パラリンピック大会に向けて整備が進む公衆無線LANを狙う攻撃による需要増を見込む。

 HMA!は、Avastが用意したVPNサーバーを月額1399円などで利用できるVPNサービス。無線LANアクセスポイントでの盗聴や国家による検閲を回避できる。ユーザーはHMA!クライアントをPCやスマートフォンなどに導入し、チェコのAvast Software(アバストソフトウエア)が自社および提携先と用意した世界190カ国超、890以上のVPNサーバーを通じてインターネットに接続する。VPN技術はオープンソースソフトウエアのVPNサーバー/クライアント「OpenVPN」がベース。

 自動で接続先のVPNサーバーを決める「インスタントモード」、ユーザーが指定する「接続先モード」、検閲のない国のVPNサーバーに限定する「自由モード」を選べる。このほか暗号化が無効の無線LAN接続時にVPNを自動接続したり警告したりする機能や、VPNサーバーと接続できなかった際にネットワークを無効化する機能、IPアドレスを定期的に更新する機能などを備える。

 価格は、1カ月契約時で月額1399円、6カ月契約時で1033円、1年契約時で813円。1ライセンスで最大5台のデバイスを利用できる。HMA!クライアントの対応OSは、Windows 7/8/10、macOS、Linux、iOS、Android。

 Avast Softwareは、無償のウイルス対策ソフト「Avast」で知られるセキュリティー専業企業。同じく無償ウイルス対策ソフトを手掛けるAVG Technologiesを2016年に買収した。2018年5月にAvastの日本語サポートを始めたが、HMA!については提供のみだ。今後は「AvastだけでなくHMA!のローカライズや日本語サポートを本格化する」(高橋実カントリーマネジャー)という。Avastシニアプロダクトマネジャーのジョナサン・ルモニエ氏は「ユーザーは公衆無線LANでの盗聴や国家による検閲に不安を感じているが、VPNを知らないか理解していないのが現状」とし、HMA!の必要性を訴えた。

 

3.日本企業のクラウド移行は遅い」、ニュータニックスの調査結果(11.14 日経クロステック)
  ニュータニックス・ジャパンは2018年11月14日、企業のITインフラに関する調査結果を発表した。それによると、海外の企業に比べ日本企業は保守的で、ハイブリッドクラウドへの移行が遅れそうだという実態が浮かび上がった。今回の調査は、全世界の20の国や地域にある企業でITインフラの意思決定に携わっている2300人を対象に2018年6?7月にオンラインで実施したもの。

 クラウド上で動かしている業務の割合を聞いたところ、グローバルでは現在の36%が2年以内に56%と半数を超える見込みなのに対し、日本では現在の27%から38%までしか増えないという結果だった。米ニュータニックス(Nutanix)のGlobal Marketing Senior Vice Presidentであるクリス・コーザップ氏は「日本は保守的でクラウドへの移行が遅れている」と評価した。

 また同氏は、81%の国内企業がハイブリッドグラウドが理想的と回答していながら、実際の導入は遅れそうだと指摘した。ハイブリッドグラウドの利用が、グローバルでは現在の19%から41%まで高まるのに対し、日本では現在の10%から24%までの上昇にとどまる見込みだ。アジア太平洋地域だけを見ても2年後には39%がハイブリッドグラウドへ移行する見込み。日本だけが大きく遅れることになり、企業の競争力にも深刻な影響力を与える恐れがあるという。

 

4.EV充電器や宅配ボックスをまとめて管理、NECが「Digital Concierge」(11.14 日経クロステック)
  NECは2018年11月14日、EV充電器や宅配ボックス、ロッカーなどに組み込んで、これらの機器をまとめて管理できる端末の販売を始めたと発表した。1台で複数の機器の予約・使用状況を確認したり、認証・決済を済ませたりできる。人手不足が深刻になるなか、ITで無人サービスの実現を後押しする狙いだ。

 「NEC Digital Concierge(NECデジタルコンシェルジュ)」の販売を始めた。タッチパネルディスプレーやカメラ、電子マネーで決済できるカードリーダーなどを搭載し、EV充電器などに組み込んで使う。販売開始に先がけて、東光高岳が同端末を組み込んだEV急速充電器の出荷を始めている。

 商業施設やマンション開発を手掛けるディベロッパーなど向けに売り込む。NECは施設のオーナーの代わりに、コールセンターや設備の遠隔監視、現地での修理なども代行する。NECは同端末の販売価格を明らかにしていない。

 

5.VAIOは法人モバイルPCが好調、2-in-1新モデル「VAIO A12」も(11.13 日経クロステック)
  VAIOは2018年11月13日、都内で経営方針説明会と新製品発表会を開き、12.5インチの2-in-1型ノートPCの新製品「VAIO A12」を発表した。同社は新製品について、着脱型の2-in-1でありながらこれまでの課題を解決し、クラムシェルとしても使いやすさを高めることを目指した。同日より受注を開始し、11月22日に発売する。

 経営方針説明会にはVAIOの吉田秀俊社長が登壇。同社の業績について「2桁の増収増益と過去最高益を達成した。堅実に成長路線に入っている」と語った。大きな要因としては、主軸のPC製品はモバイル製品を拡充したことで受注が増えており、法人向け販売は前年比30%増えたことを挙げた。導入支援などハードウエア以外の付加価値ビジネスや海外展開の拡大も寄与しているという。

 PC製品のロードマップについては新製品の「VAIO A12」以外に、2019年に新たなモデルを投入することを予告した。特に法人向けPCは働き方改革の広がりを追い風に伸びており、セキュリティやキッティング、LTEなどがVAIOの強みとした。

 海外展開は、ソニー時代からのVAIOの知名度を活かし、日本を含む12地域に展開。VAIOが直接販売する地域のほかに、VAIOブランドをライセンス提供する地域もあり、付加価値を生んでいるという。「欧州についても、まだ発表していないが、展開していく」(吉田社長)と明かした。

 EMS事業はロボットやIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器が拡大しているという。「試作はできても、量産化の技術を持っていない企業は多い。スタートアップから大企業まで、何とか量産できないかとのお話をいただくことが多い」(吉田社長)と語った。

 一方で、「PC事業だけで生き残れるのか。ビジネスユーザーにPCは必須で、5年先にもPCのVAIOはあるが、一本足経営ではなく強い事業構造が必要だ」(吉田社長)として、周辺機器やソフトウエアを含めたITブランドへとVAIOを成長させるとの方向性を示した。

 その一環として、複数の提携も発表した。BenQとの提携では、4Kの電子黒板製品を「VAIO Liberta」ブランドで国内の法人に販売する。ゲストとしてBenQ Asia Pacific Corporation PresidentのJeffrey Liang氏が登壇し、「6カ月前にVAIOと出会い、ワークスタイル多様化に同じビジョンを持っていた。VAIO Libertaの協業では、それぞれの強みを生かして働き方改革に貢献したい」と語った。

 新製品については林薫執行役員が「タブレットPCは働き方改革でフォーカスされる多様な働き方を実現する上で重要だ」と語った。一方、これまでの2-in-1は「キーボードが打ちづらい」「角度が調整できない」などの問題があったと指摘した。

 個人向け標準モデルの市場想定価格は、CPUに第8世代のCore i5-8200Y、8GBのメモリー、256GBのSSDを搭載したモデルが20万7800円から、拡張クレードルやスタイラスペンが付属する上位モデルが24万4300円から。個人向けカスタマイズモデルは12万1800円から(いずれも税別)。



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