週間情報通信ニュースインデックスno.1150 2018/10/13


1.さらばペッパー、契約更改を見送った企業の本音(10.12 日経クロステック)
  感情認識エンジンを搭載し一世を風靡したヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」。法人モデルの販売が4年目を迎えた今、レンタル契約の更改を予定する企業が15%にとどまる事実が日経 xTECHの調査で明らかになった。

 Pepperの開発と販売を手がけるソフトバンクロボティクスは2014年9月からデベロッパー版の、2015年6月から一般販売モデル(個人向け)の提供をそれぞれ開始した。2015年10月からは法人向けの申し込み受け付けを開始。法人向けの契約期間は36カ月(3年)が基本である。2015年10月中にPepperを受け取った企業は今月末で契約期間満了となる計算だ。

 ソフトバンクロボティクスによれば2000社以上がPepperを導入している(2018年7月時点)。初の契約更改を迎えるPepperを導入企業はどう評価しているのか。日経 xTECHは2018年8月から10月にかけて、Pepper導入を表明している44社を対象にアンケート調査を実施し、27社から回答を得た。

 3年契約の更新予定を尋ねると、「更新予定」と答えた企業は27社中4社(15%)にとどまった。「更新しない」企業は9社で33%。「まだ決めていない」企業は13社で48%だった。

 2015年に契約した11社に限ると更新予定は「ゼロ」。「更新しない」もしくは「既に解約した」企業が7社と11社の64%を占めた。

 この7社のうち3社はPepperを10台以上契約している。中には51台以上契約している大手企業もある。

 更新しないもしくは解約済みと回答した10社に理由を尋ねると大きく3つに分かれた。「コスト」「効果(機能)」「故障」である。

 Pepperの法人向けプランの総額(手数料と月額利用料)は3年契約で198万9800円(税抜き)であり、1カ月当たりは約5万5272円の投資である。基本的には導入台数分コストが発生する。

 これに加え、場合によってはアプリ開発などの費用も別途かかる。効果を感じられなければコスト削減の対象になるのはやむを得ないだろう。「肝心のお客さま案内という機能を果たせなかった」(小売り)、「顧客の誘導・接客について効果を見込めなかった」(流通)など、費用対効果を鑑みての解約決定に至った企業もあった。

 

2.アマゾン、「Echo Show」など最新モデルを日本で発売(10.11 日経クロステック)
  アマゾンジャパンは2018年10月11日、Amazon EchoとAlexaの説明会を開き、米国で9月20日に発表したAmazon Echoの新モデルを披露した。日本では「Echo Dot」「Echo Plus」「Echo Show」「Echo Sub」を発売する。Alexaスキルの開発者サポートも強化していくという。

 説明会には、Alexa Experience&Devicesジャパンカントリー・マネージャーのカレン・ルービン氏が登壇。Amazon Echoについて「日本では発売から1年で2300以上の5つ星レビューをいただいた。毎日、話しかけられることで賢くなり、新機能も増えている」と語った。

 最近はサッカーのワールドカップや夏の甲子園、テニスの試合結果などのスポーツイベントに対応しており、「Alexa、大坂なおみの試合結果を教えて」と聞けることをデモで示した。

 10月初めにはオーディオブックサービス「Audible」による読み上げに対応。スマホやPCと同じようにAlexa経由で聞けるようになり、Kindle本の読み上げ機能よりも迫力のある読み方を楽しめるという。

 スマートホームスキルAPIには、新たにエンターテインメント機器を操作する機能が加わった。これまではカスタムスキルで対応するメーカーもあったが、新しいSDK(ソフトウエア開発キット)でさらに踏み込んだ操作が可能になるもので、ソニーや東芝のテレビなどを対応製品として挙げた。

 10月3日に発表した「Fire TV Stick 4K」は、リモコンがAlexaによる音声認識に対応した。すでにfire TVは音声検索に対応していたが、Alexaを経由することで見たいコンテンツを簡単に再生できるという。12月の発売後に、EchoデバイスにFire TV対応のアップデートを配信する。

 Alexa対応製品の最新事例としては、ソニーネットワークコミュニケーションズが発表したスマートホームIoTサービス「MANOMA(マノマ)」のゲートウエイがAlexaを採用したことを挙げた。

 Echoシリーズの新製品の詳細説明に当たっては、米Amazon.com Alexa Devices バイスプレジデントのミリアム・ダニエル氏が登壇。「Echoの発売後、音楽サービスの利用が増えている。日本ではradikoの人気が高く、dヒッツやうたパスのサービスもEchoを使うことで簡単に楽しめる」と語った。

 Echo Plusの新モデルは、温度センサーを搭載した。ZigBeeに対応したスマートホームハブ機能も搭載する。定型アクションを利用すれば「部屋が寒くなったときに暖房を入れる」などのアクションを作れるという。

 新たに加わったEcho Subは、低音を楽しめるサブウーファー製品になる。2つのEchoデバイスと連携し、ステレオ再生する機能を備える。説明会場では多数のEchoを連動させたマルチルームミュージックのデモを披露した。

 画面を搭載したEchoデバイスとしては、Echo Showの第2世代モデルを日本で初めて発売する。10.1インチのHD画面を搭載し、高音質スピーカーやZigBee対応のスマートホームハブを内蔵。Webブラウザーとして「Silk」と「Firefox」を利用できる。

 価格はEcho Dotが5980円、Echo Plusが1万7980円、Echo Subが1万5980円で、10月30日に出荷を始める。Echo Showは2万7980円で、12月12日の出荷を予定している(価格はいずれも税込み)。

 Alexaとスマートホームの今後の展開も紹介した。家電メーカー向けのモジュール「Alexa Connect Kit」では、家電製品に組み込むことで簡単にAlexaと連携できる。「米国で発表した電子レンジ『AmazonBasics Microwave』は、このキットで何ができるかを示した例だ。ぜひ多くのメーカーに採用してもらいたい」(ダニエル氏)と呼びかけた。

 Echo Showの体験をサードパーティの端末メーカーが実現できる「Smart Screen SDK」も紹介した。すでにレノボはAndroidタブレットで「Show Mode」を利用できる「Lenovo Smart Tab」を発表しており、ソニーはスマートTV製品でこのSDKを利用するという。

 

3.「Surfaceはアップル製品より快適」、米MSの開発責任者が強調(10.10 日経クロステック)
  日本マイクロソフトは2018年10月10日、自社ブランドの「Microsoft Surface」シリーズに関する製品説明会を開いた。米マイクロソフトでチーフ・プロダクト・オフィサーを務め、Surfaceシリーズの開発を統括するパノス・パネイ氏は「日本のものづくりのすばらしさに学び、妥協しない製品に仕上げた」と述べた。

 タブレットとしてもノートPCとしても使える2-in-1型の「Surface Pro 6」(税別参考価格11万9800円〜、2018年10月16日発売)については、触り心地や、カバーを閉じる時の音など細部の仕上げにこだわったという。「Surfaceを使って仕事や創作に没頭するには、テクノロジーが前面に出てはいけない。マイクロソフトとしてはテクノロジーを追求しつつ、ユーザーにとってはテクノロジーがデバイスに溶け込むようなデザインにした」(パネイ氏)。

 ライバルである米アップルとの違いも強調した。Surface Pro 6は価格帯やサイズでアップルのMacBookシリーズやiPad Proなどと競合するが、パネイ氏は「Surface Pro 6はノートブックもタブレットも超越している。ライバルとは比較にならない」と述べた。

 クラムシェル型ノートPCの「Surface Laptop 2」(税別参考価格12万6800円〜、2018年10月16日発売)については、アップル製品とバッテリー持続時間を比較したグラフを提示し「バッテリーの持ちが全く違う。Officeなどのソフトウエアを常に快適に使えるのはSurface Laptop 2のほうだ」(パネイ氏)と強調した。

 

4.総務省の携帯料金値下げ議論が本格スタート、接続料見直しなどの論点案を提示(10.10 日経クロステック)
   総務省は2018年10月10日、携帯電話事業者の競争促進や料金引き下げに向けた有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の初会合を開いた。冒頭に挨拶した石田真敏総務相は「料金の問題、サービスの多様化の問題にしっかりと取り組んでいくことで利用者の利便を図っていかなければならない」と述べた。 

 総務省は今回、(1)事業者間の公正な競争の促進による利用者利益の確保、(2)利用者のニーズに合ったサービス・端末の選択の確保、(3)技術進歩の成果を利用者が享受できる環境の確保――の3つの視点で施策を検討していく考え。 

5.全銀ネットが新システム稼働、他行への即時振り込みが24時間365日可能に(10.9 日経クロステック)
  一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は2018年10月9日午後、他の銀行などへの即時振り込みが24時間365日可能になる新システムを稼働させた。従来は平日朝から夕方までに限られていたが、新システムの稼働で平日夜や土日祝日でも他行宛に即時振り込みができるようになった。三菱UFJ銀行など504の金融機関が参加した。

 新システムは「モアタイムシステム」と呼び、全銀ネットが運営する。新システムは既存システム(コアタイムシステム)とは別に構築した。既存システムが平日午前8時半から同午後3時半、新システムが平日夜間や休日の処理を担う。新システムの開発はNTTデータが担当した。

 既存システムへの接続は「全国銀行内国為替制度」と呼ぶ仕組みに加盟する金融機関の義務だが、新システムは金融機関ごとに参加、不参加を選べる。新システムに接続する時間帯も金融機関ごとに決められる。ただし、平日午後3時半から同午後6時までは、参加する金融機関が共通して接続する時間帯とした。

 みずほ銀行は新たな勘定系システムへの移行作業中で、このタイミングでの参加を見送った。当初不参加を選んだ金融機関も準備が整った段階で参加できる。

 新システムはEC(電子商取引)などの普及を踏まえ、主にインターネットバンキングやATM(現金自動預け払い機)での利用を見込む。都内で新システムの開通記念式典に臨んだ全銀ネットの岩本秀治理事長は「決済インフラが24時間365日使えるようになることで、世の中に新たなサービスが生まれることを期待している」と語った。

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